こんばんは。
日本語学校は進路指導やJLPT試験に向けた詰めの時期になっています。
今日は午前の授業担当日で、朝学校に着くと、いつも真面目で積極的なある学生が、大学出願書類の最終確認をしていました。
9時30分開始の授業前に、すぐ近くの郵便局まで書類を出しに行かないと間に合わないとの事で、学生は20分前に、大急ぎで書類に加筆していました。
「1限に間に合いそう?」
声をかけたら
「遅刻も欠席もしたくないです。間に合わせますっ!」
真剣に頑張っていたので、まあ大丈夫だろうと思い、私はそのまま教室へ向かいました。
早めに登校する学生は最近は少なく、教室にはまだ数名の学生だけしか来ていませんでした。
開始5分前に、今度は担任の先生が教室に現れ
「さっきの学生は郵便局での手続きに時間がかかりそうなので、本来は遅刻になるけれど、今回の出願は手続き期限も短いので大目に見ましょう。」
と連絡が入りました。
私も特に異論はなく、出願準備を真剣にしている最中なのだからと出席扱いにして授業開始10分後、その学生が走って教室前にやってきました。
「授業には間に合いませんでした。すみません。」
自分から一言理由を伝えて、詫びてから授業に参加する律儀さに心が動きました。
「担任の先生からも聞いています。今日はそういう理由なら、遅刻にはしませんから。」
そう伝えると、本人は何かが引っかかったのか、授業後に
「私が悪いので、今日は遅刻にしてください。次からは気をつけます。」
と更に申し出てきました。
この律儀さというか、潔さには思わず感激してしまいました。
多くの学生たちは、ここまで大人ではなく、どちらかというと、受験前後は自己本意さが目につく事があり、無断遅刻や無断欠席、言い訳に悩ませられる事も多いです。
ですが、留学生の中には、自立し大人びた学生もやはりいて、この学生は
「自分が思うのは・・」
と自分なりの考えも、教師の思いも、規則の必要性もよく理解できていると感じられるところがあります。
自分の意思をきちんと伝えようとする姿勢は、今後大学側からも好感を持たれるだろうと感じました。
学生と関わって嬉しい出来事は、日常のちょっとしたコミュニケーションを通して受け取っている事が多いです。
明日からは、いよいよ12月ですね✨
冬休み前に、また新たなコミュニケーションを互いに取れる月になるといいなあ。