『凡味 そばきり』(高崎)- 新そば漫遊記8。 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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マラソンで前橋まで出ていたので、走り終えたら絶対そばだと決めていました。あそこらへんには群馬で名高い蕎麦やさんがあったはず。そう高崎の『凡味 そばきり』さんです。



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おお、店構えからして雰囲気があっていいじゃないか。これは期待できそう。戸を開けて中に入るとああまあそうだよねと待ち行列(8名ばかり)。名簿に名前を記入して待つことに。マラソンが終わるのが早過ぎたんや。まさに昼飯時にぶつかってしまった。


それでも丁度昼時の一巡目のお客さんが帰る頃合だったようで、ばたばたと空いて20分くらいで通してもらうことができました。通してもらったのははなれで、庭を通るんだけど、これがまた雰囲気がいい。室内の装飾と相俟って、市街地の蕎麦やとはとても思えない。なかなかコンセプトが利いていて、居心地がいい。


メニューを見たら美味そうな一品料理がたくさんあった。が、ここはぐっとこらえて(最近食べすぎなのだわ)、蕎麦中心でいく。「えーと、せいろそばください。で、食べ終わる頃合を見計らって、田舎そばを天付きで」


どーん! いやだって、蕎麦やさんにせいろそば(細いそば)と田舎そば(太いそば)の両方が用意してあったら、そりゃ両方行くでしょ。いくしかないでしょ。高崎は対して離れてないけど、やはり早々と来られる場所じゃないのだからねえ。



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これが最初に供されたせいろそば。薬味の大根が美味い(いきなり書くことじゃなかった)。そばは若干ながら平たい細打ちのそば。星や甘皮がそれなりに散っていて、全体として面白い色の蕎麦にしあがっている。これは、見るからに拘っていそうな蕎麦だなあ。美味そう~


そして口に含めば、それは面白い蕎麦だった。喉越しはいいが、喉に落ちず、口内で噛ませる蕎麦だが、それはもう粘々としているのだ。これはもうねとっりをとおりこして粘々と書くしかない蕎麦だ。穀物感まるだしやんけ!!噛んでいると温まって鼻に抜けてくる香りの微かなこと。ああ、微かな感じがまたな~


つけ汁の出汁がまたしっかりと出てて素晴らしい。いい仕事してます。ただ量が少ないから、蕎麦食いは大盛りで頼まなきゃいかんね。



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でもおいらにはまだ天ぷら付田舎そばが待っている。これだ。因みに、蕎麦代に天ぷら付けると1000円増し。どんな天ぷらかと思ったら海老が大きいというだけだった。他はいも、かぼちゃ、那須。海老はまあ悪くなかったけど、もっと美味いところは栃木にはある。というわけで、比較考量しちゃえば、かなり割高に感じる天ぷらだった。高崎という地元での評価は分からない。まあこれだけでかい海老天はそうそう出していないとは思うが。


田舎そばは、基本的にせいろと同じそば玉を切る太さで変えているだけのようだ。よく2種類出す店は、うつ粉を変えたり殻の量を変えたりとしたりもするが、ここはシンプルに太さだけで打ち分けている。さて、いかに。


うーん、せいろ!


一口でせいろに軍配をあげてしまった。ここのせいろは細くても食感がよく残っていて好印象だったが、それが太くなると単に噛むそばから噛まされてる感満載の蕎麦にまで急下降。それこそ“そばきり”の店名よろしく、“そばきり”のあのなんとも煮えきっていないような芯を感じさせる素朴な食感を蕎麦状でも狙って演出しているようではないか。そうなのか?でもそれならそのままそばきり提供してくれたほうが嬉しいよなあ。まったく同じそば玉で太さだけ違うなら、間違いなくせいろのほうが合っていると思う。これはちょっと好みのレベルを超えていたかな。


兎にも角にも、栃木にも穀物感丸出しの蕎麦を提供している店は数あれど、ここまで粘々している蕎麦はないかな。その粘々を長所でもあり短所でもあると思うんだけど、それでも個性的な蕎麦という意味では、非常に良かったと思います。県外で食べるんなら、こういう特徴的な蕎麦がいいよね。雰囲気も良かったし、遠出した甲斐があったというものだわ。ごちそうさまでした♪


高崎凡味 そばきりせいろそば ☆☆☆☆ / 田舎そば ☆☆★ / 天ぷら ☆☆★


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素材情報

そば粉:国内産を二八で


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