お気に入りのハコ(ライブ会場)というのは皆さんお持ちだと思う。もちろん名門として皆が憧れるハコもある。例えばジャズで言えばブルーノート東京を筆頭に、丸の内のコットンクラブとか、もう少し身近だと新宿のピットイン辺りだろうか。
しかし私はあまりジャズで名門のハコに出たい、というような欲求はない。年齢も還暦過ぎてるし、そもそもジャズだけやってる訳ではないのだ。私にとって良いハコとは、まずお客様があまり懐の心配などせずに気楽に飲んで楽しんでいただけて、ミュージシャンにもきちんと待遇してくれるお店である。
そういう意味で、私のお気に入りは小田急線の経堂にある「カフェ•マレット」である。経堂の賑やかな商店街とは反対の、閑静な住宅街の中にある。
ここは所謂常設のライブ•ハウスではない。普段は地域密着型の喫茶店であるが、週末の夜を中心に、月に多くて数回ぐらいジャズのライブをやっている。それが結構凄い大物ばかりで、ドラムの小山彰太さん、ピアノの佐藤允彦さん、亡くなってしまったが、トランペットの沖至さんも帰国するとここでやっていた。ジャズ師匠のピアニスト、寺下誠さんもここでよくライブやっていて、私も2回ぐらいお相手させてもらった。
15人も入るとほぼ満席、広くはないが暖かみのある雰囲気で、ピアノはアップライトだが良く整備されていてピアニストには好評。使う時以外は格納してあるが、ドラムセットも置きベースもあるし、小さいPAとギターアンプもきちんと備えてある。
メニューは喫茶店なのでかなり安い！ライブ時も同じ。しかも何処やらのお店と違って、出来合いの缶ビールとかで済ませているのではなく、きちんと店主が作ってくれる。これなら多少お金が無くても気楽に頼める。
ミュージシャンへのチャージ•バックも高率で、こちらも仕事としてやっているので、メンバーへは出来るだけバックしたいので、大変助かる。
4月と5月にここでライブを予定しています。どちらも大御所とご一緒させていただきます。鉄道とジャズの好きなマスターが皆様をお迎えしてくれると思います。是非皆様のお越しをお待ちしております。
