第6回アカデミー賞予想対決!(2) | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

たまのブログ


■長編ドキュメンタリー映画賞■ (3ポイント)

 The Betrayal (Nerakhoon)

 世界の果ての出会い

 The Garden

Man on Wire

 Trouble the Water


おいらはドキュ好きなんだけど、本部門で本命以外にベットすると必ず外れるというジンクスに苛まれています。つまり本命以外が受賞することなんてない知名度重視の部門なのです。だってドキュメンタリー映画なんてア協会員の誰も観てやしないのだから。彼らは聞こえてくる評判を元に投票しているに過ぎない。だから話題の本命作品が強い。昨年は「シッコ」というマイケル・ムーアをどうするか問題があって、穴が飛び込んできたが、やはり本部門を予想する際にわざわざ穴を狙う必要はない。


■長編アニメーション映画賞■ (3ポイント)

 ボルト

 カンフー・パンダ

WALLE/ウォーリー


アニー賞では10部門すべてを「カンフー・パンダ」が受賞するという大サプライズが起こったが、その反動はあまりにも大きかった。寄せて返す波のよう。鉄板。


■衣裳デザイン賞■ (3ポイント) 

 オーストラリア

 ベンジャミン・バトン 数奇な人生

☆ある公爵夫人の生涯

 ミルク

 レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで


本年度の本部門は常連さん不在。美術部門にもノミネート受けている作品は三本だけなのは先にも書いたが、如何せん受賞までのパワーを感じるような作品は存在してない。「オーストラリア」のキャサリン・マーティンは「ムーラン・ルージュ」で受賞済みであるから、今年も素直に派手でクラシカルな「ある公爵夫人の生涯」のマイケル・オコナーが初ノミネートで受賞の栄光も掴むはずである。「アイアンマン」のパワードスーツが衣装として認知されなかったのは残念でなりませんな(全部が全部CGというわけではない)。


■作曲賞■ (3ポイント)

 ベンジャミン・バトン 数奇な人生

 ディファイアンス

 ミルク

☆スラムドッグ$ミリオネア

 WALLE/ウォーリー


本年度は受賞経験者ゼロ。「ウォーリー」のトーマス・ニューマンは、これで10ノミネートめ。そろそろ受賞して欲しいけど、昨年も彼と穴予想して外しているからなかなか手が出ない。でも「ウォーリー」の音楽は優秀だったので、受賞していいもいいはずだ。「ディファイアンス」のジェームス・ニュートン・ハワードは8度めのノミネート。彼も長くハリウッドに貢献しており、受賞してもいい。「ベンジャミン」のアレクサンドル・デスプラはベルリンで音楽賞を受賞している評価の高い人。場合によっては可能性がないとは言えない。


それでも尚、本命は「スラムドッグ」のAR・ラーマン。作品の評価が高い上に、音楽との融合も高く評価されている。この大本命の「スラムドッグ」の欠点は、アメリカ資本が入っているとはいえ、一見いや二見、いや三見四見、何度見ようとも本作は完全なるインド映画ということだ。いまだかって外国の映画がアカデミー賞でこれだけ猛威をふるったことは一度たりとてない。そんな映画が前例にないほど賞レースで圧勝している。三大映画賞作品賞受賞、監督組合、脚色組合、編集組合、撮影組合、録音組合、美術組合、ハリウッドのキャスト&スタッフがまったく絡んでないのに、批評家賞だけでなく組合賞も総なめ。これはあの指輪物語王の帰還よりも凄い大記録。ただのインド映画にそんな作品の完成度から演出からありとあらゆる技術分野に到るまで凄いなんてことがあるのだろうか。いやさないはずだ。アカデミー賞は特別な賞だ。絶対本作のようなインド映画が受賞をすべてさらっていくとは考えられない。今年こそトーマス・ニューマンの年ではないのかと思いたい。でも全てのサインが「スラムドッグ」のラーマンの初ノミネート初受賞を暗示している。他技術部門では本作はいくらか負けるだろう。でもインド映画としての強みである音楽の作品への寄与度は、ここではそのまま評価されるに違いない。