前の記事は
もしも「開成」に行ったら、その後「東大」に行かないと、
いろいろこじれたことになりがちだという話を書いたのでした。
ちょっと過激だったのでアメ限にしましたけれども。
たとえばせっかく開成に行ったのに、結果的に早稲田に進学することになったとしたら、本人の心もこじれるし、周囲もこじれるし、保護者の気持ちもこじれてしまう。もちろん全員ではないのですが、「思春期」の「6年間」も「開成」という日本トップエリート培養槽で育ちながら、結果的に大学受験が「東大」じゃないと、本人および周囲はちょっと心に傷を負いがちなのです。
しかも、「開成」から「東大」へ、「現役合格」したのは、400人の卒業生のうち116人に過ぎません。
つまり、3割にも満たない。
↓以下に2023年の公式発表があります。
https://kaiseigakuen.jp/wp/wp-content/uploads/2023/05/shinro2023_0515.pdf
↑「合格者数」ではなく「進学者数」に注目。そして「OB」を除く、「現役」の数です。
すなわち「開成」高校でも「現役東大」はたった3割。
ここは(灘や桜陰等とは違って)医学部は決して強くない「東大特化型」の高校にもかかわらず、7割は「東大以外」です。浪人も結構いるんでしょうけれども。
早稲田や慶應ならまだしも、詳細をみますと、意外と、MARCHや日東駒専だってチラホラ見受けられるのです。
つまり「東大に行くのが当たり前」環境であるにもかかわらず、実際に「現役で東大に行けるのは3割」。
この状況は、わたしには「過酷」に感じます。
あの天才秀才ぞろいの開成だって、7割は東大に行けない。
そしてそういう子は「本人も後あとトラウマ」が残るし、「周囲からも後ろ指」をさされちゃうかもしれない。
わたし、現在の総理大臣には、後ろ指さしちゃうもんね。
あの人、開成だったのに、二浪もして、結局早稲田なんだって(ぷぷ)。
さて、さらに言いますと、仮に「開成」で努力しまくって「東大」に入れる上位3割にたどりつけたとしましても、そっから先の話。
そもそも論ですが、「東大」卒のビジネスマンは、きわめて優秀な方が多いのは私もはっきりと感じますけれども、そういう「きわめて優秀」層というのは、別に「東大」に限らないわけです。
他の大学を卒業しても、たくさん「きわめて優秀」層はいるのです。
「東大」じゃないと「きわめて優秀」になれないかというと、そうでは全然ないです。
よく世間で言われるように「東大でても、つかえねーやつ」というのは、実はほとんどいないというように私は感じてます。たぶん、それは「非東大」の人たちの、「やっかみ」「ねたみ」から出た言説だと思う。
「東大出た人はやっぱり相当優秀」というパターンが大半を占めているように感じます。
しかし、他の大学出てたって、その「東大卒」と同等以上に優秀で活躍し出世もしている人なんてすげーーーーーたくさんいるものです。
仕事は必ずしも「勉強」とリンクするものばかりじゃないわけです。たとえばビジネスでとても重要な「営業力」とか、進学校とか東大とかで勉強してるものじゃないわけだし。
だから、「東大卒」のアドバンテージは社会人初期には多少あるものの、そのうちどんどん薄まってきます。上場企業の役員の卒業大学なんかをみても、必ずしも「東大」ばっかりじゃないですよね。他の大学だって多い。総理大臣だって、東大ばっかりじゃないですよね。直近数十年では早稲田が多いし、成蹊も法政も学習院もいますよ。
ありていにいうと「東大だから出世が保証されてるような社会ではない」ということです。
東大は国家公務員一種には受かりやすいでしょうけれども。
何が言いたいかというと、
「東大」というのは、そこまで固執してしがみついてでもなんとかしたいというほどのブランドではないし、ましてや、そこだけを目標にしたかのような「開成」などに行き、しかも、東大に行けなかったりなんかしたら、いろいろ「目も当てられない」ことになりがちです。
「東大出」がたいして明るい未来とも言えない中、「自分の得意分野」を伸ばすことが生きる手段じゃないかと思うのです。もちろんその「得意分野」が「勉強」って人もいるでしょうから、そういう人はがんばった方がいいでしょうけれども。
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2024年は大変な始まり方でしたが、
これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。
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