ウクライナ南西部 ビノフラジウから狭軌鉄道が伸びている。田園の中をひたすら走るので、森林鉄道でもない。週に三日、駅前広場に市が開催される日のみ 運行されている。ぜひ乗ってみたいと思う。
ウジホロド駅8時5分発 首都のキエフ発ソロティボ行きを待つ。
一夜を走り抜けた気だるさが漂う車内に 子供たちの嬌声がひびく。
約2時間半の乗車でビノフラジウに到着した。雲一つない快晴 日差しを浴びると暑い
駅ヤードの空き地にそれぞれの店が商売をしている。二両編成の列車は発車を待っている。
衣類は全部中国製品の安物だ。
空腹を満たす質素な昼飯を駅前にある唯一の食堂で食べる。
昼下がりの13時30分 買い物帰りの乗客をのせておもむろに発車した。
車内は暑く、デッキの扉は開いたままで外の風を受ける。
緑の中を時速25キロ程度の速さで走る。車窓はのどか
途中駅で三々五々 下車し車内はがらんとしてくる
草むした 何もない所が終点。側線が数本あり廃車群が無残な姿をさらしていた。
車外に出てみると 蚊が押し寄せて じっとしていれない。機関車が機回しをして、しばらくすると 折り返し運転を開始する。土曜、日曜と火曜日のみ運転されている。片道1時間18分。往復約3時間の旅 その鉄道運賃は約1000円だ。利用者は地元の買い物客、など。他にウクライナ人の鉄道趣味人が一人いた。
終点のホーム ベンチでくつろいでいる子供達 蚊に噛まれないのだろうか心配する。土曜日の昼下がり往復乗車した列車の乗車率は下り 50% 上り 20%だった。この終着駅ではかつてもう一つの路線があり、ここで交差していたが、すでに廃止されて久しい。