穂高岳CC@まとめ(1) | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録



5.まとめ

まとめは客観的なものと主観的なものに分けてみます。客観的というのは外から見て分かる事実つまりは事後経過報告、主観的とはわたしが今回のミスを受けて考えたことや結論です。


(1)客観的なまとめ

わたしは今回病院に行かないことにしました。わざわざ病名を教えてもらうためだけにMRICT、レントゲンなんてゴメンです。


※皆さんは滑落して頭打ったらちゃんと医師の診断を受けましょう


わたしは自力回復を目指すことにしました。なにより今回タイミングが良かったのは、ミスがシルバーウィーク期間中だったことです。自宅に戻った翌日と翌々日が休みなのです。2日あればなんとかなる気がします。


ただ擦過傷はちと問題です。わたしはなかなか病院に行かないタイプのみならず、自然治癒を良しとするふしがあるので、普通はほっておいて治すんです。でも今回の擦過傷は見た感じ重症っぽい。背中や脇下はまあ痛みに耐えるだけだからいいにしても、肘や指関節なんてのはほっておいても乾いて割れての繰り返しになりそう。治りが遅れるのは困る。そこで今回はお高くつきますが、しっかりと湿潤療法用の絆創膏なりを購入してですね、治るまで鋭意貼り替えました。


で、そしたら擦過傷のほうは10月頭には完治しました。それも綺麗に。湿潤療法はいいね。貼ったら数日後には痛みもあまり感じなくなったし、10日も経てば皮膚もある程度再生しました。半年前にクライミングジムで削られた傷はいまだに手や足に跡が鮮明に残っているというのに。。


やはり問題は強い衝撃からくる肘や肩の痛み(打撲)のほうでした。これについては、自宅に帰った翌日寝ていたら、特段なにをしたわけでもないのに、ギックリ体幹みたいのを発症しまして、そしたら体全体を少し動かすだけでも痛いというか、そもそも動かせなくなり、じゃあ寝てればいいのかというとそういうわけでもなく、背中の擦過傷がまだ痛いので仰向けに寝られず、俯せに寝ると肋骨が痛い(やっぱヒビ入ってるのかも)。打撲中の右を下にして寝るわけにもいかず、結果、左側を下に寝るしかないという1体勢で1日過ごすはめになりました。当然うんうん、うんうん、うんうん、うんうんと唸なりながらの24時間です。


その翌日も同じように過ごし、ぎっくり腰とたぶん同じでしょうが、2日も経つと起き上がれるくらいにはなるので、この頃になると擦過傷の痛みは落ち着き、右肘と右肩の痛みのみとなりました。わけで、シルバーウィークあけには出勤することに成功しました。これで妻以外に迷惑をかけることなく、日常に復帰できたわけです。まあ出勤1日目は肩が上がらないので、上にある書類を取ったりはできませんでしたけどね。


さて、一応わたしは週末アルパインに行く前に、上司に「死ぬかもしれませんがすいません」と伝えてます。冗談ではなくです。本当に伝えています。フリークライミングと違い、アルパインは自分がどんなに注意していていも死ぬときは死にます。


今回のシルバーウィークの穂高岳CCに出る際には「1本1本が死ぬかもしれないルートなのに、それを3日連続で登ろうというのだから、不確定要素は過去最高、おまけにシルバーウィークだから周りは素人だらけ、気をつけてても死ぬ可能性が高い。以上のことから、死んでしまったらごめんなさい」と伝えて出てきました。


言っている本人が素人同然なんだから世話ありませんが、今回はいつも通り出勤し、生きているのは偶然でしかない事故を起こしてしまい斯く斯く然然ですいませんと報告したら、上司に生きてて良かったと泣かれました。本当にありがたいことです。申し訳ありません。


兎にも角にも、わたしは病院に行かずに全てを治しました。場合によっては脳内血管が損傷していてちょびちょび出血していたら、1か月後くらいに急に呂律がまわらなくなったり倒れたりするかもしれなかったので、そういう場合はシルバーウィークに滑落で頭打ってるせいだから、その旨適切に伝えてくれと、多くの人間に周知しておきました。1か月経っても問題は起きてないので、これに関しては大丈夫そうです。


右肩と右肘の打撲は、14日もすると痛みさえ耐えれば普段の生活をするには支障がない状態となりました。ただ翌週出場予定だった城内坂ウルトラマラソン100㎞をDNSするなど、2週末は静養にあてさせられました。


2週間が過ぎ、古賀志山にクライミングに行きました。岩に対する恐怖心が出るということもなく取り付くことができ、5.8RPするには支障がないくらいには登れました。ただこの時点では、クライミングジムの最前線だったハングしている5.11b(事故前はワンテン)に肩が痛くてぶら下がることすらできなかったので、完全回復とはいかないようです。


しかしジムについても、丸1か月経過した今週の月曜に、ジム通いを疎かにしているわりには同11bを3テンで抜けることができました。なので一応完治宣言を出すにいたっています。正直まだ肩の違和感はあるんですが、最高グレード5.11aの人間が、5.11bをトップアウトできるまでに戻ったのですから、これで取り敢えずの完治宣言としておきます。(つづく)