シネマ大好き! -30ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01873
製作:2009年/アメリカ/118分
監督:スティーヴン・ソマーズ
出演:チャニング・テイタム/シエナ・ミラー


NATOによってガン細胞破壊の目的で作られたナノマイトが、悪の武器商人デストロの手によって盗まれ、さらに世界征服をたくらむ悪の組織コブラの手に渡ってしまう。そしてこの最強のウィルス兵器によってパリのエッフェル塔が破壊されるなど、コブラの脅威が世界各地を襲っていた。そこでこのコブラの野望を阻止するため、最後の切り札としてアメリカ政府は史上最強の国際機密部隊G.I.ジョーを送り込んでくる・・・・。


息をつかせないスピード感ある展開はよいが、あまりにもCGを駆使しすぎているのか、却ってリアル感が薄れ、観ていても思ったほどドキドキはしない(所詮CGだがらという意識が働いてしまうらしい・・・)。最強の破壊兵器ナノマイトの争奪がストーリーの中心だが、エッフェル塔が一部侵食される(最後は倒壊するが)程度で終わったナノマイトの恐怖がもう少し描かれていれば怖かったかもしれない。舞台として日本(東京)も出てくるが、どうも日本には見えないのは苦笑もの(中国と勘違い?)。続編も製作された本作だが、いかにも続編あります的な終わり方も消化不良の残る残念な終わり方。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:00040
製作:1987年/アメリカ/113分
監督:アラン・パーカー
出演:ミッキー・ローク/ロバート・デ・ニーロ


しがない私立探偵のハリー・エンゼルは出向いた教会で、ルイ・サイファーという長い爪が特徴的な男から仕事を依頼される。戦前の人気歌手ジョニー・フェイヴァリットを捜してほしいというのだ。彼は戦争の後遺症で精神病院に収容されているはずだということで病院を訪れるが、すでに退院しているという記録になっていた。しかしその記録が退院当時にはまだ無かったボールペンで書かれていたことからハリーは不審に思い・・・・。


ミッキー・ロークが輝いていた頃の代表作の一つともいえる作品。後に不遇な時代が到来するとは思えない演技力で観るものを惹きつけるが、さらに演技には定評のあるロバート・デ・ニーロが絡むわけなので、作品としての出来は良い。ストーリーも、不気味さが漂う映像の中で、謎に次ぐ謎が出てくる中、最後はアッ!といわせるドンデン返し。最近はよく使われる手ではあるが、当時としては斬新だったように思う。「レスラー」で見事カムバックしたミッキー・ロークの、若き日の作品として必見。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01083
製作:1999年/日本/76分
監督:清水祟
出演:柳ユーレイ/三輪ひとみ/三輪明日美/栗山千明


妻の出産を間近に控えた小学校教師の小林は、長期欠席中の生徒・俊雄の家庭訪問に出かけ、そこで彼は俊雄が大学時代の同窓生・伽椰子の息子であることを知る。さらに伽椰子の、小林への偏執的な想いを秘めた日記と、彼女の変死体を発見し・・・・。


「呪怨」にはVシネマ版と劇場版があり、それぞれ「1」と「2」がある。本作「1」はVシネマ版であり、「1」の劇場版は2003年に奥菜恵主演で製作されている。近年ホラー映画は数多く製作されているが、その中でも群を抜いて恐ろしいホラー映画で、ハリウッドでもリメイクされるほど。この「呪怨」がこのようなシリーズになったのも、このVシネマ版「呪怨」が最恐映画として口コミで話題になったからと言われている。Vシネマらしく安っぽいところもあるが、這う女には心底こみ上げてくる恐怖を感じる作品。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01871
製作:2008年/アメリカ/109分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク/マリサ・トメイ


かつては人気を極めたものの今は落ち目となって、興行のお呼びがかかればどこでも出向くレスラー、ランディ。歳を取っても観客の求める過激なファイトにこたえていた。しかしある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、医者から引退を勧告されてしまう。馴染みのストリッパー、キャシディに打ち明け、長く会っていない娘にも連絡にいくが・・・。


「ナインハーフ」の頃のイメージとは全くかけ離れたミッキー・ロークだが、過去の栄光だけが頼りの年老いた中年レスラーの悲哀が良く描かれている。主役としてはニコラス・ケイジとの話もあったらしいが、ニコラス・ケイジだとちょっと違ったイメージの映画になっていたように思う。ただこれだけの哀愁漂うレスラーはやはり今のミッキー・ロークしか出せないのでは?それぐらい彼の人生を地で行く内容で、まさに彼のための映画といえる。死を覚悟しながら、自分の唯一の存在場所であるリングに上って戦うラストは胸を衝くシーンである。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02396
製作:2012年/アメリカ/172分
監督:ラナ・ウォシャウスキー/トム・ティクバ/アンディ・ウォシャウスキー
出演:トム・ハンクス/ハル・ベリー


1849年、南太平洋諸島。奴隷売買を託されるも良心の呵責に苛まれている青年ユーイングは、故郷のサンフランシスコへ向かう途中、密航を企てた奴隷に救いを求められ、彼を助けようとする。そんな中、ユーイングは病にかかり、ドクター、ヘンリー・グースに出会う。グースはユーイングに無料の治療を申し出るが・・・・。


デビッド・ミッチェルの同名小説の映画化。異なる時代と場所を舞台にした、500年間にわたる6つの物語を綴った壮大なSF叙事詩となっている。ただし6つの物語は、オムニバス形式の構成ではなく、入れ子状になっており、エピソードが目まぐるしく変わるため、少々戸惑う。しかしながら、つなぎ目はよく考えられており、巧みな編集であまり違和感はなく、自然に観ることができる。最初戸惑わないために、6つの物語の概要をあらかじめ予習していると分かりやすい。あと、俳優陣も要注意。主要キャストは各物語の複数のキャラクターを演じているので、それも混乱する原因になるかも。残念だったのは6つの物語がどう有機的につながるかを期待していたが、最後に納得できる終わり方ではなかったこと。あらかじめ解説書をよんでいないと、各時代のつながりは分かりにくい。ただ、172分という長尺だが、あまり長くは感じない、退屈させない作品。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02394
製作:2012年/日本/138分
監督:行定勲
出演:阿部寛/小泉今日子/野波麻帆/風吹ジュン


家族を捨て、艶(つや)という名の女性と駆け落ちをした男、松生は、艶がガンに侵されこん睡状態に陥ったことを現実として受け止められず、自らの愛を確かめるため艶がかつて関係をもった男たちに、艶の死期を知らせ始める。一方、すでに過去の存在だった艶の危篤を知らされた男たちと、その妻や恋人、子どもらは、それぞれの人生に突然割り込んできた艶という女の存在に困惑するが・・・・。


オムニバス形式のような、群像ラブ・ストーリー。ストーリーの中心は艶という、恋愛に奔放な謎の女性だが、癌のため死の淵にあり、元気な姿での登場はほとんどない。にもかかわらず、彼女を取り巻く男女の愛憎劇が徐々に明らかになっていき、艶という女性の人物像も浮き彫りにされていくさまは、まさに「桐島、部活やめるってよ」と同じ手法のよう。

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01244
製作:2003年/アメリカ/98分
監督:ロブ・ミンコフ
出演:エディ・マーフィ/ジェニファー・ティリー


夫婦で不動産屋を営むジムは日頃の多忙でおろそかになっている家族サービスを行うため、週末に家族旅行を計画する。しかし、旅行当日、ビッグな商談が飛び込み、旅行前にちょっと立ち寄るということで家族と共に商談の屋敷に向うことに。だが着いた屋敷は想像以上の豪華な建物だったが、中に入った途端、外は豪雨に襲われ、やむなく旅行を中止してその屋敷に泊まることになるが・・・・。


ディズニーランドのアトラクションとして知られる「ホーンテッド・マンション」をモチーフにした映画。ジャンルとしてはホラーなのでしょうが、ディズニー映画で主演がエディ・マーフィということになれば、本当の意味でのホラーは期待できないところですが、その期待は裏切られず、ホラーというよりもコメディ映画といえる作品です。ただしコメディといってもそんなに笑える映画でもありません。往年のエディ・マーフィももはやダメなのか?そんな映画でした。

★★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00004
製作:1982年/アメリカ/124分
監督:テイラー・ハックフォード
出演:リチャード・ギア/デブラ・ウィンガー


自堕落な生活をする父親と別れを告げたザック・メイオは海軍士官養成学校に入る。そこで厳しい訓練を受ける中、懇親パーティで出会った町娘ポーラと恋に落ちる。真剣な愛を求めるポーラと、仕官になるまでの遊びで付き合っているザックだったが、そんな折同じように町娘と付き合っていた仲間のシドに不幸が訪れる・・・。


日本でもヒットした青春映画。リチャード・ギアにとって飛躍するきっかけとなった作品。ラストで結ばれる2人でさわやかな感動を呼ぶ。何よりも引き立った、際立ったのは鬼教官を演じたルイス・ゴセットJr。普段の教習のときとは全く違った卒業式での振る舞いが印象的。この作品でアカデミー助演男優賞を受賞するのだが、納得。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00282
製作:1976年/日本/146分
監督:市川崑
出演:石坂浩二/島田陽子/高峰三枝子/あおい輝彦


旧家の名士犬神佐兵衛の遺言状が公開されるが、莫大な遺産の相続者は佐兵衛の恩師の孫娘である野々宮珠世と結婚した者と記されていた。佐兵衛の孫にあたる3人の男はそれぞれ珠世を我が物にしようと企むのだが、やがてそれは呪われた殺人事件へとなっていく。事件解決の依頼を受けた探偵・金田一耕助は捜査を開始するが・・・・。


2006年末になってまた再び「犬神家の一族」ブームとなったが、今を去ること約40年前に今よりもさらにすごい「横溝正史」ブームがあり、「犬神家の一族」ブームがあった。おりしも角川書店が映画に進出し、角川映画第一弾として製作されたのがこの「犬神家の一族」だった。金田一耕助はいわずと知れた石坂浩二。はまり役となった役である。(個人的にはTV版横溝ものの古谷一行のほうが好きだったが・・・) 推理を楽しむというよりは、おどろおどろしい犬神家の人間模様を見るといった方がふさわしい。横溝正史ブームの頃はよく横溝正史の小説を読んだものだった。「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「獄門島」「悪魔が来りて笛を吹く」・・・などきりがない。いつも犯人には納得しない点があったが、それを払拭させる物語の面白さはあった。

★★+
シネマ大好き!


鑑賞No:02393
製作:2012年/日本/124分
監督:河合勇人
出演:長谷川博己/臼田あさ美/土屋太鳳/風間俊介


緋桜山中学校の2年A組を受け持つ鈴木先生は、理想のクラスを作る上で必要なスペシャルファクターとして、ひとりの女子生徒・小川蘇美を重視していた。しかし、そうしているうちに蘇美の魅力にとりつかれ、良からぬ妄想をしてしまう。妊娠中の妻・麻美に心配をかけまいと、なんとか自分を律して日々を過ごしていたが、2学期になったある日、OBが学校に立てこもり蘇美が人質にとられるという事件が発生する・・・・。


教師モノは、最近観た「悪の教典」が非現実的ながら衝撃的な作品で、どうしてもこの作品と比較してしまうが、そうするとあまりにも普通すぎる作品だった。(普通すぎるというのは、裏を返せば面白味に欠けるともいえる) ストーリーの核は生徒会役員選挙と人質立てこもり事件の2つだが、生徒会役員選挙の方はTVドラマ版を観ていないので生徒のキャラが全く分からず、よって面白味はゼロ。立てこもりの方も、動機や行動がイマイチ理解し難く、結末も、意外性も感動もないなんとも中途半端なもの。まぁ、タイトルの「鈴木先生」の名字からしてあまりにもありふれた名前なので仕方ないか。