大「推薦」時代の中学受験 | 趣味の大学受験【次男大学受験篇】父子並走日記

趣味の大学受験【次男大学受験篇】父子並走日記

2024年長男大学進学。今度は次男の大学受験だ。
在宅自由業20年超オタク系ガキオヤジによる「受験」「育児」放言日記

これはうちの話でもなく、また特定のどなたかの話でもない、一般論として。

ご承知の通り、近年、「大学入試」は「推薦入試」枠を拡大し、「一般入試」枠は減少の方向にあります。

これは国の方針であり、また各大学(特に私立大学)が徐々に導入しながら、「一般入試より推薦入試の方が結局生徒の質がいいじゃん」という実感があったからこそ、こうした傾向が進んでいるものと思われます。

wakatteTV等の扇情メディアが「推薦入試はバカ」的な煽りを繰り返していますが、実態は異なっているようです。

「一般入試」は確かに熾烈な入試競争をくぐり抜けてきた人たちですが、その反動で、大学に「合格しさえすれば」その後はダラーンと遊んじゃう(可能性が高い、私もそうだったし)。

一方、「推薦入試」組は、そもそも「地味なコツコツ」型で高校時代に成績を積み上げてきた人たちなんで、「無遅刻無欠席」で「日々まともな授業態度」で「毎回の定期試験も良好」な人が中心。

「火事場の馬鹿力」ではなく「もともとマジメ」で「ウサギではなく亀」なタイプ。そういう人は大学に入ってからも、これまで通りに地味にコツコツ成績を積み上げていく。だいたい、「後輩に迷惑をかけられない」から大学入学後もハメを外せないのです。

大学側にとって望ましいのは、おそらく「後者」なのかも。それどころか、大学卒業後、社会にとっても有用なのは、やっぱり「推薦入試」組の人たちなのかもしれません。

 

もちろん、「東大」をはじめとする旧帝大や、「医学部」みたいな、上位数%を構成する「本当に勉強する」「本当のエリート」みたいな人たちの世界は別でしょうが、早稲田慶應GMARACHのような、最初から「遊びに行くんだか勉強しに行くんだか結構微妙な学校群」にとっては、「ちゃんと出席してマジメに語学なんかもやってくれる生徒」の方がいいのかもしれません。「普段は遊んでたけど、一発逆転狙って受験勉強」みたいなタイプももちろんいいのですが、そんなんばっかりじゃ困ると思いはじめたのかもしれません。

GMARCH以上の「まあまあ勉強する大学」はまだしも、それより偏差値帯が下の大学になってくると、さらに「推薦入試」組のような、「勉強習慣がある子」の方がぐっと望ましくなってくるはずです。

 

ここまで「よしあしは別として」の世間的な趨勢をみてきました。

私自身はもちろん「一般入試」組だったので、「受験といえば一般入試」という意識がまだ染みついていますが、おそらくこれからは、そうした意識が世の中全体で変化していくのではないかと思われます。

「推薦入試の方がスタンダード」で、「一般入試はスゴイヤツ」みたいな意識への変化でしょうか。

 

ところで、こうした大学受験の変化を受けて、当然中学受験などの世界でも変化が起こると思われます。

おそらく、

●「少しでも偏差値の高い学校」を志望するのではなく

●「その学校の中で好成績・好順位」を得られる学校を志望する

そんな生徒が増えるんじゃなかろうか。

 

大学受験で「推薦」を狙う場合、当然、通っている高校内での「平均評定」が重視されます。

「平均評定」は絶対評価かもしれませんが、それでも、「周囲に賢い子ばかりがそろっている高偏差値中高」の中よりも、「周囲の子たちの成績はそうでもない中高」の方が、「高い平均評定」は獲得しやすいはずです。

結局、「推薦」を狙うんだったら、「難関御三家」に入るよりも、「適当な中堅私立」に入る方が戦略として正しいのかもしれません。

デキる生徒たちと切磋琢磨して東大を狙うってんなら、そりゃ「御三家」がいいに決まってますが、でもね、あの「開成」「灘」ですら東大現役合格率は3割程度。「麻布」「渋幕」は2割未満。都立「日比谷」は1割です。もちろん、京大に行く人もいるし、他国立医学部の人もいますけれども。多くは早稲田慶應、あるいはそれ以下に行くことになります。

 

わたしは田舎の進学校だったのですが、中でも「東大」に行く人ってのは、やっぱ全然普段からちがってます。「勉強できるオーラ」があった。そういうの見てるとですね、「気軽に東大」とか思えないですよね。

やっぱり東大に行くくらいに勉強するのって、どっかしら「苦しそう」だもん。かなりいろいろ削らないと、あの数学もやって、あの英語もやって、日本史と世界史の記述対策もやって、おまけに国語も簡単じゃないのよ。気軽に「東大」とかちょっと言えないね。

一方で、別に東大行かなくても、「それなりに勉強」して「それなりに仕事」して「それなりの幸せ」は目指せるんじゃないかとも思いましたです。

 

そういう状況で、「東大合格者数が多い」ことをウリにしている「難関中高」に入ることに血道をあげるのってどうなんだろう、という意識が増えてくるのは当然です。

それよりも、「身の丈にあった」「自分(の子供)の雰囲気にあった」ちょうどいい感じの中学・高校を目指すというのが、いいことなんじゃなかろうか。

そういう意識変化が、中学受験の世界でも起きていくんじゃないかと思います。

受験、あんまり神経質にならないでね。

 

 

2024年は大変な始まり方でしたが、

これからV字回復で、皆様にとってすばらしい一年となりますことをお祈りします。

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