山行報告【皇海山クラシックルート(バリエーション)】後編 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

(前編のつづき)


3.山行記録(1月11日)

わたしたちは幕営した場所が良かったため、なんらの影響を受けませんでしたが、就寝中には強風が吹き、降雪がありました。



おかげで翌日は冬らしい景色を拝むことできました。本日は本山行のハイライト、鋸山の北面の急登です。尖がってる~



岩場をクリアし



斜面をつめ、



なんだ、全然難しくなかった。冬の鋸山、北からも取ったどー



で六林班峠を目指して下山します。



六林班峠からのトラバースの入口は上画像のように来た道を戻るイメージでついています。この藪道に入ったら当分は標高を下げる意識を捨てて、ただただ横に歩いてください。遭難しやすいという話をよく聞きますが、見落としようのない間隔でテープが付いているので、見落とさない限りは迷いようがないと思います。



藪がひどいと噂の同トラバースルートもひどいのは最初だけ。15分も歩けば藪漕ぎは終わります。



途中渡渉が12回ありました(涸れ沢含む)。時折氷結している箇所もあるので、ここは慎重さが必要です。



六林班峠から3時間も歩けば庚申山荘、さらに2時間で登山口に下山できました。


この日は登りが朝一の鋸だけだったので体力がありあまってしまいました。個人的には泊まると楽勝のルートだと思いますが、仲間はただただ長いトラバースと林道の歩きにわりと疲れておりました。山行に登下降以外の長い歩きが入ると、やはりランをやっている人間に軍配が上がるようです。山屋もそれなりに走れたほうが良いということですな。



下山後、駐車場からほど近い猿田彦神社に立ち寄って最後の御参りを済ませて、年始祈願山行は終わりです。名前通り、普通にお猿さんの群れがおりました。流石です。御利益ありそう。


4.山行時間

105:45 銀山平駐車場―6:40 一ノ鳥居―8:00 庚申山荘―9:50 庚申山山頂―13:00 鋸山山頂― 13:40幕営地(デポ時間)―14:00 不動沢のコル―14:50 皇極山山頂―15:50 幕営地

117:25 幕営地―7:50 鋸山山頂―8:50 六林班峠―11:40 庚申山荘―12:30 一ノ鳥居―13:40 銀山平駐車場

10日行程10時間5分●11日行程6時間15分)


5.まとめ

このルートは27㎞とロングルートの部類に入りますが、一般登山者の方も我こそは体力自慢と思っている方なら、日帰りで挑戦しても良いルートと思います。鋸山11峰周辺の梯子場、鎖場、痩せ尾根は、それなりにスリリングで、山行の色取りにはちょうど良いと思います。


六林班峠からは、迷いやすいとか藪こぎが酷いとか言われていますが、藪は確かに背丈より高いソレでしたが、まあ歩いて15分くらいの区間だけでしたし、またテープのマーキングが信じられないくらい付いているので、迷いようがないかなあと思います。テープを見失ったら戻る。これを意識しとくだけで問題ないように思います。


冬期に関して言えば、もっと雪があれば、鋸山周辺の痩せ尾根は良いアイゼントレになるルートだと感じました。冬期バリエーションの練習ルートに利用価値はあると思います。


個人的には簡単なルートでした。それなりの体力、読図力、藪漕ぎ力を備えていれば、一般登山者の方でも挑戦可能です。是非、日本百名山をやっている方々には、群馬側からでなくこちらのルートを利用して欲しいです。皇極山を視界にとらえながら稜線をつめるのは、群馬側からでは味わえない魅力がつまっていますよ。(おわり)