苫米地さんにつながる景色 | DownToEarth
「変」な再処理に ノーと言えない
海や空に放射能を捨てないで…と願い続ける私をゆううつにさせながら、本格稼働にグングン近づくはずの六ヶ所再処理工場が変」です。
高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜ合わせる大事な作業が出来ないとはどうしたことでしょう。問題なく流れ落ちるはずなのに、溶融炉に金属がたまりました。それをかき混ぜるための棒をあわてて作り、グリグリしているうちに棒の先っちょが曲がってしまいました。その棒を引っこ抜こうとしていてレンガがゴロッと欠けてしまいました。まったく想定外の事ばかり続きます。
原子力発電と放射能が表裏一体なのは誰もが承知しています。でも普段の生活の中で電気を使っていても放射能の危険を感じることは有りません。それではガラス固化体づくりの現場に居る人はどうでしょう。
十分に隔離されているとはいえ、緊張の連続ではないでしょうか。どんな人が作業しているのでしょう、ご家族はどんな気持ちで送り出しているのでしょう。トラブルが有るたびにニュースに出るエライ人は、危険な現場からは遠いところにいる人ばかりです。
再処理事業は安全であることが絶対条件だと、
誰もがそう言います。ところが、取り扱いが
厄介なこの放射性物質をガラスで固めて地中
に埋める事業は、とてもとても不安定で未熟
なことがはっきりしました。それなのに県知
事も県議も六ヶ所村長も村議も「ノー」と言
いません。
こんなリーダーたちに「おかしい」 と言え
ない私たちも、また「変」なのでしょうね。
苫米地ヤス子

