『さや侍<2Dデジタル版>』
松本人志ならではの構成で見せきる作品だが、相変わらず映画のセンスは皆無といってよい。技術面で徐々に上手くなっているのは端々から感じるものの、この監督には演出力が欠損しており、画のセンスも微塵もないから、映画としては観るべきところがまったくない。“観客がお金を払って大スクリーンで拘束される必然=映画”という点に、まったく考えが及んでいないDVDサイズ。例えば、本作のエキストラには血肉が通っているとは言い難い。大スクリーンで観ているとそういうスジから外れたところが気になるものだ。映画を作る気があるなら、用意したものが助監によってどのように配置されスクリーンにどう映るのか、そこから意識しなければ始まらない。話しはそれからだ。
*これは感想文ではありません。