銀座、モントリオール、波照間島。
2月16日。
銀座は外国人ばかりだった。スペイン人ぽい人たち。台湾人ぽい人たち。行きの電車で山田太一『異人たちとの夏』を読んでいたら、作中に銀座駅が出てきた。
青葉市子@銀座ヤマハホール。座席は三列目。
音響が素晴らしい、というのはすでに書いたが、お客さんの寝息も美しく響いていた笑。あの演奏を前に眠れるのは信じられないが、お疲れな人もいるか。
🎵毎晩眠ってしまうのは 不思議~
いい夢見られそう。ちなみに壁面等に使われている木材は、ギターを作るのに使われるものと同じだそう。ギターの胴体の中にいるようなものか。
奇跡の歌声がより美しく。以前エッセイで「扁桃腺が腫れやすいので医者に切除を勧められたが、歌声が変わる可能性があるため断った」という話を。村上龍『コインロッカーベイビーズ』のアレと真逆な行為だが、覚悟を感じる話。
素晴らしきギターの演奏。クラシックのギタリストのよう。もちろん具体的な巧拙など分からないのだが。村治佳織か。村治さんしか知らない笑。
去年二度ワンマンに行くことができ、それを経て今回。何度も音源を聴いてきた曲たちを、目の前で本人が演奏し、歌う。あの環境で。前後に何のトラブルもなく、一連の流れとして完璧で、何かに勝利したような気分であった。
そういえば、舞台の装飾に使われた植物を切り分けて、終演後に客に配っていて、当然欲しかったのだが、行列がなかなか動かなかったので諦めて帰路に。あれ欲しかったなぁと思うが、あまり完璧だと反動が恐いので、ちょうど良かったかも。日々負け続けている人の思考笑。
ライブを聴きに行くという体験の、一つの極地であった。
この後すぐ、青葉さんは軽やかに北米へライブをしに飛んでいき、帰国後は波照間島へ。こちらはその間ずっと、地べたを這いずるような生活。パラレルワールド…。
青葉市子の音楽は必然の音楽。自然物のように生まれ、存在する。質量から重力が発生するように。惑星が公転するように。