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シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01853
製作:2008年/アメリカ/101分
監督:スチュアート・ジラード
出演:マット・ランター/アマンダ・ウォルシュ


高校生のウィルは、「リプリー」と呼ばれるテロリスト撃退ゲームがお気に入りだったが、それは米国の国土安全保障省がテロリストをおびき寄せるための罠だった。偶然、大金を手にしたウィルはそれを賭け金にリプリーを始めるが、テロリストと疑われて・・・・。


1983年のサスペンス映画「ウォー・ゲーム」のリメイクというか続編にあたる作品。1983年のオリジナル版と比べ、緊迫感が薄い作品。内容的にはリメイクという内容ではなく、1983年版を観たことのある人なら分かる「ジョシュア」が登場することで続編のような感じになっていることが分かる。この「ジョシュア」の登場によってラスト20分くらいが、期待していた「ウォー・ゲーム」らしさが出てきて、緊迫感が出てくる。ただし前半の緊迫感のなさがかなり無駄の感じのする作品となっているのが残念。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02426
製作:2012年/アメリカ/97分
監督:アンドリュー・ドミニク
出演:ブラッド・ピット/リチャード・ジェンキンス


「優しく、殺す」をモットーにする殺し屋ジャッキーは、「ドライバー」と呼ばれるエージェントから、賭博場強盗の黒幕を捜索する依頼を受ける。ジャッキーは前科のあるマーキーを探し出すが、実際に強盗を仕組んだのは別の悪党3人組であることが発覚。さまざまな思惑が交錯するなか、ジャッキーは事件にかかわった人間を皆殺しにすることを決めるが・・・・。


本作でのブラピの殺し屋役はまさに適役。クールで優しく殺すという一見相反するモットーがその通り描かれている。ストーリーは至極単純で分かりやすいが、無駄にダラダラした会話も多い。もう少し無駄を省いてスピーディーな展開しに、ストーリーにももっと膨らみを持たせればもっと面白かったかも!? ジャッキーが相棒として選んだ初老の殺し屋がジャッキーと対照的な自堕落な男で殺し屋らしくないのも何か妙。マーキー役でレイ・リオッタが出ていたので、相当の悪役ぶりを見せてくれるものと期待して観ていたが、意外と期待外れ。

★★
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鑑賞No:02425
製作:2013年/日本/106分
監督:中田秀夫
出演:前田敦子/成宮寛貴/勝村政信/西田尚美


13年前から謎の死が続いているクロユリ団地に、そうとは知らずに引っ越してきた明日香は、隣の部屋から響く不気味な音に悩まされていた。そんなある日、隣室で孤独死した老人を発見してしまい、その日を境に周囲でおぞましい出来事が続発することに。この謎を解くために、老人の遺品整理にやってきた青年・笹塚の助けを借りるが・・・・。


「リング」の中田秀夫監督の最新作だが、「リング」や「呪怨」には足元にも及ばない、全然怖くないホラー映画。ストーリーも平凡極まりなく、意外性はない(後半、意外性のあるような展開になるが、使い古された展開で新規性はない)。前田敦子は好きでも嫌いでもないが、演技は相変わらず大根。AKB卒業後、映画には色々と出ているが、ちゃんとした映画の主演には難しかったのか、三流ホラー映画の主演となった?わけだが、実はホラー映画こそ心理描写が難しく、演技力が試させるジャンルではなかろうか。特に本作のようなスプラッターな映像が少ないホラー映画はより演技力が必要になるが、やはり力不足か、伝わってくる恐怖は少なかった。

★★★
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鑑賞No:01854
製作:2009年/日本/105分
監督:長谷部安春
出演:六角精児/萩原聖人/市川染五郎/紺野まひる


東京ビッグシティマラソンでの無差別爆破テロの捜査の最中に、鑑識課の米沢守は蒸発した元妻の知子の姿を発見する。そこでなんとか彼女の住むアパートを突き止めるが、翌日、知子は自殺死体で発見される。しかし、よく調べるとその死体は元妻に瓜二つの別人だった。ほっとする米沢のもとに、死んだ女の元夫の刑事・相原が現れて・・・・。


「相棒」人気に乗じたスピンオフだが、映画にするほどの内容ではなかったのはちょっと残念。「相棒」の水谷豊と寺脇康文も顔見世程度に出演しているが事件に関わることもなく、「鑑識」と銘打っている割には鑑識の技術を披露してくれる内容でもなかった。事件も今話題の天下り問題をテーマにして興味を惹きつけようとの意図があるのか、普通の事件を大げさに大きくしていくが、とどのつまりは・・・・といった最後に萎んでしまう結末にもガッカリ。地味な主役にもあるが、TVドラマで十分な内容の映画。

★★★★★
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鑑賞No:01686
製作:1974年/日本/143分
監督:野村芳太郎
出演:丹波哲郎/森田健作/加藤剛/緒形拳


国鉄蒲田操車場構内で轢死体が発見されるが、被害者の身元が分からず捜査は難航を極める。そして警視庁の今西刑事と西蒲田署の吉村刑事の必死の聞き込みにより得たのは、被害者が東北訛りであることと“カメダ”という言葉が唯一だった。この“カメダ”を地名と推測した2人は秋田県にある亀田という土地を洗いに行くが何の手がかりも得られなかった。被害者の身元すら分からず、迷宮入りかと思われた矢先、被害者の息子と名乗る男が現れる・・・・。


「点と線」と並ぶ松本清張の傑作推理小説の映画化。「点と線」が時刻表を使ったアリバイトリックに重点をおいた本格推理ものに比べ、こちらは少しずつ謎が解けていく形式を取りながら、単なる推理ものではなく人間ドラマに重点をおいたような仕上がりになっている。「東北訛り」と「カメダ」という手がかりだけで被害者の身元を洗っていく過程、被害者が分かってからは事件に遭遇するまでの足取りを追う過程、とても丁寧に分かり易く描いており、観る者への十分な配慮も感じられます。そしてその丁寧な描き方で、被害者の人物像を見事に浮き彫りにし、ラスト30分は捜査会議と演奏シーンと放浪する親子の3つのシーンが見事に絡み合い、事件の全貌と事件に至るまでの過程を見事描ききっています。原作、脚本、演出、そして俳優陣、すべてが一流で手抜きのない丁寧な作りゆえ、このような傑作が出来上がっていると感じました。それにしても35年前の作品ゆえ、丹波哲郎さんはじめ、皆さん若いですね。またすでに亡くなられた方も多くいて、懐かしい映画でもありました。

★★★
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鑑賞No:01278
製作:2004年/アメリカ/104分
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:トム・ハンクス/イルマ・P・ホール


ミシシッピ州に住む敬虔なクリスチャンであるマンソン夫人のもとに、部屋を借りたいと申し出てきた男がいた。彼は身なりのよい紳士で、音楽仲間と音楽の練習をしたいとのことだった。まんまと部屋を借りた彼だったが、実は彼は教授と呼ばれる完全犯罪のプロで、借りた部屋から船上カジノの金庫室までトンネルを掘り、現金を強奪する目的があった・・・・。


1955年製作のイギリス映画「マダムと泥棒」のリメイク。最近では珍しいトム・ハンクスのコメディ映画。だが、彼が昔演じていたようなおバカなコメディとは少し違い、ブラックなコメディの感が強い作品だった。ストーリーは単純だが、逆にあっさりしすぎていて、主人公たちの主目的である現金強奪はものの見事に成功してしまう。そして実はこの映画は現金強盗そのものではなく、その事実を知ったマンソン夫人と教授たちの命を懸けたやり取りがメインであることに観ていて気付く。チョット抜けた強盗団と夫人のやり取りは笑いは誘うが大爆笑とまでは行かず、あっさりしていて先の読めるストーリー展開といい、少し物足らなさを感じるコーエン兄弟作品。

★★
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鑑賞No:01280
製作:2004年/アメリカ/98分
監督:ザック・スナイダー
出演:サラ・ポーリー/ヴィング・レイムス


看護婦のアナは夫のルイスと幸せな毎日を送っていた。この日の夜も情熱的に愛し合い、そして朝を迎えるが・・・。寝室のドアの暗がりに浮かぶのは隣家のヴィヴィアンだった。ヴィヴィアンは猛スピードでルイスに突進し、彼をかみ殺してしまう。恐怖に慄きながらもアナは屋外に逃げるが、外でもいたるところで殺人や放火が行われる異常な状況となっていた・・・・。


ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」の現代風リメイク。この映画で印象的なのは何といっても“走るゾンビ”。ゾンビが走るなんて、と賛否両論があった設定だが、昔ながらのありきたりのゾンビ映画に飽きた人には大いにいい刺激になったかもしれない。ヨタヨタしながらじわじわ押し寄せてくるゾンビ集団も怖いが、疾走して追いかけてくるゾンビはさらに怖い。そういう意味では設定的にはよかったと思う。ただし、この映画はその点のみ印象が残る程度で、あとはあまり特筆すべき点はなかった。

★★+
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鑑賞No:00654
製作:1974年/フランス/91分
監督:ジュスト・ジャカン
出演:シルヴィア・クリステル/アラン・キュニー


外交官の妻エマニエルはバンコクで退屈な生活を送っていた。そんなある日、知人の紹介で性の儀式を受け入れたエマニエルは次第にその欲望を開花されるようになる。やがて彼女はアバンチュールを重ねるようになり、成熟した大人の女性に変貌していく・・・・。


1970年代の映画だから当然今ほど性に対して開放的ではない時代。そんな中での公開だったため、当時はかなりショッキングで、相当話題になった。当然私はまだ子どもで公開当時は観ることはできなかったが、ポスターを見ただけでも興奮し目を逸らしたくなるような感じだった記憶が薄っすらある。改めて今観ると全然衝撃的ではないのですが、当時としてはやはり過激だったのでしょう。内容的にも特に面白くなく、なぜ大ヒットしたか疑問ですが、やはりその時代の背景と、「エマニエル」というこの言葉の持つどこか艶かしく卑猥な感じのする語感が男心を誘ったのでしょうか?

★+
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鑑賞No:02424
製作:2012年/日本/90分
監督:石橋義正
出演:山田孝之/マイコ/石橋杏奈/原田美枝子


神秘的な美女ミロクローゼに心を奪われるも、彼女が別の男性といるのを目撃して恋に破れ、心に空いた穴を鍋ぶたでふさぎながら孤独に生きるオブレネリ ブレネリギャー。一方、花屋に勤めるユリに一目ぼれしたタモンは、なんとかユリの気を引こうとするが、ある日突然ユリは強盗に連れ去られ姿を消してしまう。ユリを捜し求めるタモンはやがて時空を越え、波乱万丈の冒険を繰り広げるが・・・・。


山田孝之はそれぞれ全く異なる3人のキャラクターを熱演していたが、正直言って全く面白くない。というか、よくわからない退屈な映画。冒頭に始まるオブレネリ ブレネリギャーのエピソードもたいして興味を惹く内容でもないのにダラダラ10分も続く。すると、何の脈絡もなく、相談員・熊谷ベッソンのエピソードに移り、続いてタモンのエピソードに。タモンに至っては時空を超えた展開で、もうついていけないほどハチャメチャ。エピソードは後半つながることはつながるが、意外性はなく、脚本自体、クエスチョン感が強い。どうしてこんな映画を作ったのか?疑問の多い作品。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01175
製作:1984年/日本/124分
監督:貞永方久
出演:藤田まこと/三田村邦彦/鮎川いづみ/中条きよし


江戸市中で身元不明の死体が次々と見つかる事件が起こる。死体がみな仕事人と見抜いた中村主水は仲間に連絡し、元締めのおりくは事の次第を確かめるため上州に向う。そんな中、主水たちに仕事を依頼してきた遊女が殺され、その犯人も別の仕事人に殺されるという事件が起こる。さらに主水に別の殺し屋仲間に入るよう接近してくる女も現れる。しかし上州から帰ってきたおりくにより、連続仕事人殺しの裏には関八州の殺し屋団がいることがわかり・・・・。


TV時代劇「必殺シリーズ」の映画化第1弾。「水戸黄門」「暴れん坊将軍」といったいわゆるTV時代劇はほとんど見ないが、その中で唯一見ていたのがこの「必殺シリーズ」。それもこの映画の主要キャストが活躍していたシリーズをよく見ていた。時代設定は江戸ながら当時のリアルタイムな世相や事件を織り込んでいたこと、時代劇ながら軽妙なタッチであること、勧善懲悪ものでありながら主人公たちも実は犯罪者(殺し屋)といういわゆるクライムものであること、そして悪者退治も単なるチャンバラではなく各自個性のある殺し方であること、などが魅力の理由だった。本作はTVドラマの映画版ということで、豪華キャストながらややTVでの魅力がやや薄れ、仕事人同士の縄張り争い的な構図になっていたのは残念だが、気楽に観れる時代劇映画となっている。