映画雑記Vol.32 寂しい閉館(休館)相次ぐ | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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今日は個人的な話しになりますが、来年の114日にシネマックス千葉が、同年129日に恵比寿ガーデンシネマが、それぞれ閉館、休館するそうです。おいらは2005年まで結構長い間千葉在住だったので、シネマックス千葉はその頃のおいらの旗艦のような役割をずっと担っていてくれた劇場でした。観る側が気付いてないような音響事故でも事故券を発行してくれる温かい劇場だったので、閉館はただただ残念でございます。しかしこれで千葉駅周辺は劇場が2つ(内1つがローカルシネコン)になるということだなあ。そのローカルシネコンは駅から10分くらいは歩かなければならない立地なので、最近のブームにのっかって、大手が千葉駅前に降り立てばたぶん一人勝ちだな。間違いない。


後者の恵比寿ガーデンシネマの休館もおいらとしては大事件である。恵比寿ガーデンシネマといえば、東京ミニシアターの代表的存在で、その当時は常にフロアーは大混雑、劇場係員たちも自分たちのブランド力をちゃんと認識していて、凛とした仕事をしており格好良かったものだ。おいらが始めて遠方から東京ミニシアター目当てで足を運んだのも、この恵比寿ガーデンシネマであった。あの時は「アメリカン・ヒストリーX」を観に行ったのだけど、夕方前で残り上映回すべて完売という憂き目にあい、追い返されるという東京ならではの厳しい洗礼を浴びたものだ(懐かしいなあ)。


しかし恵比寿ガーデンシネマの休館自体は驚きをもって受け止めたりはしてないね。じつはおいらは恵比寿ガーデンシネマのブランド力の失墜を目も当てられないと悲しんでいた人間の一人だから。というか、本劇場をことあるごとにミニシアター低迷の代表のように書いて叩いてきたから、少し申し訳ない気もする。までも何処のミニシアターより早く二番館的な営業に方針をシフトして、その流れに他単館を連鎖させていった罪は大きい。昔は働いている人間にも尊敬の念を抱いていたが、ブランド力がなくなるにつれ、従業員の質も変わっていき、恵比寿ガーデンシネマが特別な存在から普通の映画館に成り下がったあの瞬間は、本当に寂しかった。ともあれ、最後にかける新作は当然見に行きますよ。ラストは恵比寿ガーデンシネマの代名詞ウディ・アレン監督の新作『人生万歳!』だそうです。良かった皆さんも足を運んであげてくだいね。


因みに、恵比寿が閉館でなく休館なのは、跡地を映画館として利用してくれそうなところと交渉を続けているからだそうだ。あそこに映画館がなくなると、東京都写真美術館他もろもろおいらと恵比寿の縁が切れてしまうから、是非ともどこかに継いで欲しいものである。(おわり)