シネマ大好き! -25ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01884
製作:2004年/イギリス、イタリア、南アフリカ/122分
監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル/ソフィー・オコネドー


1994年。ルワンダでは、フツ族とツチ族との間で続いていた内戦が終息し、和平協定が結ばれようとしていた。そんな中、首都キガリにある高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポールは、フツ族の民兵によるツチ族の虐殺が始まるという噂を耳にする。やがて本当にフツ族によるツチ族虐殺が始まり、フツ族のポールはツチ族の妻や息子たちを守るためにホテルに匿うが・・・・。


日本人には関心が薄く、理解しがたい民族紛争。映画の世界だけでなく、現実に各地で起こっており、映画よりもさらに悲惨な現実があるものと思われる。安全な場所で安穏と暮らしている我々にとって、そんな現実があると見せつけられてもただ「怖いね」の一言で終わってしまう。そんな我々に同じ台詞でこの映画は痛烈に非難してくる。この映画は実話を元にしているらしいが、主人公は最初、隣人の悲劇にも何もしてやれない人間だった。しかし次第に紛争の中心にいて自分の立場や役割を次第に自覚していき、最終的には1200人という人を救う英雄になっていくのだが・・・。ポールの次第に変化していく言動にも注目の作品。

★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:00029
製作:1984年/アメリカ/87分
監督:ジーン・ワイルダー
出演:ジーン・ワイルダー/ケリー・ルブロック


テディは真面目で家族想いの変凡な中年サラリーマンだったが、ある日、事務所の駐車場で見かけた美しい赤いドレスの女に一目で心を惹かれてしまう。彼女が乗馬好きだと知ったテディは乗馬を始め、それが縁でデートの約束まで取り付ける。しかし約束のデートの日、彼女に急用ができて・・・・。


1977年のフランス映画「PARDON MON AFFAIRE」のリメイク。真面目で平凡な中年サラリーマンが絶世の美女に惹かれてあれこれと涙ぐましい努力をするというコメディ。男の性というか、子供っぽさを痛感する悲しい物語だが、イマイチ空回りする演出に面白味が半減するきらいがあった。この映画のサウンドトラックとして採用されたスティーヴィー・ワンダーの同名アルバム収録曲「心の愛」はアカデミー歌曲賞を受賞し、大ヒットした。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01883
製作:2002年/韓国/93分
監督:チョン・マンベ
出演:チェ・ジウ/アン・ソンギ


とあるソウルの女子高に赴任してきた新任の女教師ウンス。赴任早々、突飛な行動で生徒たちを唖然とさせていたが、クラスの問題児ヨンヒに手を焼く。そこで親を呼び出すことにするが、なんと現れたのは韓国の大統領ハン・ミヌクだった。やがて、娘の教育問題でたびたび大統領に会うことになったウンスは誠実な大統領の人柄に惹かれていき・・・・。


ドラマ「冬のソナタ」は見たことないが、何となく抱いていたチェ・ジウのイメージ(物静かで清楚なイメージ)とはちょっと違う役柄に、新たなチェ・ジウのイメージができてしまった。それにしても冒頭の女子高生役のチェ・ジウには驚かされた!(ストーリーを知らなかったので「マジ!」という衝撃)ストーリー自体は単純で分かりやすく、なかなか面白い。現役の大統領と簡単にコンタクトが取れ、二人きりで会ったり、愛し合ったりと、現実離れした設定には苦笑するが、そこはラブ・コメ映画と割り切ってみればそんなに気にならない。タイトルについている「ピアノ」については取ってつけたようなアイテムで、エピソード的には重要ではなかったのがちょっと残念だったが。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01882
製作:2008年/日本/110分
監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:成海璃子/永山絢斗/段田安則/犬山イヌコ


売れないアイドルの円城寺アヤメは、久しぶりに掲載されたグラビア頁が逆さに印刷されているのを見つけ、そのショックで雑誌を万引きしてしまい、捕まってしまう。そして、逮捕を免れる条件として一日署長を務めることになるが、アヤメの担当となった刑事の春樹はアヤメの元カレだった。さらに春樹には殺人癖があり・・・・。


地味な映画ながらブラックユーモア満載で、大笑いはできないが小笑い・苦笑いしてしまう作品。複数の並行したエピソードも中盤以降、うまく絡み合ってきて面白いが、全体的にはありえないドタバタ劇のようで、真剣に観ない方が期待は裏切られない。主人公の円城寺アヤメのエピソードもよいが、冒頭登場する段田安則演じるさえないサラリーマンのエピソードが突然の展開で完了するが、こちらのエピソードの広がりをもう少し見てみたかった。さらに、地味な出演者たちの中で、チョイ役で麻生久美子や佐藤江梨子が出ていたので、もうチョット絡んで欲しかった。反面、奥菜恵は私の持つイメージを大きく打ち破る過激な演技でなかなかよかった。

★★★★
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鑑賞No:02416
製作:1974年/アメリカ/141分
監督:ジャック・クレイトン
出演:ロバート・レッドフォード/ミア・ファロー


ニューヨークの郊外、ロングアイランドのウェストエッグにある大富豪ジェイ・ギャツビーの大邸宅では毎夜、豪華絢爛な饗宴が繰り広げられていた。そんなある日、ギャツビーは、隣人の青年ニックをパーティーに招待する。そしてギャツビーと親しくなったニックは彼に親戚のデイジーとの橋渡しを頼まれるが・・・・。


原作を読んでいなかったので、タイトルから内容を勝手に想像していたが、想像とは全く異なる内容。いい意味で裏切られた感じ。上流社会に住む人種のラブストーリーだが、ギャツビーは生まれながらの上流階級ではない、成り上がり者。そういった過去に起因したせつないラブストーリーで、ギャツビーのデイジーに募る想いにはとても共感できた。それだけに終盤の展開はむなしい。それにしても上流階級役のレッドフォードは板についている感があるが、成り上がり者にはちょっと見えないのが残念。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01879
製作:2007年/アメリカ/122分
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ラッセル・クロウ/クリスチャン・ベイル


妻と二人の息子と暮らす牧場主ダンは、地主から借りた金を返せずに土地からの立ち退きを迫られていた。ある日、ダンは強盗団のウェイド一味が駅馬車を襲う現場を目撃する。そして町へ出たダンは、ウェイドが逮捕される現場に偶然立ち会い、彼を護送する仕事を志願するが・・・。


1957年製作の「決断の3時10分」のリメイク。西部劇は、日本で言うと時代劇のようであまり好んでは観ませんが、最近の邦画での時代劇も感じが変わっていい作品が増えてきましたが、この西部劇も昔ながらの西部劇とはチョット違った、現代風にアレンジされていてとても観やすかった。もともとオリジナルのストーリーがいいのかもしれませんが、なかなかの傑作です。クリスチャン・ベイル演じるダンとその息子との関係もドキドキしながら観れますし(私にも2人の息子がいるため)、親として男としての生き様を見せ付けられます。そしてラッセル・クロウ。強盗団のボスという悪役ですが、ストーリーが進むにつれ、どんどんかっこよくなってきます。この2人が絡み合いながら護送を続けるという展開ですが、最後はどうなるのか、本当にドキドキ、ハラハラしてしまう映画です。

★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01881
製作:2009年/日本/93分
監督:松本人志
出演:松本人志


奇妙なパジャマを着た男が、目を覚ますと四方を白い壁で囲まれた部屋に閉じ込められていた。ここがどこなのか、どうしてここにいるのか見当もつかないその男。やがてこの部屋から脱出するために出口を探しはじめた彼は、壁から無数のチ○コ型ボタンがあることに気づき、そのボタンを押してみると・・・・。


個人的にはとんでもない愚作と評価した、松本人志の監督第1作から2年。カンヌ国際映画祭の監督週間でも公開された話題作だったが、第1作に勝るとも劣らない愚作ぶりに、半ば呆れ、半ば苦笑いしてしまうほど。松本ワールドといってしまえばそれまでだが、くだらないTVコントと大して変わらない内容。謎は謎として何ら解説も解決も解答もなく、並行して描かれていたメキシコ人中年プロレスラーのストーリーとのリンクも、「こんなのあり!?」的なつながりで全く理解不能。不条理映画に仕立てたつもりかもしれないが、観ている方にはショートコントの寄せ集めにしか見えず、もやもや感と消化不良感だけが残る映画となった。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02415
製作:2013年/日本/125分
監督:瀧本智行
出演:生田斗真/松雪泰子/江口洋介/二階堂ふみ


都内近郊で無差別連続爆破事件が発生し、犯行には舌を切り取られた女性の全身に爆弾を巻きつけた「人間爆弾」が使われていた。茶屋刑事は犯人・緑川のアジトを突き止めるが、確保できたのは身元不明の男・鈴木一郎のみ。共犯とみなされた一郎は、その犯行手口の異常さから精神鑑定を受けることになるが・・・・。


第46回江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於の同名小説の映画化。いきなり冒頭にグロい映像だったので、「うわぁ、この手の映画か!」とちょっと引き気味に観始めたが、以降は思ったほどのグロさはなかった。ただ、ツッコミどころは満載。リアル感が乏しい上に、登場人物の大半は人間的にもおかしい。脳男はそもそもありえない尋常さだし、犯人・緑川の異常さ、刑事も感情的で刑事らしからぬ行動が目立つし、精神科医も結局は無能だったし・・・。生田斗真の無表情・無感情の演技だけが光る映画かも。

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02398
製作:1971年/日本/91分
監督:藤田敏八
出演:広瀬昌助/村野武範/剛たつひと/赤沢直人


朝の海辺で西本清は、緑色のオープンカーから下着だけで放りだされる少女・早苗を目撃する。清は無人の売店小屋へ彼女を入れ、家に帰って、服を持ってくるが、そこに彼女の姿はなかった。しばらくして、早苗の姉、真紀が清を訪ねてきて、清を暴行犯人と思った真紀は彼を警察につきだそうとするが・・・・。


今から40年以上も前の作品ですが、当時としては斬新で共感を得る作品だったのでしょうか? タイトルは知っていましたが観るのは初めてで、製作から40年以上経って観ると、その感覚はあまりにも色褪せた感は否めなく、面白さも共感も感じられませんでした。というか、かたや青春映画の傑作とも評価されている本作ですが、内容、ストーリー展開、そして演技も含め、とてもそのような感想は感じられませんでした。やはり時代の違いでしょうか・・・。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00730
製作:1998年/日本/107分
監督:和泉聖治
出演:橋爪功/吉行和子/酒井美紀/金子賢


念願のマイホームを手に入れた哲夫は、青森から父を呼び寄せることができ、娘の真由は結婚間近と人生絶頂の時を迎えていた。しかしその念願のマイホームが欠陥住宅であることが判明。時を同じくして、真由は婚約者との喧嘩がもとで結婚を取りやめると言い出し、長男の雄平はお笑い芸人になると言って栄を飛び出してしまう。さらに欠陥住宅に関わって次々とトラブルに見舞われることに・・・・。


平々凡々な家庭を舞台にしたホームドラマ。傍から見ると至って普通の家庭だが、そんな家庭でも大なり小なり問題はある。そんな至って普通の問題が時を同じくして次々と降りかかるためにドタバタするさまを面白おかしく描いている。一つの軸というかテーマとして欠陥住宅も取り上げられているが、“傍から見るとわからない隠れた問題”の象徴のようにもとれる。問題は次々起こるが、それらの問題を通して家族の絆がより深まっていくという、オーソドックスな展開で最後はホロッとさせられる。