わたしはかつて地震に遭った。

福岡県西方沖地震 (平成17年) 

3月20日(日)午前10時53分に、

福岡県北西沖の玄界灘で発生した

マグニチュード7.0、震度6弱の

地震だった。

 

わたしはたまたま、ボランティアで

前日土曜日から福岡の低山、油山で

活動をしていた。

日曜日の風のないうららかな午前中、

山の広い空き地に集まって、お昼の

行動について立って話し合っていた。

その時「ウオーン」という不思議な

音がしたので、隣の人に「今、変な

音がしたね」と言おうとした瞬間、

山が大きく揺れた。

地震の直前の山鳴りだったらしい。

皆で崩れるように地面にへばりつき、

揺れがおさまるのを待った。

 

本震から丸1か月後の4月20日の

6時11分には、M5.8、震度5強の

最大余震が発生した。

想像もしていなかった。

強い余震は1か月後にも来るのだ。

 

 

 

TBS NEWS DIG Powred by JNN

 

九州最大都市・福岡市の真下を走る断層は

17年前の大地震によって “ねじれ”が生じ、

専門家は「日本一危ない断層」と呼ぶ。

 

人口160万人を擁する福岡市は「警固断層帯」

の真上に位置する。

政府の地震調査研究推進本部によると、

総延長は日本海側から福岡市を貫く約55キロ。

 

地下深くで膨大なエネルギーを放出しながら

地震を起こしたのが警固断層帯だ。

後に “北半分”にあたる北西部がずれたことが

分かったが、“南半分”の南東部はそのまま残り、

いわば「ねじれ」の状態が続いている。

それが「日本一危ない断層」となったのだ。

 

西方沖地震によって、プラスアルファで地震を

起こしやすくなった。

政府はマグニチュード8の巨大地震につながる

おそれのある富士山河口断層帯などと同じ

「Sランク:発生確率高い」に位置づけている。

国内トップクラスだった警固断層が「ねじれ」

によって一段と危険度が増したのである。

 

西日本鉄道(西鉄)は、郊外と福岡市中心部

を結ぶ「天神大牟田線」を運行する。

全国でも屈指の混雑率の、この通勤電車は

奇しくも警固断層帯とほぼ並行して走って

いる。

「おそれているのは高架橋の柱が真っ二つに

切れてしまい橋が倒壊することです。

そうならないように補強を進めています」

西鉄・小栁賢史線路担当係長

 

 

わたしの居る住宅は警固断層の真上だった。

帰宅した家の中はメチャクチャで、最初は

靴箱が玄関ドアに倒れて、なかなか家に

入れなかった。

家の中は棚や冷蔵庫の扉が全て開いていて

食品、食器類が飛び出て靴を履いたままで

ないと歩けない状態だった。

テレビを始め、家電もあちこち飛んでいた。

あまりのショックに何の感情もなく淡々と

床中に散乱した食器、食品を片付けたのを

覚えている。

その時すぐに、被害の状況をスマホで記録

しておけば良かったのだが、そんな考えは

その時は思いもつかなかった。

 

しかし、わたしはあの地震のときに家に

いなくて良かったと思っている。

テレビや電化製品、食器類などが飛んで

いた家にいたらケガもしていただろうし、

トラウマになっていただろう。

 

 

胎を括って、

日本一危ない断層の上で生きる。

 

 

 

 

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