今日は暖かくていい天気です。

次男の小学校はスキー教室で、市内のスキー場に来ています。

ここは小さいですが、近いし手軽だし、景色もいいし、、、、、

一枚目はスキー場からの千畳敷です。

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二枚目はスキー教室の子供たちの様子です。

なんとなく楽しそうな雰囲気が伝わります。

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三枚目は帰り道から撮った南アルプスと中央道です。

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明けましておめでとうございます。

遅くなりましたが、ようやく皆様にご挨拶をすることが出来ます。

年末は大晦日まで仕事をし、二日間だけ休み、正月は三日から仕事でした。

明日からはみんな学校が始まるので、俺もようやくのんびり出来ます。

俺が仕事の間、子供たちが手分けして家の掃除や御節作りを手伝ってれたようです。

テレビを見たり初詣に行ったり、ゲームをして楽しくお正月を過ごしました。

ゲームといっても我が家の場合、テレビゲームではなく、囲碁、将棋、花札から、マージャン、

野球盤その他さまざまなボードゲームです。

二日には天竜川でランニングをしました。長男、次男はおろか、ポヤンにも勝てない俺でした。

相変わらず悪さばかりの子供たちですが、それでも立派に育っています。

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『プルルルル プルルルル』
ある日の午後、家の電話が鳴った。

「もしもし、小林修の母ですが、」

修がおじの家を飛び出し、祖母の家に厄介になってすぐのことだった。
嫌な予感がした。

「澤地です。お世話になります。」

「いつも修がご迷惑をおかけしております。」

その母は穏やかで落ち着いた声だった。どこと無く上品な印象を受ける。

「実は、、、修が祖母の家でまたもめごとを起こしてしまいまして、、。」

「それで、祖母の家にもいられなくなってしまって、、、。」

「それで修君は今どこにいるのですか?」

「松本のほうに戻ってきています。」

「、、、、、、、、」

突然のことで俺も何をどうしていいのかわからないまま、電話の応対をしていた。
そのあと少し事務的な話をした後、

「先生には本当にご迷惑をおかけいたしました。」

「いえいえ、何もお役に立てませんで、、、。」

そんな儀礼的な挨拶をして電話を切った。
あっさりと短い電話だった。

あとに残るのは空虚感だけだった。

先生だ何だ言われても、所詮雇われているだけなのである。
先方が要らないといえばその関係は即座に終了するのである。

メールをする術も持たなかった俺は修との連絡を取りようも無い。
また取ったところでどうなるものでもない。
仕事とはそういうものである。

その年の三月の新聞に地域全体の高校合格者の概要が出ていた。

受験者○○○○人、合格者○○○○人、そして最後に小さく住所移転1人、とあった。

                                        [完]
皆さんは楽しいクリスマスイヴを迎えたことでしょう。

我が家も例年と同じく家族で楽しくパーティーをし、玄関にこそっとサンタさんからのプレゼントが置い

てあり、大喜びの子供たちでした。


23日の夜のことです。

中二になる長男がボソッと独り言を言ったのです。

「サンタに手紙を書かなくっちゃ。」

彼はもう身長も170cmくらいになり、学校ではサッカー部に入り、

ワルとまでは行かないものの真面目っ子には程遠い少年です。

「不良にはサンタさんは来ないやろ?」

そういう俺に対して、

「俺まだ中二だよ。」

そう言ってわざわざピンクの折り紙を出してその裏になにやら書いています。

『親に対するアピール?』

そう思ったのですが、書いた手紙をどこへ置いたのか探しても見当たりません。

もしアピールなら目立つところに置くでしょうに、、、

散々探して、結局クリスマスツリーのてっぺんの星の裏に小さくたたんで隠してありました。

どう考えてもマジでやっているとしか思えません。


そして昨日の夜のポヤンです。

プレゼントをひとしきり喜んだあと、プレゼント捜索第二次隊を出して家中を探しています。

もちろんあるわけが無いです。

さらにサンタさんへの手紙第二段も書いています。

『なんと厚かましい奴だ。さっさと寝なさい。』

そう言って叱りつけたものの、彼は布団の中でも手紙を書いたようです。

そのポヤンの手紙を見て驚きました。

「25日か26日にもう一回来ておかあさんとおとうさんのプレゼントをお願いします。

おかあさん あったかいようふく、チョコバニラのクッキー、チョコケーキ、

おとうさん あったかいようふく、サッポロポテトバーベキュー、。」

なんと両親のプレゼントをお願いしていたのです。

「俺にはプレゼントが無い。」とすねて見せたのでそうしたのだと思います。

今年はこの二人の手紙が俺にとってのプレゼントとなりました。
今はもうすっかり昔になってしまったが、高校二年生の頃のことである。

俺は同じクラスに付き合っている彼女がいた。

授業中には手紙を交換した、

クラブが終わると自転車に二人乗りをして喫茶店に行った、

家に帰ると長電話をして親とけんかをした、

休みの日には神戸や京都に遊びに行った、

冬休みになると俺は郵便配達のバイトをした。

前の年もしていたし、体力には自信があったので、それほど大変ではなかった。

彼女は近くのおもちゃ屋さんでバイトをしていた。

きっと今はもうつぶれてしまっているだろう、

個人が営む小さな店だった。

それでもクリスマス、正月と重なるこの時期は大変忙しく、バイトを雇い遅い時間まで開けていた。

クリスマスイブの夜、彼女のバイトは佳境を迎えていた。

俺たちは一瞬だけでも会おうと約束をした。

もちろんケイタイの無い時代である。

予め時間を決めてその時間になったら、無理やり職場を離れて出てきたのだろう。

おとなしい高校生のバイトには大変なことだったろう。

彼女の店の近くの大学の脇にある、街頭の下が待ち合わせだった。

時間より数分遅れて彼女がやってきた。

声はかすれていた。

店で呼び込みの声を出すのに加えて、店主がタバコを吸うそうだ。

彼女はニコニコしていたが、痛々しく感じた。

街頭がスポットライトのように俺たちを照らしている。

すごく目だっているような気がしてやけに落ち着かない。

通り過ぎる人たちがみな俺たちを見ているように思った。

結局、何をするでもなく、何を話すでもなく、わずか3分ほど一緒にいただけで彼女は店に戻った。

たったそれだけである。

他には何も無い。

しかし俺にはなぜかクリスマスというとこの日のことが思い出される。


その2,3年後、もう俺たちは別れていたが、偶然電車の中で会った。

どういう話になったのか、京都の円山公園へ行く事になった。

久々のデートということになる。

彼女は銀行だかに勤め始めていたと記憶している。

無口だった彼女なのに、機関銃のようによくしゃべった。

「おかんが、はよ結婚せえってうるさいねん。」

「え?まだ二十歳やん。姉ちゃんもまだやろ?」

「おねえはもうあきらめられてるんで、私にうるさいねん。」

こんな取り留めの無い話だった。

彼女に対して未練があったわけではなかった。

しかし俺には寂しいものがあった。

彼女はすっかり別人だった。

良くなったとか悪くなったということではなく、ただ別人だった。

『もうあの時の彼女は永遠にいないんだ。』

俺のクリスマスの夜は永遠の思い出と変わった。


写真は記事とは全く関係が無いのですが、すいとん鍋です。

すいとんの粉に豆腐をつぶして混ぜたそうです.

だしはしょうゆ、ほうれん草と大根シメジを入れ、溶き卵がいい感じでした。

とっても温まります。

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ピ~ンポ~~ン

親父が来てから数回あとの訪問だった。
小林修は真面目な生徒ではなかったが訪問するに気が重い生徒でもなかった。

ピ~ンポ~~ン

なかなか今日は出てこない。
玄関を開けてみた。
鍵がかかっている。
さらに、数回チャイムを鳴らした。
やはり出てこない。
『まだ寝ているのか?』
「こんにちは~~」
呼びかけてみたり、さらにチャイムを鳴らしてみたりしたがやはり反応がなかった。
これまでにそういうことは一度もなかった。

俺は気が重かったが、隣にあるこの家の店のほうに行く事にした。
店に入るとこの家の家人だろうか、従業員だろうか、女性が一人いた。

「小林修君の家庭教師の澤地といいます。」

俺がそう言うとその女性は、

「あ、こちらへどうぞ。」

ただ一言そう言って店の外に出て行く。

『愛想の悪い女だ。』

そう思いながらも後について店を出る。
店の外の駐車場に停めてあった軽トラの運転手になにやら声をかけている。
その女は俺には何も言わずに店に戻っていった。

『??』

俺の頭の中はもちろんこんな感じだった。
次の瞬間、軽トラからおばあさんが降りてきた。

「いつもお世話になっております。修の祖母です。」

「修は別のほうにおりますのでどうぞ。」

そういうとそのおばあさんは歩き始めた。

『???』

俺の頭の中のクエスチョンマークは増えるばかりだった。
店の前を離れるとそのおばあさんは俺に言った。

「何せ修はわがままなものですから、この家の者とけんかをして家を飛び出して、私のところにいるんです。」

『なるほど、どうりでさっきの女、愛想が悪いはずだわ。』

「先生にもいつもご迷惑をかけております。色々訳ありの孫でして、、」

『訳ありなのは孫ではなくて親たちじゃないの?』

そう思ったが、

「いえいえ、そんなことはないですよ。」

そういいながらこのおばあさんと言う人間を観察していた。
修に会わせる前に色々言っておきたいらしく、やたら歩くのがゆっくりである。

「修の親が、何と言いますか、厳しいというのか、関心がないといいますか、上手く修と接してやらなかったものですから、修もかわいそうなんです。」

「あの子も昔はそうじゃなかったんですけどね。」

『あの子というのはきっと修の父親のことなんだろう。』

数分も歩くとおばあさんの家に着いた。

修はそこにいた。
初めて会ったときのようなふてくされたような顔をしていた。

「よう!どないしたんや?」

修は何も話さない。

「すいません、いつもこんな調子で、、」

すかさずおばあさんが割って入った。
修は顔すら上げない。
どうやらおばあさんがいる前では話したくないようである。
しかしおばあさんは座ったまましきりにお茶を入れてくれる。

「あそこの家の嫁も気が強くて、、、息子は仕事に行ったっきりで、、、」

どうやらさっきの女のことらしい、息子と言うのはあの家の主で修から見ればおじに当たる人のことだろう。

「それで昨日も晩御飯の時に修とあそこの子供たちとけんかになって、家を出てきちゃったんです。」

わかったようなわからないような説明だったが、とにかくそういうことらしい。

その日はしばらくそこにいても修は何も話さないし、おばあさんは一人でしゃべるし、
俺もたいがい疲れてきた。

「じゃ、俺、帰るわ。また来るからな。次もきっとこっちに来ればいいな?」

俺がそう言うと

「すいません。」

修は顔も上げずにそう言った。

『このさきどうなるやら?』

俺にとってはなんとなくあのおばあさんが鬱陶しかった。
何せあの修の父親と、あの家の家人を育てたんだから、只者ではないはずだ。
かなり憂鬱な気分で帰りの車を運転した。
昨日今日と冷え込んでいますね。

こちらも少しみぞれが降りました。

でも今朝は何とか晴れています。

まだ外に出ていないので寒さはわかりません。(笑)

例によって窓から千畳敷の望遠撮影です。

かなり雪が深いです。

今あの上のホテルに泊まったらどんな風景が楽しめるのでしょう?

ちなみに撮影している辺りは全く雪はないです。

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この冬はいろんな種類の鍋にチャレンジしてみようと思い立った俺はパソコンで色々と調べました。

その第一号がこのカレー鍋です。

カレー味のスープにうどんをメインとし、たまねぎなどを入れチーズをトッピング。

レシピでは物足りなかったので、豚肉やホウレンソウ、シメジを入れました。

味を調えるのに、マーガリンを入れました。

長男と妻が作り、俺が味合わせをして完成です。

まあ、細かいルールはなしにしてそのときにあるものを入れていいと思います。

生徒さんにパン屋さんをしている家があり、そこからフランスパンを購入。

スープに漬けていただくとめっちゃ旨かったです。

締めはやはりおじやでしょう。

家族中に大好評でした。

大きな鍋が一瞬でからっぽになりました。

安上がりだし、これは今後の我が家の定番になりそうです。

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今日は三回目の訪問である。
ピ~~ンポ~~ン
こちらも少し慣れてきたので鳴らすと同時にドアを開けた。

「こんにちは~~」

奥から修の声がする。

「はい。」

そして慌てて出てくる。

「先生、やばいよ、やばい!!」

「何がやばいの??」

「親父が来るんだよ。」

「親父??何しに来るの?」

そんなやり取りをしながら部屋に入った。

「それが良くわかんないんだ。おととい電話があって、『勉強はどうだ?』って聞かれて、『別に』とかって適当に答えてたら、『次の家庭教師はいつだ』っていうから、仕方がないし『あさっての二時から。』って答えて、、、そしたら、『その時間に合わせて行くから。』っていうんだよ。」

「じゃ、要するに俺に会いに来るわけだ。」

「わかんないけど、そういうことかな?」

「あ~~、いやだ。いやだ。先生、今日はやめにして帰んない?」

「滅茶苦茶言うなよ。いくらなんでもお父さんが来たら俺はいなかった、というのはまずいやろ。」

「あ~~。あいつうざいんだよ。」

丁度そのとき、修のケイタイが鳴った。

「あ~」

「あ~」

返事が暗くて短いのできっときっと父親だろうとすぐにわかった。

「わ~~あと30分で来るって、やばいよ~~。」

「なにがそんなにやばいんや?」

「あいつ本当にうざいから、、、会えばわかるよ。」

「じゃ、楽しみにしてるわ。」

そうは言ったもののなんとなく俺まで憂鬱になってきた。

この日の修は全く勉強に集中できなかった。
そうしているうちに「親父」が部屋に入ってきた。

「修の父です。お世話になります。」

「家庭教師の澤地です。はじめまして。」

その父はめがねをかけてカッターシャツに作業服のような上着を着ている。
まあ、どこにでもいる感じの男だった。
通り一遍等の挨拶はするがその顔には表情がなく、どこか見下したような視線を感じる。

「どうだ、勉強のほうは?」

修はそう言われても下を向いたまま何も言わない。
顔を斜めに向け明らかに反抗的な態度である。
「親父」は修に話しかけるのをやめ、

「うちの子はどこに入れそうですか?」

いきなり俺に尋ねてきた。
この質問には参った。全く予想をしていなかった。

「それは今後の頑張り次第です。」

俺がそういうと「親父」の顔が険しくなった。

「そこは先生の経験で、どの辺りにいけそうな能力の子なのか教えていただきたいのですが、」

「大体勉強なんて能力よりも努力ですから、コツコツと続ければ上がるし、途中で嫌になって辞めてしま
えばそれまでですから。」

俺はわざと少し意地悪な答え方をした。
さらに「親父」の顔が険しくなり、口調まで偉そうになった。

「模試でもして実力を計ることは出来ませんか?」

「模試ですか?出来ますけど、きっと川北高校よりも上の数字は今の時点では出ないと思いますよ。」

俺は「そんなこともわからないのか?」と付け加えたい気持ちだった。
「親父」は何も言わなかった。

沈黙が続いた。
修は下を向いたままで怖い顔をしている。
外を走り去る車のエンジン音を合図にするように親父は席を立った。

「とにかくよろしくお願いします。」

まったく気のない言葉だった。

「はい。」

あまり人間が出来ていない俺は気のない返事しか出来なかった。

「しっかり頑張れよ。」

修はもっと人間が出来ていないのか何も返事をしなかった。

「親父」が出て行ってもしばらく俺たちは無言だった。
「親父」が車のエンジンをかけて走り去るのが聞こえた。
そのとたん修の表情が穏やかになり口を開いた。

「ね?うざいでしょう?」

「お~。あいつ、めっちゃうざいな。」

そう言いたい俺だったが、さすがにその言葉は出さずに、

「わざわざあれだけのために来たんかな?」

そう言うと、

「暇なんじゃないの??さあ、先生、勉強しよう。」

修の口からそんな言葉が出るのは初めてだった。
しかしその日の修はやはり集中力がなかった。
ただ親父の話題から離れたいので勉強をしているように見えた。

写真はスイスのハイキング道をまさに牛耳る牛である。
睨まれながら前を通るのが怖かったのを今でも覚えている。

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二回目に小林修の家を訪問した時である。
今回も決められたとおり、平日の午後の訪問だ。
のんびりした空気が流れる田舎町はとても静かだ。
ピ~~ンポ~~ン
やはり家人は出て来ない。
「はい。」
修の低い声が聞こえるが、前回よりもいくらか明るいのが救いである。

以前修が通っていた川北高校はこの地域では最も入るのが簡単な高校の一つである。
したがって修も勉強が得意なはずがない。
しかも中退してからもう半年以上が過ぎており、俺に依頼するまでに勉強をしていたとも思えない。
はっきり言ってどの科目もさっぱりである。
まあ、俺の前で真面目に座っているのがやっとというところだ。
少し勉強をしたころに俺が言った。
「だいたいどこの高校に行きたいの?また川北か?」
「川北はいやだ。だって俺が来年入ったら、俺と同じクラスだった奴らが3年にいるんだぜ。」
「そうか、、今は2年生の学年になるからそうなるか。。。」
「じゃ、富丘あたりはどうよ?」
「あそこも駄目。だって中学の連れが何人も行ってるから。。。」
「じゃ、どこに行くんや?退学になった奴がもとの学校よりもレベルの高い学校を目指すんか?」
「どこでもいいけど、知ってる奴がいないところがいい。」
「だいたいどっから通う?ここからというわけにも行かんやろ?松本の親元に帰るんか?」
彼の返事はなかった。
「親父のところは一番嫌だ。」
少しして彼はそう言った。
「どうして?」
「あいつ、うざいんだよ。」
「うざいって??」
「存在そのものがうざいというか、いるだけでうっとうしいんだよ。」
「そうなんや。。。。」

しばらく沈黙が続いたのちに修が言った。
「俺さ、小さい頃からずっとスイミングを習っていて、何の大会だか忘れたけど、二位になったんだ。」
「それで賞状を親に見せたらなんて言ったと思う?」
「普通は『おめでとう』やろ。」
「あいつはさ。。ただ一言『どうして一位じゃないんだ。』それだけだよ。」
「そりゃひどいな。。」
「だいたい俺が泳いでいるところなんて見に来たこともないんだ。」
「普通は大体お母さんが見に来るじゃん。それでも大会とかになると休みの日にあるからみんなお父さんも応援に来るんだよ。」
「俺ならそうだね、応援に行くね。」
「でしょう?うちの親父は一回も来ないよ。」
「忙しいんじゃないの?」
「そんなわけないじゃん。ただの公務員なのに。。。」
「あの親父、女でもいるんじゃないか?そんなに忙しいわけないじゃん。」
『親に向かってひどいこと言うな。』
そうは思ったが、彼の気持ちもわからなくはないので、どう答えていいのかわからなかった。

「俺が小さい頃にね、夏になると毎年愛知のほうの海に行ったんだ。」
「ふ~~ん、いいお父さんじゃん。」
「全然!!毎年同じホテルに泊まるんだよ。それも職場の何とかで安く利用できる奴。」
「あ~公務員だから、共済の関係の施設かな。」
「よくわかんないけど、とにかく毎年同じホテルで、それがさ、親父はずっと部屋でごろごろしているだけだよ。どう思う??」
「海に出ないの?」
「出ない。俺に妹の面倒見させて、部屋でテレビ見てたりしてたみたい。」
「へ~~、で、お母さんは?」
「たまに海に様子を見に来るけど、日に焼けるのが嫌だってすぐに戻っちゃうし。」
「そりゃつまんないね。」
「そうでしょう」
「いつもちょっと海で遊んだら、もうすることがなくなって、部屋に戻ったら『海で遊べ!』ってうるさいし。」
「それにさ、夏休みの宿題には[家族で海に行って楽しかった]みたいに書けってうるさいし、、、」
「そうなんや、、だからそんなお父さんと一緒にいたくないんや?」
「そうそう。わかってくれるよね?」
「うん、なんとなくわかるけど、、、」
俺もあまり歯切れのいい返事ができなかった。

写真はフランス郊外の集合住宅です。
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