シネマ大好き! -31ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01296
製作:2005年/日本/136分
監督:三谷幸喜
出演:役所広司/松たか子/佐藤浩市/香取慎吾


新年のカウントダウンまであと2時間の高級ホテル「ホテルアバンティ」。副支配人・新堂の使命はこのイベントを無事に済ますことだが、次々と困った事態が起こることに。客室係の竹本ハナは昔、代議士の愛人だったが捨てられた過去があったが、この日、汚職事件を追及するマスコミから逃れてその代議士がホテルにやってきて・・・・。


興行収入60億円を記録した大ヒットコメディ映画。大晦日、カウントダウンパーティを2時間後に控えたホテルを舞台に巻き起こるハプニングの連続に息もつかせない。ホテルの従業員たちと、ホテルの宿泊客らが複雑に絡み合い、ドタバタしながらも最後は感動を呼ぶ仕掛け。相変わらず出演者も豪華。役所広司が落ち着いていながら笑いを誘うホテルマンを好演している。

★★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00321
製作:1980年/日本/181分
監督:舛田利雄
出演:仲代達矢/あおい輝彦/新沼謙治/丹波哲郎


日露戦争の戦況が次第に悪化する中、金沢の小学校教師・小賀は出征することとなる。彼の部隊には豆腐屋の九市やヤクザの牛若、梅谷、吉川らがいた。一方、旅順陥落のため陸軍に新たに編成された第三軍の司令官に乃木希典が就任、二百三高地を巡る死闘が始まる・・・。


日露戦争最大の激戦地である旅順の二百三高地の攻防戦を描いた戦争スペクタル。色々な戦争映画は観てきたが、やはり人間を人間とも思わない戦争の醜悪さを目の当たりに見せつけらる映画である。どんなに攻撃されようが、屍が積み重なろうが、前へ前へ進もうとする兵士たちを見ていると涙が出てくる。国家のエゴのために犠牲となりながらも、「美しい日本」のため、そして守るべき人のため、尊い命を捧げた人々に哀悼の意を表したい。そしてできるだけ多くの人にこの映画を観てもらって、愚かな戦争を二度と起こさないような世の中にして欲しい。そんな気持ちにさせる作品だった。さだまさしの「防人の詩」の歌詞は少々疑問だが、メロディはとても映画にマッチしており効果的だった。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00212
製作:1990年/アメリカ/102分
監督:クリス・コロンバス
出演:マコーレー・カルキン/ジョー・ペシ


ケビンの家では、クリスマスの休暇で一家総出でパリに行くことに。しかし出発する朝、一家は慌しく出発したため、ケビンを一人家に置き忘れてしまう。だが残されたケビンは逆に一人になったことで大はしゃぎ。そんなケビンの家を、留守だと思っている強盗2人が狙っていた・・・。


まさにケビンを演じたマコーレー・カルキンが最も耀いていた映画ではないでしょうか? 設定も面白いし、泥棒役のジョー・ペシらの演技も映画をよく盛り上げていた。(子供とはいえ、本来なら過激な攻撃だが、彼らのコミカルな演技が過激性を笑いで覆っていた!) まだまだCGが普及していない時代の作品だが、CGなんかなくてもアイデアでいくらでもいい作品ができる典型のような映画。クリスマスに子供と観る格好の映画に仕上がっていると思う。

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01901
製作:2009年/日本/97分
監督:岸谷五朗
出演:上野樹里/木村佳乃/寺脇康文/眞木大輔


幼いころからドジで何をやってもビリッけつの沼尻ひろ子は、やっとのことで素敵な男性と結婚にこぎつけるが、あろうことか式の前日に誤ってアパートの大家さんを殺してしまう。どうしても結婚したいひろ子は、結婚するまでの間だけと自分を言い聞かせ、死体を富士の樹海に隠そうとする。しかし、そこで何度自殺しても死ねない女・小林福子と出会い、死体処理を手伝う代わりに、福子を殺す約束をさせられて・・・・。


上野樹里が醸し出す独特の雰囲気を十分活かした作品で、設定も興味深い内容だったが、映画としてはハチャメチャで高評価はしがたい。俳優の岸谷五朗の初監督作品らしいがまだまだ今後の健闘が必要そう。ストーリーも思ったほどの意外性もなく、最後は落ち着くところに落ち着いた感がある。しいて言えば、ラストがチョット意外?という感じ。木村佳乃も最近、色んな役に挑戦して幅を広げているなと感じさせる。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01899
製作:2009年/日本/112分
監督:吉田大八
出演:堺雅人/松雪泰子/満島ひかり/中村優子


華麗な経歴と流暢な日本語で次々と女性をおとしていくアメリカ特殊部隊のジェットパイロット、ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐。しかし、実は彼は日本人でしかも希代の詐欺師だった。すでに弁当屋の女社長・しのぶを騙してお金を貢がしておきながら、さらに博物館のエリート学芸員・春や銀座のクラブ姫野のNo.1ホステス未知子も狙っていたが・・・。


映画がどこまで事実でどこまでが脚色か分からないが、実在の結婚詐欺師がいたというから面白い。希代の詐欺師というが、男やホステスのような人を見る目の肥えた人からは簡単に見破れそうな嘘に引っかかってしまう不思議さはあるが、それでもくだらない嘘をつくために健気な努力をしている様は滑稽というか、痛々しい。嘘くさい人物設定ながら、それをまじめな顔をして演じる詐欺師役を堺雅人が好演した佳作。気楽に観て笑える映画。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:00744
製作:1998年/アメリカ/121分
監督:ミミ・レダー
出演:ロバート・デュヴァル/ティア・レオーニ


ニュースレポーターのジェニーは、大統領の元側近の辞任の謎を追う中、大統領本人と直接極秘の会見をすることになり、2日後、大統領は衝撃の記者会見を行った。それは大彗星が地球に接近しており、衝突まであと1年しかないということだった。政府は彗星を起動から逸らすべく宇宙飛行士チームを出撃させるが・・・・。


「アルマゲドン」と同じ時期に公開された、大彗星衝突による地球滅亡モノだったためによく比較される映画だが、「アルマゲドン」は衝突を回避する男たちを中心に描いているのに対し、こちらは最後の時を迎える人々の生き様や家族愛を描いている。ともに似たような設定なので同じようなシーンもいくらか見受けられるが、こちらは時間的にも内容的にも広く描きすぎたためか、全体的に薄くなった感が否めなくはなかった。この手の映画に共通して言えるCGによる大災害シーンは圧巻だが、地球滅亡という究極の状況でパニックが起こらず、人々もあまりにも美しく描かれているのはちょっと不自然!?

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01205
製作:2003年/日本/115分
監督:北野武
出演:ビートたけし/浅野忠信/大楠道代/夏川結衣


銀蔵一家が仕切る宿場町に、按摩の市、浪人の服部源之助とその妻おしの、そして芸者のおきぬ、おせいの姉妹が相次いで到着する。市はさっそく賭場に出かけ、新吉という気のいい男と知り合いになり、ひょんなことから芸者姉妹が訳ありであることを見抜く。一方、服部は病身の妻のため、用心棒の口を探していた・・・・。


勝新・座頭市とは全く一新された、新たな座頭市映画はとしては評価できるかもしれないが、時代劇としてはどうか?エンターテイメント映画と銘打っており分からないでもないが、斬新さはその度を越して異様さをも醸し出している。この映画でやはり強く印象の残るシーンといえばラストの大勢によるタップダンスだが、あれなどはその極み。大きく評価が分かれるところであろう。時代劇としてはこれまでのファンの期待を大きく裏切ったかもしれないが、殺陣のシーンはさすがにCG技術の発達により迫力満点!

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01897
製作:2009年/日本/125分
監督:沖田修一
出演:堺雅人/生瀬勝久/きたろう/豊原功補


海上保安庁の料理担当である西村は、南極ドームふじ基地に派遣されることに。平均気温マイナス54度という極寒の地はペンギンやアザラシはおろか、ウィルスさえ生存していない。こんな極地で彼は観測隊員のために時には贅沢な食材を使いながらもてなしていた・・・。


南極という究極の地ではないが、単身赴任者を描いている点で大いに感情移入できた作品。実際に料理人として南極観測隊に参加した原作者のエッセイが基なのでリアルである。ただ貧相だと思っていた食生活が、思ったよりもよかった感じがしたのは意外だった。小さなトラブルは起こるものの深刻な事件は起こらず、隊員役の生瀬勝久、きたろうからも分かるとおり、何かすべてコメディになってしまい、南極という非常に危険な地に身をおいていることを忘れさせてしまう。難局生活を描くのが主だったため、隊員各自についてはあまり描かれていなかったのが残念だが、最も残念だったのは「お父さんがいなくても楽しくてしょうがない」という娘からのFAXだったのは、単身赴任のお父さんには究極の残念!?

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01895
製作:2009年/アメリカ/158分
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ジョン・キューザック/アマンダ・ピート


2009年、太陽フレアの影響でニュートリノが変化し、地球の核温度が急上昇していることを知った地質学者エイドリアンは、地球滅亡の危機が迫っていることを大統領に進言する。やがて世界各国の首脳と一握りの富裕層のみがその事実を知らされ、人類存続のための一大プロジェクト“チョーミン計画”が開始されるが・・・・。


さすがハリウッド映画といえる映像でした。DVDで鑑賞したけど、これは劇場で観ると相当迫力のある映像だろうと思いました。またこの手の世紀末モノでは必ず描かれる家族愛。それも至る所で描かれており、涙を誘うシーンも。でも逆に言うと、それだけの映画とも言える内容。世紀末モノとしての目新しさはなく、もっと言うと単なる旧約聖書のノアの方舟の現代版ではないかと。結局生き残った人たちも公平に選ばれた人達ではないので不公平感だけ残り、とても感情移入できないし・・・。映像だけは褒めたけど、自然現象の映像は良かったけど、主人公が倒壊・地割れする中や、火山弾が雨のように降り注ぐ中、車で無事に逃げ切るシーンにはちょっとやりすぎでリアル感ゼロの感じが・・・・。ちなみにこの映画、そもそもマヤ文明の暦から来ているはずだが、マヤ文明にはほとんど触れていませんでしたね。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02363
製作:2000年/日本/100分
監督:阿部勉
出演:三浦友和/渡辺えり子/片岡鶴太郎/名取裕子


父親、富士夫が会社をリストラされたことをきっかけに、元同僚にお金をだまし取られかけたり、店の金を持ち逃げされたりするなど不運が続く川尻一家。そんな中、息子が出したテレビ番組「しあわせ家族計画」の応募ハガキが当選する。しかし、300万円の賞品に課せられた宿題は、一度も弾いたことのないピアノ演奏だった・・・・。


三浦友和が人のいい、ダメ親父を好演したホームドラマ。何をやってもダメだけど、リストラされて失業の身でさらに肩身の狭い思いをしている親父が、お金と家族のため、そして自分自身のために必死で宿題のピアノ演奏を習得しようとする姿は観ていて同じ親父として応援したくなった。とはいえ、そこはダメ親父、すんなり上達するのではなく、観ていてもどかしいほど挫折の連続を繰り返す。それでも何とか本番前日には一応最後まで弾けるようになり、いよいよ本番。あとは、この手のドラマのお決まりの様な結末だが、分かっていてもやはり本当の番組を見ているように最後までドキドキした。結構ガミガミ言いながらも夫や家族のことを本気で現実的に考え家族を事実上支えている妻役を渡辺えり子が好演している。