おた風の語源 | takuteiオフィシャルブログ「takuteiのほぼ麻雀」Powered by Ameba

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麻雀ロンのことや各種麻雀放送のことなど。

 ご無沙汰しております。すっかり更新をサボっておりました。今回の記事を機に、また更新頻度を上げていければと思います。

 さて、昨日ツイッターにて次の質問を受けました。

「すいません、質問いいでしょうか。麻雀をあまり知らない友達から「オタ風のオタってどういう意味?」って聞かれたんですが、分からなくて答えられませんでした。ネットで調べてもよく分からなかったので、教えていただけるとありがたいです」

 オタ風という言葉、僕が読んだ入門書や戦術書では「客風牌(コーフォンパイ)」などと書かれていました。もちろん中国語の読み方なんて分かっていませんから、日本語っぽく「きゃくふうぱい」と読んでましたけどね。とはいえ、覚えたての頃から周囲が「オタ風」と言っていましたから、もうそっちが主流です。

 そこで調べてみました。

 まず、麻雀で知りたいことがあればまず第一に、浅見了先生のウェブサイト『麻雀祭都』を訪れます。そこでは、こう書かれていました。

 「おた」は、「お多福」の略称です。もともとはふくよかな女性を意味する言葉だったのですが、現在は反対の意味で使われているようです。そこで「客風牌=あまり歓迎されない」というような感じでオタ風と呼ばれるようになったようです。

 さらに、村石利夫『麻雀小辞典-勝つ本負けない本-』(池田書店)を開いてみると、

 場の風でも自分の風でもない風牌のこと。バカ風とも呼ぶ。お他風(他人の風)とかお多福からきたともいわれています。

 この辺りの本は大体昭和40年代に出版されていて、当時ではすでにオタ風という言葉が定着していたようですね。昭和初期の頃の本にはその辺りの用語を(現在のところ)見つけられていませんので、遊戯中に発せられた「お宅、お他、お多福」などが由来と考えて差し支えないと思います。

 以上、ここまでが「オタ風の語源について」でした。

 ところで、この語源を探すために榛原茂樹『麻雀精通』(昭和四年)を調べておりましたら面白い一文が出てきたのでご紹介しましょう。

(10)圏風(梶本注:場風のこと)、門風及び連風

(中略)ところがここに一ツ問題がある。この圏風といふものは、清麻雀發生時代になかつたもので、今日でも支那人の大多数には認められてゐないものである。圏風と門風の重なつた連風なども、最近の創作であって、アメリカ人の間に行はれてゐたものを、日本人が採用したに過ぎない。
★原文ママ 漢字もできる限り原文のものを使用

 これには驚きました。アメリカ産の役といえばチートイツと緑一色が有名ですが、場風もアメリカ産の可能性があるということです。とはいえ、チートイツも元々は中国の一部で採用されていたものをアメリカに麻雀が普及した際に広がったという説もありますし、この辺りは明確な資料が残っていないので何ともいえないところですけどね(;^_^A