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なぜ人は高齢になると横柄な態度を取りやすいのか。
だが、高齢になっても人間関係の構築に前向きで
人に優しいのは男性ホルモンの多い人だそうだ。
逆に高齢で男性ホルモンの少ない人ほど怒りっぽく、
意地っ張りになる傾向があるという――。
■ なぜ男性ホルモンなのか――。
若い頃こそ、男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンが
必要ですが、中年以降は年齢を重ねていくごとに、
「男性ホルモンこそが生きる意欲を大きく左右する要素」
だからです。
齢を取り始めるとさまざまな能力が減退していきます。
足腰をはじめとする筋力、気力や集中力を左右する精神力、
視力、聴力、咀嚼する力など、年齢に応じて減退する
能力は数え上げたらきりがありません。
その中でも最も警戒するのは「意欲の衰え」です。
最も早く老化するのは大脳の中の前頭葉です。
中年以降、男性ホルモンの数値が低くなると多くの心身の
障害を起こすリスクが高まります。
■ 年を取ると女性はむしろ男性ホルモンが増える
逆に女性の場合は閉経後、女性ホルモンが減少し、
男性ホルモンが増えることがわかっています。
旅行先やホテルのレストランなどで楽しそうに会話を
しながら食事をしているグループの大半は女性です。
新しい趣味に挑戦したり、ボランティア活動に積極的に
取り組んだりするのも女性に多いような気がします。
そんな「女性元気」の理由の一端は男性ホルモンが
関係しているのです。
「いばっていて、話をしても面白くない」人に、
人は寄ってきません。
反対に明るい雰囲気の人には人が集まってきます。
そんな人は、男性ホルモンの豊かな人が多いのです。
■「男性ホルモンが多い人」は人間関係の構築に前向き
男性ホルモンはまさに体と心の「元気の素」なのですが、
最近、男性ホルモンが持つ新たな効果に注目が集まっています。
それは男性ホルモンが人付き合いにも深く関わっているという、
驚くような事実です。
生きることや人間関係の構築に前向きで、他人への関心度が
高い面も持ち合わせています。
■「教師・弁護士・代議士・医師」は介護職から嫌われている
これと正反対なのが、自分の殻に閉じこもりがちなタイプです。
とくに年齢を重ねると、怒りっぽくなったり、意地っ張りに
なったりする傾向が強まり、周囲に煙たがれ敬遠されることで
ますます孤立してしまう人が少なくありません。
とくに現役時代に役職に就いていた人ほど、高齢になると横柄な
態度をとることが指摘されています。
介護職に従事している人の間では「現役のころ、し(師、士)
だった人は偉そうな態度をするから世話をしにくい」という
定評があるようです。
もちろん、「し」とは、教師、弁護士、代議士、それに医師の
ことです。(私も注意しなければなりません)
駅やコンビニなどで駅員や店員に大声を出して怒っているのは
男性の中高年というイメージが定着しています。
その原因になっているのが、じつは男性ホルモンの減少だった
ということも十分考えられるのです。
生きる意欲を失わさせないためには、男性ホルモンを一定量に
キープしておくことが不可欠です。
男性ホルモンの値は血液検査でだいたい判明します。
男性ホルモン補充療法やサプリもあるので、気になるかたは
医師に相談してみることもいいかもしれません。