不適切な日常管理、不適切な事故処理、情報の隠蔽や虚偽の発表のことである。
例えば2005年の松花江コンビナート爆発の際もそうだった。不適切な日常管理から事故が発生し、大量の有害物質が大気中や河川に排出されたが、その正確な事実を行政は発表しなかった。その結果、対策が遅れ、無用の混乱も発生した。
今回の天津のケースも、
10年前の松花江の事故とそっくりに見える。
このときの教訓はまったく活かされていないようだ。
危険物の適正管理も含め、環境マネジメントには一定の技術や知識が要る。
また、多くの場合、これまでに発生した環境事故はその情報が適切に公表され「他山の石」とされて
そこから何らかの教訓を得ることで再発防止につなげる、という活動が普通は採られる。
ところが中国ではこのパターンが当てはまらないようだ。
環境マネジメントに限らず、
全てにおいて改善とは、
「都合の悪い事実から逃げない」ことだと私は思っている。
日常管理の杜撰さが原因なのであればその管理のあり方を公表し、
どれほど世間から手厳しく指摘されようとも、
その指摘の中から学び取るべきものは素直に学び、
二度と同じ災害を起こさないこと、これこそが大切である。
中国は「メンツの国」と言われるが、
メンツを潰されることを恐れて管理レベルの低さの指摘から逃げていては、
この種の災害はまた発生する。
中国は「世界で一番厳しい環境法を整備した」などと豪語するが、
環境マネジメントは、法体系などの形式だけを整えてもダメ。
制度に実効性がなければ無意味である。
そのことに気がつかない限り、
この種の環境事故は今後も続くであろう。