あれからどれくらいの時間が経ったのだろう・・・・・・
秘密基地でたくぼんはずっとクランクシャフトとクランクケース
を磨き続けていた・・・・・・
「クランクシャフトはこんなもんかな・・・・」
汚れをやさしく落とし、ベアリングも清掃し、たっぷりとゾイルを吸わせてやる。
センターシール部には、オイルシールを柔らかくし、柔軟性を復元させる添加
剤を、ベアリングホールから何回も吸わせてやった。
ダイヤルゲージを使用し、クランクの振れも測定したが、基準値内であった。
コンロッドベアリング部も大丈夫であった。

「よっしゃ!次はクランクケースだな。」
たくぼんは疲れた体にムチを入れ、クランクケースの清掃に入る。
こびりついた汚れを落とし、古い液体パッキンやベースガスケットを剥がしていく。
丁寧に、そしてやさしく・・・・・・
ミッション側のベアリングの再チェックも忘れない。
ある程度清掃が終わると、ミッション側のベアリングにテフロンを混ぜたオイルを
流し込み、ゆっくりとなじませていく。
そしてまた丁寧に磨き上げていく。
「よーし、今日はこれくらいにしといてやるか。」
外側はそこそこだが、内部は結構キレイに仕上がったようだ。

「さーて、ミスターXからもらったガスケットやオイルシールが活躍する時が来た
かな・・おっと、キャブもやっとかないとダメだな・・・チャンバーも塗装するか・・」
そんな時、たくぼんのケータイが鳴る・・・・ミスターXからである。
ミスターX「調子はどおかな?たくぼん。」
たくぼん「もうすぐ組み付けに入れそうだよ。でも。まだ部品が足りないかな?」
ミスターX「今度は何かな?」
たくぼん「キャブだな。付いてるのはTA21だよ。余ってるパーツよこせ。」
ミスターX「ほお、エンジンのみが90なのか・・そういえば、余りモノがあるよ。
たしか・・・H○Cのキャブキットが余ってたような・・・・」
たくぼん「おい!ミスターX! 是非頂戴したいと思います。」
つづく