b.はじめての富士山。~のぼり編~ | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

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↑つづき


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セットしておいた目覚ましが鳴るのを待っているような時間帯を過ごし、5時30分鳴るやいなや、身体を起こす。やはり気持ちが高ぶっているのか普段と同じというわけにはいかない身体具合である(半覚醒)。流行る気持ちを抑えてゆっくりと時間をかけて朝食を取ることにする。富士宮登山口は標高2400m。登山口に着いたのが2時だから、せめて5時間くらいは登山口に留まって、標高に体を慣らしたい。


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朝飯を済ませて外に出る。思わぬ快晴によろこんでいたものの、下を見下ろせば下界は厚い雲の底。いったいどんな天気になっているのやら。登山口に到着した時は真夜中で周囲の状況を把握していなかったが、明るくなってみれば、おいららの車を止めた位置から見下ろすかぎりの駐車の列。500台止められるという話しも嘘じゃなさそうだ。


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いまから登る富士山を見上げる。高山病対策の5時間登山口駐留は、慌ただしく準備しているだけで過ぎてゆき、気付けば大凡の目安だった7時は目前。6時55分クライムオン


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といっても、広い駐車場を抜けて、まずは登山口の記念撮影から。そして、お土産屋さんに立ち寄り、明日買うであろうものをざっくりと見てまわる(明日より今日のほうが時間的にゆとりがあるため)。そして、富士登山楽しみの一つ“金剛杖”を購入。金剛杖に、登山道の各山小屋で焼き印をおしてもらうのも富士山の楽しみの一つです(有料なのでそれ自体がお土産と割り切りましょう)。金剛杖を入手して再度クライムオン。因みに、昨年は一年通して社会人初口ひげをはやしていたおいら。仕事上必要だったのだから致し方ないが、少しでも老けている風に見せるための演出だったのだから、仕事上必要だろうとプライベートでは損をしていたというほかない。まあどうでもいい話しだが。しかし2400mが五合目というのは凄い。あれだけ苦労して登った男体山の頂上とほぼ同じである。が、富士山の標高は3776m。これでも1376mの未体験の標高差登山がおいらを待つ。


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見え上げてしまえば近くに見える富士山のいただき。簡単に見えるのは罠に違いない。時間的な余裕はかなりある。焦らずに登ろうと同行者と確認して、登り出す。お盆連休も終わっているから、登山者だらけということはない(狙ったとおりだ)。少し歩くと、おいらがリサーチ済みだった環境省が二億円かけて作ったハイテクトイレに到着。


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普通の公衆便所のようでありますが、図のように排泄物がループする仕様です。昨年のお盆時には、富士人気で環境省二億円トイレ許容量越えか?みたいな記事が出ていたので知っている人もいるかもしれませんが。少し並ぶかなと思っていたら、利用者は皆無。やはりおいらの登山時期と登山口のプランニングに間違いはなかった!よし、ここでうんちをしてください。うんちをしてくださいと言われてうんちをする奴はいないよと、同行者。そりゃそうだ。


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がしかし、同行者もうんちをすることに拘ったらしく、出るまで少しばかり待った。待っている間に撮った車を止めた駐車場。下界は完全な曇りか雨なんだろうなあ。眺望が望めないのは残念ながら、お日様のもと登れるのだから贅沢は言うまい。因みに、富士登山時の写真は、カメラ内部に汚れ付着していたため、汚れがうつっていることがままあります。


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最初はゆるやかな坂道が続く。写真にうつっているのはおいらの同行者。坂道の先には新六合目の山小屋が見える。30分もかからずに到着。六合目には山小屋が雲海荘と宝永山荘の二軒あり、双方焼き印をやっているので、各200円払って押してもらう。(焼き印情報は登山前にどの山小屋が押しているのかリサーチしておいたほうがイイです)


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疲れていないので休まずに進みます。ここまでは足慣らしみたいなもの。ここからが本当の登山道の始まりで、いくばくかの険しさを見せ始める。


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この写真から富士宮口登山道の登山者がどの程度の数だったかわかってもらえると思う。因みに、山肌が剥き出しなので、これから立ち寄るであろう各山小屋がそのまま姿を現している。視認できると近く感じるけれど、七合目まではゆうに1時間かかりました。


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新七合目まではまだまだ余裕があり、登山をおおいに満喫する。ただ後ろを振り返れば、下界の雲が富士山をよじ登っている感があり、不吉である。追いつかれたらやっかい新七合目の御来光山荘で焼き印を押してもらい、有料トイレも利用して一休憩(富士山の山小屋のトイレは何処も有料です@200円程度)。新七合目から次に見える山小屋までもそれなりに時間はかかるが、リサーチ済みなので、目の前に見えている次山小屋が八合目ではなくて元祖七合目であることは分かっていたから(知らないと二度目の七合目に精神的ショックを受けること確実)、まだまだのんびりと登山を楽しむ。


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元祖七合目を過ぎたあたりから、傾斜もきつくなり、標高も3000mを超えることからか、俄然疲れが押し寄せてくる。ここらへんは急にくるので標高による酸素不足の影響かもしれない。しかし、男体山の直登を経験した者としては、この程度は疲労でもなんでもない。が、というような過信は禁物である。到着した八合目・池田館で昼食をとることとした。八合目到着は10時40分。登山口のお土産屋を後にしたのが7時50分だから、ここまで2時間50分かかったことになる。若干遅めだけれど、それは意識して遅く登っているから。普通の登山と比較するとあまりにも楽な道程だったというほかない。富士登山は七合目泊や八合目泊する人が多いが(現にこの日の各山小屋も皆満室)、はっきり言ってここを一日目の目的地に設定してしまうなんて登山としてあまりにも惜しい。けれど、富士山はそれだけ裾野が広く、誰でも時間をかけて登れば、登頂できるようになっているとそういうことだな。


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飯食べ終えて一段落ほおけていると、雲がせまってくる。でも眺望が得られないなら得られないで、雲海を使っていろいろな写真を撮って楽しんでみる。食後2,30分休憩したのは当然高山病対策でもある。休み休み登らずに直登すればあっという間に高山病の餌食だ。同行者にもここからはゆっくり登ってきたペースをさらに半分に落とすように指示。クライマックス直下の九合目目指して腰をあげる。


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八から九合目の間は、砂礫の道となり、道の両脇は大岩がごろごろと無造作に微妙なバランスで転がっている。いやいやいや、これは落石事故なんて簡単に起こってしまうだろ(現に昔富士山大落石事故があったようです)。いまにも転がり落ちそうな大岩の数々に目を瞠る。ここは、口癖のように同行者に「ペースが速い」を連呼する。おいらはいままでの一歩の歩幅を厳密に半歩にしていた。普通かかる時間を2倍にする意気込みで。同行者は、そんなおいらをバテたのか?などとはやしたて、黙々と何時も通りのペースで登っていく。「ペース落とせって」「これでも十分落としてるよ」


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結果、おいらは大分遅れ、同行者は九合目に到着してガッツポーズ。(因みに、八から九の間で気温がいっきに低下し、二人とも上着を着込みました)


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遅れること15分。おいらも到着。「がんばれ、がんばれ」と大きな声で声援をおくって、おどける同行者。お前ねえ、ほんとそんな調子だとどうなっても知らないよ?12時25分前後。約5時間と普通のペースより1時間余計にかけられたので、基本的には成功。富士山と他の山の違いはゆっくり登ってこそというその一点につきる。おいらは、八から九の間を相当遅いペースで登っていたからまったく疲れてなかったけれど、ここでも10分の休憩をとる。


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というわけで、今日は終わり。明日はクライマックス編だぜ!(つづく)