『しあわせのパン』
観賞動機：すくなからず評判がよかったので。
メモ：画に新鮮味がなく、時間の密度にも相当ばらつきがある佳作。時間を供にする条件を観客側に委ねており、本作に主題や効能が存在し得ているとしても、問題は多い。エピソードの繋ぎ、俳優の押さえ方にも素朴だからこその配慮が必要だが、案外ざっくばらんにやっており、役者の動かし方も演劇のようで過剰な場面がある。本作の主題に繋がる入口に通ずるところだからこそ、動きと動きの間（動いていない部分）も撮って欲しかったが、そこが完全に抜け落ちている。そこを埋められれば、冒頭に記した時間の密度の調和も少しは生まれたと思うのだが。
＊これは感想文ではありません。