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環境問題を語ろう

自然保護、公害、エネルギー問題、気候変動、リサイクル…
環境問題について一緒に考え、学びませんか?

中国環境保護部HPヘッドラインニュース 8月14日付記事


要旨

陳部長は視察時に次のように講評。

「北京市は2014年以来『大気十条』の貫徹に努め成果は挙げたが、まだ改善の余地がある」


「大気十条」とは2013年に国務院より発表の「大気汚染防止行動計画」のことで、

10か条からなるためこの別名がある。


10か条とは


1.総合整備に力を入れ、汚染物排出を減少

2.産業構造を最適化させ、産業のステージアップを推進

3.企業の技術改造を加速、科学技術刷新能力を向上

4.エネルギーミックス調整を加速、クリーンエネルギー供給を増加

5.省エネのEMS組み込みを厳格に進め、産業界の編成を最適化

6.市場メカニズム作用を発揮し、環境経済政策を整備

7.法令体系を健全化、法による監督管理を厳格化

8.区域の協調メカニズムを構築、区域の環境整備を集大成

9・モニタリングによる緊急アラーム体系を構築、重度汚染天候への対応を適切に実施

10.企業、政府、社会の責任を明確化、全員参加の環境保護


理念的には首肯できるものだが、

中国の常として、このようなスローガンが理念どおりに実現されることはまずない。

それはなぜか?


中国が得意とする「政策実現のために強権を持って市民を管理する」との思想には

実効性がないからである。


強権で従わせるのではなく、

市民との間でその政策の真意や目的の合意を図り、

合意の下で市民の主体的参加を引き出すことが重要なのである。


環境行政の場合特にそれはあてはまる。

環境行政の目的はつまるところ「公共の福祉の実現」の一環であり、

この実現の前提として、市民の間に公共心が共有されていることがある。


ところが、残念なことに、中国の現在の市民の公共心と言えば、

世界標準から見れば、はなはだ心もとない位置にあることが否めない。


強権による管理よりも、まず公共心の教育、

遠回りなようだが、結局これが本筋だと思う。


皮肉なことに同日付のYahoo Newsに次のように報道されていた。

「中国、大気汚染禍で1日4千人死亡 発電用の石炭排出が元凶 米国では「不健康」の大気レベルに約4割が居住」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000537-san-cn


中国の環境行政、まだまだ前途多難である。