6章 男同士
京橋に友人が到着し、京都に向かった。
電車内では、その友人の彼女の話をしつつ、私も彼女の話題を口にしてみる。
普通の話から、下の話まで、男同士だと話す内容に困らない。
京都の下宿に近づくにつれて雪が多くなり、最寄り駅に到着すれば、3月というのに道に雪が積もっている。
「さぶいなぁ、毎日こんなんなん?」
「いや、最近は特に寒いわ」
下宿に到着すると、まず食料と酒類の買出しに出かけた。
近くのコンビニには酒を置いていないので、少し足を伸ばすはめになったが。
買出しを済ませて下宿に戻った。
彼の部屋はインド風のお香が焚いてあり、エキゾチックな空気が漂う。
部屋の調度品も同じような空気を持っている。
軽く食事をとって酒盛りが始まった。
最初はビールから、次第にチューハイや焼酎にも手が伸びる。
酔いも気持ちよく回ってきたころ、普段は見ないようなゴールデンタイムのバラエティ番組を見ながら、番組の内容にケチをつけて楽しんだ。
「うわ~、こんな女、絶対嫌や」
「許されへんな」
下品なバラエティ番組は、見ていて同じ世の中で起こっていることなのかと疑いたくなる。
私も、あまり人に言えないような状態であるくせに。
酒が入り時間も深夜を過ぎると、男同士の場合は会話が卑猥になってくる。
普段ではオブラートに包まないと話せないようなことはおろか、口に出すのも恥ずかしいようなことも平気で話せる。
事を致している最中の事の運び方や、技術面の話など、私には参考になる話が多かった。
しかしながら、次の日に事を致すであろうことを考えると恥ずかしい。
そして、最中にもそれを意識してしまうのではないかと思う。
気づけば、時間は深夜4時をまわり、お酒もほとんど底をついた。
そこで私は持参していたコーヒーを振舞う。
「まぁプロの淹れるコーヒーを飲んでくれ!」
そう言って、持ち運び可能な簡単な器具に挽いたお豆とお湯を入れ、5分蒸らす。
出来上がり。
「どや?」
「うん、うまいわ!」
「当たり前やん」
酒ばかりで、普通の水分を摂ったから余計においしく感じたのかもしれない。
手前味噌かもしれないが、私が飲んでもおいしかった。
徹夜特有のうだうだした感じが二人を襲い、何を話すでもなく、何を飲むでもなく、時間だけが過ぎる。
気がつけば朝方の7時になっていた。
「明日、ってか今日か。デェトやから少しだけでも寝るわ」
「うん、じゃあ俺も寝るわ」
そうして、昼2時に会うという約束を目指し、11時過ぎまで眠り、集合予定の神戸に向かった。