今シーズン4回目に訪れたゲレンデも、上越遠征で既にお知らせしてあるシャルマン火打スキー場です。本スキー場は、非圧雪主義を唱え、自然地形をそのまま利用したスキー場として希有な存在でマニアには有名なスキー場なのだとか。危険区域を除くすべての敷地を滑走可能としているので非圧雪エリアの占有率は70%を超えるそうです。
日本海沿岸では珍しくパウダーを楽しめるスキー場らしいんだけど、前々日の積雪も前日までに完全に食われてしまい、おまけにこの日も春のような陽気だったため、雪は完全に重くなってしまっていて、豊富な雪量がかえってボコボコで気持ちよさを軽減しておりました。それでも若干柔らかい雪質のところもあったし、ロングの非圧雪コースを流していると、パウダーだったらどんなに素晴らしいかと思えるようなゲレンデでした。
ゲレンデにいながら、カニ丼、イクラ丼が食べられるのも特徴です。
この日わたしはJONESというパウダー専用機をレンタル(返却時に感想を提出すればレンタル無料)して滑っていましたが、パウダー専用機ならパウダーの上を滑ってはじめて本領発揮するとこなんだろうけど、生憎上記のような雪質だったので、そのポテンシャルを感じることはできず、単に滑りにくいボードだなあとの印象から離れることはできませんでした。
初めて経験したパウダー専用機の印象
①加速力は◎
②エッジがほんとど効かない(フラットで尻をスライドさせても逆エッジ食わない的な)
③普通の滑走時のターンがやや難しい
④ポジションが後傾なのでこぶでまくられやすい
などほとんどいいことないですね。雪質の軽いところでは尻をスライドさせるパウダー専用機ならではのターンが決められて面白くもあったんだけど、今回はそういう雪質には1度しか出会えなかったのでやや不満。
午後になるとガスが発生して、あっという間にホワイトアウトに近い状態になってしまったので、皆モチベーションが上がらなくなってしまい、それなら普段利用しないギアにチェンジして滑ろうかということになり、わたしは人生初のテレマークスキーにチャレンジすることになりました。テレマークスキーがレンタルされているスキー場自体がレアなので、この機会を逃す手はありません。
Wikiから拝借すると、テレマークスキーは、現代スキーの原型とも言えるスタイルで、現在あるアルペンスキー、クロスカントリースキー、スキージャンプは、このテレマークスキーからそれぞれ滑り、歩き、ジャンプに特化したものと考えてよいそうです。逆に言えば、一つの用具でその全てをこなせるのがテレマークスキーなのだとか。アルペンスキーがスキー板にブーツを完全に固定するのに対して、テレマークスキーはスキー板にブーツのつま先だけを固定し、踵を浮かす事ができるのが最大の特徴で、ブーツの固定力で身体の動きを制限し、滑降時の安定性のみを追求しているアルペンスキーと異なり、身体の自由度を犠牲にせず、歩きや登りなどいろいろな状況にも対応するのがテレマークスキーなのだとか。もちろん自由度の代償として滑降には安定さを欠き、筋力と高度な技術が要求される・・・だそうです。
というわけで、19年ぶりのスキーなのにいきなり安定性を欠くテレマークスキーではまともに滑れるわけもなく、ボーゲンでもまともに滑れない始末。降りながらテレマークスキーの特徴を仲間から教わるにつれ、つま先しか固定されてないのだから、板が暴れるのは当たり前、意識的に板を地面に押しつけることによって、なんとか制御できるようになりました。そのくらいまででこの日はタイムアウト。ん~あと数本滑らせてもらえたら、なにか掴めたかもしれないのに。ちくしょースキーも楽しいじゃないか!
兎にも角にも、わたしがボーゲンをできなかったのは、テレマークスキーだからなのか、アルペンスキーでも19年ぶりだからやはりできないのか、という疑問は残ってしまいました。これは一度ホームゲレンデでスキーをレンタルして試してみるほかないですな。どんなギアも常人レベルでは滑れるようになっておきたい。じゃないと悪者に追われたときに、偶然たてかけてあったスキー板を利用できないからね!
因みに、超簡潔に書いてしまうと、上記画像のように左右の板を前後にずらして片方の足はつま先立ちになりながらターンするのがテレマークの代名詞テレマークターンです。わたしはこの領域までいきませんでしたが、試しに斜面で板をずらしてみたものの、まったく曲がりそうにありませんでした。世の中まだまだ面白いものだらけですね♪(おわり)