23日(土)、所属山岳会のクラッカーの皆さんに混ぜてもらい、湯川へ人生はじめてのクラッククライミングに挑戦してきました。クライミングをはじめたばかりの頃に、フェイスなら5.11c、クラックなら5.9を登れるようになれば、アルパインやバリエーションのどんなルートに出ても大抵登れるとの言葉を見聞きし、そこを目標にクライミングを続けてきたわたし。
フェイスはジムで5.11cをワンテンというところまで来ているので、かなり目標に近づいてきた。ならばそろそろクラックにも挑戦せねばと、ようやくの初体験です。
やってみて感じたのは、クラックはゲレンデがカッコいいということ。支点のない綺麗な岩場だけがそこにあり、そこに集まるクライマーの皆さんもあきらかに発しているオーラが違う。クラックは支点がないのだから、自分の技術で命を確保していかねばならないクライミングだ。やはりクライミングというジャンルの中でも性根座っていないと立ち入れない分野なのだと感じた。
わたしは今回が初体験なので(無学のまま個人的に取りついたことはあります)テーピングもはじめて巻きましたが、予習してきたからか、わりと上手く巻け、この日は一日登っても巻きなおすは必要ありませんでした。なにより。
挑戦したルートは、ハンドジャムの練習に最適とのことでコークスクリュー(5.9)をTRから。これが全然登れない。なんどもトライしましたが、半分もいけなかった。なんかまだ基本的なことをつかめてない気がする・・・。
意気消沈気味で隣のワイドクラックのルート、ラプター(5.8)に挑戦。ここはトップアウトできました。ワイドクラックは普段アルパインや沢で培っている体を突っ込んで登るというのに似ているので、相性が良かったですね。このルートはもう次登るときはリードで挑戦してもいいかなあというレベル。
最後はエリアを移して北風小僧(5.9)というフィンガークラックのルートに挑戦。同じナインでもフィンガーのルートだからコークスクリューより傾斜がゆるく、登っていくには易しく感じました。ただ、ここをリードするとなると、カムのサイズが小さくなるわけだから、恐怖グレードはどれだけあがるのだろうかと、よっぽど自信を持って登れるようにならなければリードしたくないなという印象。
同ルートは、わたしがビレイしているときに仲間がマジ落ちして0.75のカムで止まっていましたが、いやはや、よくやるわいって感じ。
兎にも角にも、クラッククライミングはかなり面白かったです。やる前はこんなルート登れるわけないと感じていた壁が、体験してみると人が登れるのだなと思えるようになるから不思議。先輩が登っていたバンパイアという超カッコいいクラックルートが5.10cらしいけど、TVでしか見たことのないような立派なルートですら、わずか10cという衝撃?! 10cというグレードがついているということは、しっかり練習していけばこのバンパイアですら登れるようになるわけで、そう考えればワクワクせずにはいられません。
まあバンパイアを前にして、今のわたしの目算グレードは5.11c以上にしか感じられませんけど。そのわたしの感じる目算グレードと実際のルートグレードの溝が埋まるのがまず不可欠。わたしはまだこの世界では初心者なので、基礎の鍛錬をつまねばなりません。逆にいえば、やればやるだけ成長できる分野。練習回数を増やせるよう意識していこうと思います。(おわり)