デュエル、認識、量と質@サッカー。 | トーキングドッグ

デュエル、認識、量と質@サッカー。

 リバプール所属の遠藤航が、プレミアリーグのマンチェスターシティ戦でマンオブザマッチに輝いたとか。世界最高峰と言っていい試合で、日本人が。はっきりオオタニサンよりすごい、とサッカーファンはみな言っていることでしょう笑。スゴスギル。




「真のビッグクラブ」に所属するためには、 できるだけ若いうちに渡欧しないと間に合わない、という持論めいたものを持っていたので、遠藤が湘南から浦和に移籍した際に「この人は世界最高峰に挑戦する気はないのだろう」と勝手に思ってしまっていた。三十歳でリバプール移籍となり、当たり前だが道程は人それぞれなのだなと、認識を改める。


ということをここに書こうとした際も、「サウジのクラブによる爆買いという特殊事情はあった」 などと「運もあった」と思っていたし、「たとえあまり試合に出られなかったとしても、所属しているだけですごい」みたいな位置づけであった。それがこの活躍。オレは思考や想像でも現実を凌駕できない。




遠藤がブンデスリーガでデュエル王となった次の年の12月だったか、サッカーカンファレンスで森保さんが「遠藤航は、日本人選手が欧州においてフィジカルでも負けない好例」と発言。


同時期に、地上波のサッカー番組(たぶんTBS『スーパーサッカー』)は、遠藤航にインタビュー。デュエルに勝つ秘訣は「判断力と勇気」というような話を。「相手がボールを持った際、次にどんなプレーをするか何となく読める。取れるか取れないか、五分五分の場合は取りに行くようにしている」。「何となく読める」のは洞察力によるもので、経験の積み重ねにより得られる能力。


サッカーカンファレンスで言及された「フィジカル」は、強さや高さ、速さといった「量的」なものであり、対してインタビューにおけるデュエル王に至る要因は「質的」なもの、と言えよう。フィジカルを追求する際にも、単純な量的な要素だけでなく、身体の使い方等の質的な要素も考慮するべきであるし、まだまだ探究の余地はあるはず。何年か前に「古武術を取り入れる」という話があったが、あれはどうなったのだろう。


何が言いたかったかというと、代表監督が参加するようなカンファレンスより、TV番組の方が掘り下げているなと笑。『スーパーサッカー』からはサッカーへの愛が感じられた。