さて、長年夢に見て来た歯列矯正治療についに踏み切ることにしたものの、
まずは抜歯をしないといけない、それも4本も

抜歯のことを口にすることすら...恐ろしい

矯正治療のことで色々な人と話してみると、抜歯したという人が案外多いことにビックリ!
大丈夫だ!と言う言葉にちょっとホッとしていたところ、ある人が言いました。
『根っこが切れるような音がするのが、ちょっと気分悪い...』
ひえ~


この一言で、腰が抜けそうになりました。
抜歯をしてもらう歯医者さんに会いに行くと、
普段はのんびりしている私がものすごく恐れおののいていることを察知。
『何だったら、Dental Sedationデンタルセデ―ションと言う方法を取ってみては?』
と提案して下さいました。
このセデ―ションとは鎮静作用で、寝ている間に抜歯を行う方法です。
寝ているとは言え、患者自体は何も感じず、全く何が起きたか記憶に残らないらしい。
知らないうちに抜歯が出来ればなあ、と素人ながらに思っていたことなので、
な~んだ!本当にこういう方法が存在するなら、是非!とその方法を取ることにしました。
世の中には怖がりは沢山いるようで、このセデ―ション・クリニックでは
何週間も先まで予約でいっぱいらしい。
とにかく電話を入れてみると、
『明日、コンサルティングの予約、入れられますよ。
何だったら、コンサルのあと、抜歯の先生も明日いらっしゃるから、ついでに抜歯しますか?
セデ―ションでフラフラするから、大人の人が同行しないといけませんけど...。』
もう明日予約入るの?!
このチャンスを逃したら、またいつ予約が入れられるかわからない。
早速、抜歯も明日お願いすることに。
一歩、夢に近づく~!と電話を切ってしばらく喜びに浸ったものの、
平日の日中、それも明日となると、誰が同行してくれるだろう。
やっと、ご近所の若奥様が時間を作ってくれることになりました。
指示通り、予約の4時間前から絶食し、翌日に備えるものの、緊張感が高まる。
寝ているから何もわからないはず、とは言え、やっぱり怖い。
何故、こんなに心苦しいのだろうと良~く考えると、父は承諾してくれたものの、
歯は抜くものではないと言っていた、今はなき母に申し訳ない、という思いでした。
笑いかける母の写真をみては、涙がポロッ

翌日、覚悟を決めて、ご近所の奥様とクリニックに向かい、受付に行くと
『コンサルはできるけれど、抜歯は確約でなかったから、また改めて来てね。』と。
そんないい加減なあ~!
あれだけ敬遠していた抜歯なのに、こうなったら、今にも抜いてほしい!
しょうがない、また翌週に予約は延期となりました。
不安で動転する私を気遣い、気分転換に映画に連れて行ってくれる人、
国際電話をしてまで、自分の経験を話して安心させてくれる人など
心の支えになってくれる人たちに感謝するばかり。
改めてご近所の奥様とクリニックに向かう日がやってきました。
名前を呼ばれ、部屋に入ると男性のお医者さん3名と女性の看護婦が一人。
東ヨーロッパ人のような発音で話す、無表情で恐ろしそうな人が主治医みたい。
麻酔の針を手の甲に差され、めまいがしてきましたか?と聞かれても全然、
と思った次の瞬間、頭の上のランプがグルグル回転してきて...

次に気づいたら、別の部屋で寝かされていました。
意識が段々はっきりしてきて、時計をみると30分くらい経過していました。
大部屋には他の人の声も聞こえ、シェードで仕切ってありました。
セデ―ションで抜歯した患者が次々と出入りし、なんだか工場のベルトコンベヤーみたい!
全く何も覚えていないし、痛みも全く感じず。
口に手を持って行くと、何だかモコモコしていて
鏡で自分の顔をみたら、口の中は綿がいっぱい詰められていて
その醜さに我ながら思わず爆笑!

車を呼んでもらいご近所の奥様と帰宅。
最初の二日はほとんど寝て過ごし、
その後は痛み止めを飲む日々が続くのでした。
クリニックに同行して下さったお礼に、若奥様にお花を差し上げることにしました。
お花って綺麗ですね。

差し上げる前にしばらく私の心も癒してくれました。
つづく...
