【採用で失敗する社長の共通点シリーズ・第2回】

 

「採用基準を教えてください」と聞くと、多くの社長がこう答えます。

 

 

「明るくて素直な人ですね」
「一緒に働きたいと思えるかどうか、ですかね」
「なんとなく、ピンとくる人というか」

 

 

気持ちはわかります。採用は人と人の話なので、感覚的な部分は絶対にある。

でも、感覚だけで採用を続けている会社は、同じミスマッチを何度も繰り返します。

 

 


 

 

■ 「感覚採用」が生む問題

 

 

問題① 面接官によって判断がバラバラになる

 

社長が「ピンとくる」基準と、現場リーダーが「一緒に働きたい」と思う基準は、必ずしも一致しません。

採用基準が言語化されていないと、面接官ごとに違う人材を推薦し、社内で揉める原因になります。

 

問題② 採用後に「こんなはずじゃなかった」が起きる

 

「明るくて素直」という基準で採用したのに、現場では「指示待ちで自分で考えない」と言われる。

これはどちらが悪いわけでもなく、採用時に「具体的にどう動いてほしいか」が言語化されていなかったことが原因です。

 

問題③ 採用のPDCAが回せない

 

感覚で採用していると、うまくいったときも失敗したときも「なぜそうなったか」が分析できません。

再現性がなく、毎回同じ失敗を繰り返す構造になります。

 


 

 

■ 採用基準を言語化するとはどういうことか

 

 

難しく考える必要はありません。まず「この仕事で活躍している社員は何が違うか」を書き出すことから始めます。

 

 

たとえば建設業の現場監督なら——

 

 

・図面を読みながら段取りを組める
・職人に指示を出して動かせる
・トラブルが起きたとき、まず報告してから動く
・納期に対して危機感を持っている

 

 

これを言語化しておくだけで、面接での質問が変わります。

「明るいですか?」ではなく「トラブルが起きたとき、まず誰に連絡しますか?」と聞けるようになる。

 

 


 

 

■ 「言語化」は採用の地図を作ること

 

 

地図なしで目的地に向かうのは運任せです。採用基準の言語化は、採用という旅の地図を作ることです。

 

 

私が支援する会社では、採用基準の言語化を最初に行います。

これだけで、面接の質が上がり、ミスマッチが大幅に減ります。

感覚を否定するのではなく、感覚を言葉にする作業です。

 

 

次回は「活躍するかどうかで判断して、活躍させられるかを考えない社長」の問題を掘り下げます。

 

 


 

 

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【採用で失敗する社長の共通点シリーズ・第1回】

 

採用の相談を受けるとき、こんな言葉をよく聞きます。

 

 

「今すぐ必要というわけじゃないけど、いい人が来たら採りたいんですよね」

 

 

一見、柔軟で賢い姿勢に聞こえます。でもこの発想が、採用を慢性的に失敗させる最大の原因の一つです。

 

 


 

 

■「いい人が来たら」は、いつまでも来ない

 

 

「いい人が来たら採る」という発想の根本には、採用を「待つもの」だと思っている前提があります。

 

 

求人媒体に掲載して、応募を待つ。いい人が来たら採用する。来なければ来月も待つ。

 

 

これは完全に「買い手市場」の時代の発想です。今は逆です。求職者が複数社を比較し、選ぶ側に回っています。待っているだけでは、そもそも候補者の目に留まりません。

 

 


 

 

■「売り手発想」が生む3つの問題

 

 

問題① 採用のタイミングがいつも「緊急時」になる

 

「いい人が来たら採る」は言い換えると「困ってから動く」です。誰かが辞めた、仕事が急増した——このタイミングで慌てて採用活動を始めても、焦りから採用基準が下がり、ミスマッチが起きやすくなります。

 

問題② 候補者に「熱量」が伝わらない

 

「来たら採る」と思っている社長の面接は、どこか淡白になります。候補者はそれを敏感に感じ取ります。「この会社、本当に自分を必要としているのか?」と思わせた瞬間、優秀な人ほど他社に流れます。

 

問題③ 採用基準が毎回ブレる

 

「いい人」の定義が曖昧なまま採用を続けると、そのときの気分や状況によって判断がブレます。ある月は「即戦力重視」、次の月は「人柄重視」。一貫性のない採用はミスマッチの温床です。

 


 

 

■ 発想を逆にする

 

 

採用が強い会社は「いい人が来たら採る」ではなく、「いつでも採れる状態を作っておく」という発想で動いています。

 

 

具体的には、採用したい人物像を先に言語化し、求人票を常に最新の状態に保ち、スカウトも並行して動かしておく。こうすることで、必要なタイミングで必要な人材に出会える確率が上がります。

 

 

「待つ採用」から「作る採用」へ。この転換が、採用を変える第一歩です。

 

 

次回は、採用基準が「感覚のみ」になっている社長の問題を掘り下げます。

 

 


 

 

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【採用で失敗する社長の共通点シリーズ・第5回】

 

「採用のことはよくわからないから、全部お願いしたい」

 

 

採用コンサルタントとして、この言葉を聞くたびに正直に返します。

 

 

「それは無理です」

 

 

採用の実務はプロに任せられます。でも採用の「判断」は、社長にしかできません。

この区別ができていない会社が、最も高いコストを払い続けています。

 

 


 

 

■ 丸投げで起きる3つの問題

 

 

問題① どんな人が欲しいかが業者に伝わらない

 

人材紹介会社や採用代行に丸投げすると、「どんな人材が必要か」の定義が曖昧なまま進みます。

業者は善意で動きますが、会社の文化や現場のリアルは外からは見えません。

結果として「スペックは合っているがミスマッチ」な採用が起きます。

 

 

問題② ノウハウが社内に残らない

 

全部外に任せると、採用に関する知識・経験が自社に蓄積されません。

業者との契約が終わった瞬間、また0からのスタートになります。

毎回、外部に依存し続けるコスト構造が固定されます。

 

 

問題③ 業者の「利害」に気づかない

 

人材紹介会社は採用が決まると成功報酬を受け取ります。

つまり「採用させること」が業者のゴールです。

採用後に早期離職しても、業者の損失にはなりません。

(返金制度があるとはいえ・・・)

利害関係のない目線で採用を判断できるのは、社内の人間だけです。

 


 

 

■「任せる」と「丸投げ」は違う

 

 

私がTalencoで採用支援をするとき、最初に社長に伝えることがあります。

 

 

「スカウト送信、日程調整、一次面接——これは全部弊社がやります。

でも、どんな人を採るかの判断と、最終面接は社長にやってもらいます」

 

 

実務を外に出すことと、判断を外に出すことは別の話です。

 

 

社長が採用に関わる時間は減らせます。

でも採用の「意思決定者」は社長であり続けないといけない。

 

この区別を持っている会社は、採用代行を使っても結果が出ます。

丸投げしている会社は、何を使っても同じ失敗を繰り返します。

 

 


 

 

■ まず社長がやるべき「たった1つのこと」

 

 

難しいことは不要です。まず「自社にとって理想の人材像を言葉にする」ことだけやってください。

 

 

これができれば、業者への指示が変わります。求人票が変わります。面接の質問が変わります。採用は変わります。

 

 

明日はシリーズの最終回。5つの共通点に隠れた「たった1つの根本原因」をお伝えします。

 

 


 

 

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これまで採用支援で200社以上を支援してきて、気づいたことがあります。

 

採用に失敗する会社には、業種も規模も関係なく、共通したパターンがあるということです。

 

 

建設会社でも、物流会社でも、製造業でも。社員3名でも100名でも。同じ失敗を、同じ理由で繰り返している社長がいます。

 

 

そしてその多くは、自分が失敗していることに気づいていません。

 

 

「うちは業界柄、採用が難しくて」
「景気が悪いから仕方ない」
「今の若者は根性がない」

 

 

こういった言葉が出てくる社長ほど、実は採用の構造的な問題を抱えていることが多い。

外に原因を求めている間は、何も変わりません。

 

 


 

 

■ このシリーズで取り上げる「5つの共通点」

 

 

今週は1記事ずつ、採用で失敗する社長に共通するパターンを深掘りしていきます。

 

 

①「いい人が来たら採る」という売り手発想
採用は「選ぶ側」ではなく「選ばれる側」になっていることを理解していない。

 

 

②採用基準が感覚のみで言語化できない
「なんとなくこの人」で採用を繰り返し、ミスマッチが止まらない。

 

 

③「活躍するか」で判断して「活躍させられるか」を考えない
候補者の能力だけを見て、自社の受け入れ体制を棚に上げている。

 

 

④選考を受けた=第一志望だと思っている
候補者は複数社を同時に受けている。この前提を忘れた瞬間に内定辞退が起きる。

 

 

⑤採用を丸投げしている
「プロに任せれば大丈夫」という思い込みが、最もコストの高い失敗につながる。

 

 


 

 

■ まず自分に問いかけてほしいこと

 

 

この5つを読んで、「うちは関係ない」と思えた社長は問題ありません。

 

 

でも、1つでも「あ、これかも」と引っかかったなら、ぜひ続きを読んでください。採用の失敗は、知っているかどうかだけで防げるものが多い。

 

 

明日から1つずつ、具体的に掘り下げていきます。

 

 


 

 

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「やっと採用できたのに、3ヶ月で辞められた」

 

これも相談の定番です。採用にかけたコストと時間が、一瞬で消える瞬間です。

 

 

早期離職の原因を社長に聞くと、「合わなかった」「思ってたのと違ったみたい」という答えが返ってきます。でも私が現場を見ると、原因は別のところにあることがほとんどです。

 

 


 

 

■ 早期離職の本当の原因、3つ

 

 

① 入社前と入社後で「仕事のイメージ」がズレていた

 

求人票に書いてあること、面接で聞いたこと、実際の仕事——この3つが一致していないと、入社後に「話が違う」が起きます。採用側は「ちゃんと説明した」と思っていても、候補者には伝わっていないことが多い。

 

② 入社後のフォローが「放置」になっていた

 

中小零細企業で特に多いのが、入社初日に簡単な説明をして、あとは「見て覚えろ」スタイル。今の若い世代はこれで一気に不安になります。最初の3ヶ月に何を伝え、どう関わるかで、定着率は大きく変わります。

 

③ 「バケツに穴が空いたまま水を注いでいた」

 

採用できても辞める、また採用する、また辞める——このループに入っている会社は、採用の問題ではなく職場環境・組織の問題を抱えています。穴を塞がずに水を注ぎ続けても、バケツは永遠にいっぱいになりません。

 


 

 

■ 定着率を劇的に改善した製造業の事例

 

 

地方の製造業(従業員80名)では、新卒採用の早期離職率が50%という状況でした。

 

 

やったことは2つ。体験入社制度の導入と、社内報の整備です。入社前に「リアルな職場」を体験させ、入社後は社内のコミュニケーションを仕組みで支えた。

 

 

結果、離職率は10%以下に改善されました。採用コストをかけるより、辞めない仕組みを作る方が、圧倒的にコストパフォーマンスが高い。

 

 


 

 

■ 採用の「ゴール」は入社日ではない

 

 

採用してから1年後、その人が活躍しているかどうか。ここがゴールです。

 

 

入社させることだけを目的にした採用活動は、早期離職というコストを生み続けます。採用と定着をセットで考える会社だけが、本当の意味での採用成功に近づけます。

 

 


 

 

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