渡辺先生の講演を聞きに行きました。
他の目的もあったので。
やっぱり全部はわからない。
かたじけない。
でも問題点は地質そのものだけではないということは解る。
それはご報告できるけど 地質のことは先生の発表内容をご覧ください。![]()
http://www.toonippo.co.jp/kikaku/kakunen/3p/index.html
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わたしがわかった範囲で 書いときます。
先生が日本原燃の「耐震安全性評価報告」を目にしたのは 2008年2月末
それを見た30分後には 六ヶ所を調査しようと決意され
ゴールデンウィークには現場へ。
そして あの岩手の宮古で決起集会があった日の朝
「再処理工場の直下に活段層か」の新聞報道に至ったわけのようです。
渡辺先生は 「変動地形」というちょっと特殊な地形学を見れる方なのだそうです。
六ヶ所の「地形分類図」というのを見て すぐに「非常な違和感」を見て取ったそう。
核燃施設の近接に隆起している地層(地層の変形)の場所があって
それが見られる場所の下には 逆断層がある というのが学術上言えるそうです。
そしてその逆断層は「活段層」だと判断できるらしいのだけど
その説明が難しいので パスですが 他に2人の専門家にも見てもらった上で
現場調査し、活段層と判断しているとのこと。
渡辺先生が原燃に再検討を望んでいる部分は2点
■日本原燃は「出戸西方(でとせいほう)断層」というものを調査対象にしているが
それは大しておおきな地震を引き起こすものではない。
それよりも 「大陸棚外縁断層」の延長が施設の敷地の方向へ延びているので
そちらを 調査してほしい。
■そしてその断層にウラン濃縮工場の方の一部が 乗っかってしまっているので
そこは使用しないでもらいたい。
断層のずれによる揺れには 耐震構造など関係なく 大きなダメージを受ける。
※変動地形学がわかる人は少なく、原燃のいう専門家には これが解る人が入っていないのでは、と。
ここからが問題![]()
この渡辺先生からの問に 日本原燃が対応しようとしないのだそうです。
「論文にもなっていないものを検討できない」というのだそうです。
そればかりでなく 「専門家の検討によって既に結論は出ています」としたうえに
「住民のみなさんを いたずらに不安に陥れる」
「科学的でない一方的な推論」
と渡辺先生の発表を非難するような反論、反論にもなっていないけど、なのだそうです。
この2つは 原発関係の事業者の常套句らしいです。
※大間(青森の原発新規建設予定地)にも 断層運動があると思われる地形特性が見られるが、
場所が特定できない状況とのこと。
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知らなかったのですが 今日のイベントは 後半
鎌仲ひとみ監督
SUGIZOさん
吉村栄一さん(存じ上げませんでしたがエディターの方)
渡辺先生
澤井正子さん(原子力資料情報室)
のトークセッション付でした。
そこで鎌仲監督が盛んにおっしゃったのは やはり
原燃が議論の場に出てこないことがまた不信感を煽る ということ。
再処理を止めるための方法論のひとつとして
このような専門家からの提言というのが とても貴重な機会なのに
先方が壇上にあがってこないというのが とても無念だと。
なぜ出てこないのかという質問に渡辺先生は
「電力会社には専門家がいない」
「原子力保安院が嫌がっているのでは?(経済産業省内の・・・身内の管理している政策なので)」
とのことでした。
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どんなに眉間にシワを寄せても 地質学が、わからない文系脳なのでした。
地層や断層の色んな写真を見ていて 地球って生きてるな~ってとこに感心したり・・・
でも 思いがけず 色んな方に会えました。
鎌仲監督にも渋谷のイベントの事覚えていただいていて 気に掛けてもらい、
澤井さんにも 長らく しておきたかったお礼ができて。
いつか詳しく書きますが
私の地元の三重では 2000年に芦浜原発の建設計画を中止にしたことがあって
その時の資料を読むと澤井さんのお名前があり いつかお礼を言いたかったのです。
「中止になった計画もいくつもあるから そういう話もしたいと思ってるんだよね~」
と 澤井さんは いつもの朗らかな笑顔でおっしゃっていました。
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渋谷にお越しいただいた方にも何人か お会いできました。
ある方は
ご自分のお店の商品として 動物のイラストが出ているメッセージTシャツを企画なさっていて
今度 スナメリバージョンを加えるそうです。
上関原発のことを伝えるアイテムとして。
みなさんブンブン飛んでいます。![]()
「北京で蝶が羽ばたくと ニューヨークで竜巻がおこる」
というのだそうです。
※追記 7月30日
日本原燃さんの 直下活段層に関する見解を自社サイトに掲載していますので
ご案内します。
