a.はじめての富士山。~車中泊まで編~ | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

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一口に富士登山と行ってもじつは様々な登り口が存在する。「富士宮口(最短時間で登れる登山道)」「須走口(樹林帯をぬける緑溢れる登山道)」「御殿場口(下山時には大砂走りが楽しめる登山道)」「河口湖口(人が溢れている観光地色の濃い登山道)」「吉田口(昔懐かしの登山道)」といった五登山道がソレだ。関東から富士登頂を目指すなら「河口湖口」がもっともアクセスし易く便利なのだが、如何せんつまるところ関東方面登山者がここに集中してしまう登山道でもある。ピーク時には登山口から頂上まで登山客の列ができるそうな。なアホな


いうわけで、すべてを一任されているおいらとしては「河口湖口」は早々とパスし、別登山口を模索する。おいらは、一度になんでもかんでも楽しみたい&成し遂げたいと詰め込みすぎる嫌いがあるが、今回もそのご多分に漏れずに詰め込んでみた。


おいらが選んだルートは、関東からはもっとも離れているものの、一番時間をかけずに登ることのできる「富士宮口」。登り5㎞で頂上に着くため、ぐんぐん標高を稼げる反面、高山病のリスクが高く慎重を要する登山道でもある。おいらがここをチョイスしたのは、宿泊先を“頂上富士館”にしたかったというのが最大要因である。折角登るのならば、7合目や8合目で宿泊せず、日を跨がない登頂を成し遂げたかったし、折角、富士山に登るのなら、登るだけでなく日本一高い場所で寝てみたいと思ってしまったわけだ。(これが無謀だった)


そして「富士宮口」+「頂上富士館宿泊」というコンボは、さらに大きな利点をもたらす。それは、7合8合泊の場合、2日目にまだ登りが残っており、登ったら登ったで山頂散策(60分~90分くらいかかる)にも時間がかかる。だから結果的に、下山するのは15時16時といったこともざらで、下山後に長い帰路につかねばならないと思えば萎えも来る。その点おいらのコンボは、1日目に登頂して山頂散策を済ませての宿泊だけに、2日目は下山だけすればよく、麓につくのは午前中。つまりは麓で観光をする縁が生まれるわけだ!(日本一の山に登る時ですら抱き合わせ販売的思考が働いてしまうおいら。嗚呼、哀しみの器用貧乏)


おいらのプランニングはまだ続く。登りと下山で登山道を替えるウルトラCを提案だ。「富士宮口」で登って、下山はお隣の「御殿場口」を使う。「御殿場口」は下山で利用してこそ楽しいルート。そうっ「御殿場口」には標高1000mを1時間で駆け下れる“富士山名物 大砂走り”があるのです。おいらは今回これも楽しんでしまおうと考えた。


生徒「はい!先生質問です」

先生「なんでしょう」


生徒「マイカーを「富士宮口」入口に駐車しているのに、「御殿口」で下山してしまっては、「富士宮口」に駐車してあるマイカーまでどのように戻ればよいのでしょうか?」

先生「よい質問ですね。答えは簡単、下山したら「御殿口」登山道入口からタクシーを呼び、「富士宮口」のマイカーまではタクシーで移動します」


生徒「タクシー代が嵩むのではないでしょうか?」

先生「おおよそ6000円くらいですね。先生は二人で登ってきたのでシェアして一人頭3000円。この一度で二度楽しめる計画の魅力と天秤にかければけして高くないと思います」


生徒「ありがとうございました」

先生「はい、どういたしまして」


この計画は、2日目に頂上から下山するだけのおいらの計画と相まってさらに相乗効果をもたらす。御殿場口下山ルートは9㎞弱あるのに、大砂走りのおかげで、3時間と少しで降りてくることができるのだ。下山時で大砂走りを楽しめば楽しむほど、麓の観光時間も増えていくという、うん、間違いないプランニング。日程は、できるだけ混雑している富士山を避けたいという意向から、二人とも金曜日を休暇にするこできた822日(金)に登って23日(土)に下山するというというスケジュールにしました。


いったわけで、821日(木)、何時も通り就業したおいらは準備しておいた登山荷物を車に詰め込んで同行者宅へ。栃木を20時に出る予定でいたけど、予定通りと言えば変な話しだが、出発は遅れに遅れて、結果的に22時になってしまいました。出発が遅れれば遅れるだけ、登山口で仮眠する時間が失われるので、じつはかなり重要な死活問題だったりするのだけど、同行者はすいったことはあまり細かくは理解していないので考えが甘い。とくにおいららが登る「富士宮口」は高山病になりやすいから、1分でも多く睡眠はとっておきたい。


東北自動車道を東京に向けて南下しながら、車中で同行者と天候が予想以上に悪化し出したら登頂を断念するためのボーダーラインを意思確認しておく。というのも、おいらの登る22日から23日は天候があまり良くないようなのだ。特に23日は雨予報になっているので御来光を拝むのは無理なのは確定。あとは22日の天候次第では、登るのは諦めようかということになっていた。天気予報では一応“晴れ後曇り”で問題はないのだけれど。山小屋泊の富士登山の残念なのは、山小屋を2ヶ月前くらいに予約してしまうので、天気で予定を変更したりできないこと。地元に住んでいれば、深夜登山で御来光見てそのまま下山するという0泊登山も可能だけど、遠征組がチャレンジするにはかなり敷居が高いと言わざるを得ない。


まあ端から御来光が100%無理なら、それはそれでチャンネルを切り替えて登れるので諦めもつく。他のことで富士山を楽しもう。


東名高速を御殿場口で降りて、富士宮口登山口(五合目)まで車で富士山をひた登る。登山道に着いたのはなんと驚きの2時前。富士山滅茶近っ! 御殿場まで3時間かからなかったんじゃないか。深夜割で高速料金も安くついたし万々歳である。深夜の富士宮口は8月でも驚くほど寒く早々と着られるあらゆるものを着込んで眠りつく(230分就寝)。


目覚ましは530分にセット。おいらは何処でもどんな格好でも寝られる体質なので問題ないが、車の中で寝られない人はまったく寝られないらしいから、一度車内でちゃんと寝られるか試したほうがいいと思います。今回の同行者は車中泊問題ない人だったのでちゃんと寝息を立てておりました。(明日へつづく)


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