シネマ大好き! -17ページ目

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01766
製作:2008年/日本/139分
監督:福澤克雄
出演:中居正広/仲間由紀恵/柴本幸/石坂浩二


昭和19年、戦時下の高知の港町で清水豊松は妻・房江とともに理髪店を営み、慎ましく暮らしていた。しかし、ついに豊松のもとにも召集令状が届けられ、戦地に赴くことに。やがて戦争が終わり、帰還した豊松は再び妻子と共に幸せな暮らしを始めるが、そんなある日、戦時中に米国人捕虜を処刑した疑いで戦犯として逮捕されてしまう。そして裁判の結果、絞首刑を宣告されてしまうのだった・・・・。


1959年製作のフランキー堺主演の同名映画のリメイクで、基本的なストーリーは1959年版と同じ。ただ、1959年版と大きく違うと感じられたのは清水豊松の性格と生への執着度。前作での、多少憎憎しげはあるものの、裁判の正当性を批判し、冤罪を晴らし生き抜こうと必死で手を尽くすところが本作ではあまりに描かれていない。豊松役の中居正広がジャニーズタレントであるせい?なのか、どこかきれいに、憎らしげのない穏やかな人物として描かれている。それを補うものとして今回、妻の房江にスポットライトが当てられている。生への執着の部分を、房江の助命嘆願書集めというところで表現し、前作では描かれていなかった夫婦愛を強調している。それにしても、前作から50年という隔たりがあるせいか、前作では反戦ドラマの色合いが強かったと思われるが、本作では戦争そのものよりも、真実を真実として捉えられない司直や裁判のあり方に警鐘を鳴らしているように感じられた。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02444
製作:2013年/アメリカ/100分
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ウィル・スミス/ジェイデン・スミス


人類が地球から別の惑星に移住した西暦3072年、伝説の兵士サイファとその息子キタイは、宇宙遠征の途中で見知らぬ惑星に不時着するが、実はそこはかつての地球だった。負傷した父に代わり、キタイは緊急信号を発信させるビーコンを探しに出るが、未知の惑星と化した地球を単身進むキタイはさまざまな危険にさらされる・・・・。


ウィル・スミスとジェイデン・スミスが7年ぶりの親子共演を果たしたSFサバイバルサスペンス映画。共演ではあるが、ウィル・スミス演じるサイファは不時着時に負傷するため、サバイバルの旅に出て活躍するのはもっぱら息子のジェイデン・スミス演じるキタイである。思ったほどの派手さもなく、シャマラン監督だからドンデン返しがあるかと思いきや、普通のストーリーで普通の結末。襲ってくる敵(動物)もイマイチで、何もかも物足らず感がイッパイ。ストーリーの途中に回想シーンが細切れのように入ってくるのもちょっと煩わしかった。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01765
製作:2009年/アメリカ/138分
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス/アィエレット・ゾラー/ユアン・マクレガー


アメリカ・ハーバード大学教授のラングドンのもとにヴァチカンからの使者が現れる。現代に甦った秘密結社イルミナティがコンクラーベ(教皇選出)の日に、有力な教皇候補である4人の枢機卿を誘拐。科学の四元素である土・空気・火・水を表す焼印を押して一時間ごとに殺すという。さらに巨大エネルギーを持つ反物質を使い、ヴァチカンを爆破するというのだった。このテロ計画を阻止すべく、ヴァチカンはラングドン教授に救いを求めたのだが・・・・。


この映画を観るために前作「ダ・ヴィンチ・コード」を再見しましたが、その必要はありませんでした。主役のラングドン教授はトム・ハンクスが演じていますが、それ以外のつながりは特になく、「ダ・ヴィンチ・コード」を観ていなくても何ら支障はありませんでした。むしろ主要な登場人物や、作品の中でよく使われるキーワードについては事前に押さえていた方が理解しやすいと思います(劇中でも一応説明はありますが、色々と出てくるので・・・。たとえば、「イルミナティ」「コンクラーベ」「アンビグラム」などなど)。ストーリー的には、前作「ダ・ヴィンチ・コード」よりもシンプルで分かりやすい反面、テンポは速いのでうっかりしているとついていけなくなるかも。ミステリー性よりもアクション性、スピード感、スリリング性などが強くなった作品といった感じ。私はヴァチカンやキリスト教のことは詳しくないが、詳しければ楽しさ倍増しそうなシーンはてんこ盛りです。ラストまで気が緩めない作品となっています。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01751
製作:1987年/日本/131分
監督:深作欣二
出演:藤田まこと/村上弘明/かとうかずこ/三田村邦彦


ある日、町奉行内で見習い与力が町奉行に切りかかり、奉行が殺されると事件が起こる。そして、その場にいた中村主水の不手際によるものとされ、主水は向こう半年の御扶持半額を取り上げられることに。やがて後任の奉行・奥田右京亮が着任するが、さっそく奉行から嫌味を言われる主水。ふて腐れて居酒屋でヤケ酒を飲んでいると、近くで騒動が起き・・・・。


監督が深作欣二ということで、従来の「必殺シリーズ」とはやや趣が異なる派手なアクションが目立つ作品となっている。千葉真一、真田広之の出演によってアクションも本格的なイメージを醸し出だしており、さらに真田は衣装でも派手さを強調していた。また周りを固める出演陣もよい。室田日出男、石橋蓮司、藤岡重慶、蟹江敬三、成田三樹夫と、超個性的なバイプレーヤーが目白押しで顔を見るだけでも楽しめる。お色気シーンでも露出度が高く、映画版としてはエンターテイメント性が高い作品となっている。ただ残念ながら、大立ち回りなどが目立つ分、本来の仕事人としての殺しのシーンが大雑把で仕事人らしくなかった。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00120
製作:1984年/アメリカ/93分
監督:ウォルター・ヒル
出演:マイケル・パレ/ダイアン・レイン


ロック歌手のエレンがコンサート中にレイブン率いるストリート・ギャングによって誘拐される。姉からの連絡でそれを知ったエレンの元恋人トムはエレン救出のため街に帰ってくる。トムは女兵士マッコイ、そしてエレンのマネージャー、ビリーとともに、ショットガンを手に、レイブンのアジトを急襲するが・・・・。


特にひねりのない、ストレートな勧善懲悪映画。ストレートゆえにストーリーは分かりやすく、割と簡潔に淡々と余分なシーンもなく話が進むので単純でありながら印象に残る映画となった。映画に使用されている音楽もいいものばかり。特にダイアン・レインが冒頭とラストに歌う曲は最高。美男美女のトムとエレンを引き立てるがごとく、脇のリック・モラニス、エイミー・マディガンもいい味を出している。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00921
製作:1999年/日本/118分
監督:森田芳光
出演:内野聖陽/大竹しのぶ/西村雅彦/田中美里


金沢の昭和生命北陸支社に勤務する若槻慎二は、ある日、中年女性の声で「自殺でも保険金は下りるのか」という問い合わせの電話を受ける。思いつめたその声の様子に、思わず自殺を思いとどまるようなだめたが、相手は彼の名前を確認すると電話を切った。そして翌日、菰田と名乗る契約者から若槻名指しのクレームを持ち込まれる・・・・。


2007年NHK大河ドラマ「風林火山」で主演の山本勘助を演じた内野聖陽が主演で出ているのがこの映画。「風林火山」とはまったく印象の異なる、気弱な保険会社員を演じているが、当時名前すら知らなかったこの俳優がなぜかこの映画で印象に残った。内野聖陽の役や演技そのものではなく、映画の内容があまりに怖かったせいである。「怖かった」のはもちろん大竹しのぶ演じる菰田幸子のキレまくったパフォーマンスだが、現在社会において無縁ではない、現実に起こりうる、いや起こっているという無意識の恐怖からである。恐怖感を味わうなら、へたな恐怖映画やスプラッター・ムービーを観るのではなく、こちらをお勧めする。

★★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:00047
製作:1939年/アメリカ/232分
監督:ビクター・フレミング
出演:ビビアン・リー/クラーク・ゲイブル


南北戦争勃発寸前のアメリカ。南部の大富豪の娘にして、絶世の美女スカーレット・オハラは、名家の御曹司アシュレーに思いを寄せていた。しかし、彼と彼の従妹メラニーが結婚するという噂を聞いてしまい、嫉妬からメラニーの兄と結婚するが折から始まった戦争で戦死、今度は妹のフィアンセを横どりして結婚するが彼も亡くなってしまう・・・・。


アカデミー賞を作品賞ほか8部門受賞した、いわずと知れた大作。高校生の頃初めて観てから何度観たことだろうか・・・。クールなレッド・バトラーを演じるクラーク・ゲイブルはかっこよく憧れた。また裕福な家のプライド高き娘・スカーレットが南北戦争の影響で何もかも失っていく中で、たくましく生きていこうとする姿に女性の本来の力強さ・たくましさを感じたものだった。そして何よりも、炎の中で崩れゆく屋敷を避けて走り抜ける馬車のシーンは何回見ても圧巻で印象的。時間があるときにじっくり腰をすえて観たい映画のひとつである。

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01300
製作:2005年/アメリカ/93分
監督:カリン・クサマ
出演:シャーリーズ・セロン/マートン・ソーカス


西暦2415年、外界から壁で隔離された都市ブレーニャには病気も飢えもなかったが、独裁政治により思想の自由は失われていた。反政府組織モニカンの一員、イーオン・フラックスは、組織の命令で独裁者トレバーの命を狙うが、この都市には恐るべき秘密が隠されていた・・・・。


シャーリーズ・セロン主演の近未来アクション。シャーリーズ・セロンを知ったのはキアヌ・リーブス主演の「ディアボロス/悪魔の扉」。この作品ではキアヌの妻を演じているが、際立った役ではないものの、彼女の美しさで非常に印象に残った。その後も注目してみているが、美貌に依存することなく、「モンスター」での演技、そしてこの作品でのアクションなど、幅広い方面に手を伸ばし、大物女優としても地位を確立しつつある。「イーオン・フラックス」での演技はほとんどスタントマンなしの体当たり演技だそうで、その点ではすばらしいが、作品内容自体は特筆すべきものはない、ありふれた近未来を舞台にしたアクションもので多少退屈した。

★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02441
製作:2013年/日本/119分
監督:三木聡
出演:亀梨和也/内田有紀/加瀬亮/中谷竜


なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった家電量販店の店員、永野均。アパートに帰ると、見知らぬおばさんが自分のことを息子だと言い、実家に帰ると同じ顔をした別の男に遭遇する。均は“俺”が増殖していることに気付くが、やがて“俺”同士が削除し合う・・・・。


成り行きでオレオレ詐欺をした俺が33人まで増殖し、やがてサバイバルを始めるというストーリーだが、最初から訳わからんし、全くもって面白くもない作品。小ネタギャグも満載のようだが、笑えるものは少ない。それでも最初はギャグコメディかと思って観ていたが、次第に様相が変わり、ホラー映画っぽくなってきて、さらに興味を失った。周りを固めるバイプレイヤーは興味深いが、主演がジャニーズじゃ、こんなものか。


★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02443
製作:2013年/アメリカ/116分
監督:ルイ・レテリエ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ/マーク・ラファロ/ウッディ・ハレルソン


4人組スーパーイリュージョニストグループ「フォー・ホースメン」が、ラスベガスでショーをしながら遠く離れたパリの銀行から金を奪うというマジックを披露し、観客を驚かせる。FBI捜査官のディランとインターポールのアルマは、彼らがさらなる強盗を働く前に阻止しようとするが、フォー・ホースメンのイリュージョンを見抜くことができない。捜査陣はマジックの種を暴くことで有名なサディウスという人物に協力を依頼するが・・・・。


テンポ良い展開とスケールの大きいマジックで、飽きさせることなく最後まで見せてくれる映画。4人のイリュージョニストの動機や、トリックには?の部分があったけど、一応、後半には種明かしをしてくれているので、なんとか満足できるか。それにしても、最後のドンデン返しにはやはり騙された!そうきたか!といった結末で、「ユージュアル・サスペクツ」のラストを思わせる。結末を知って、もう一度、おさらいで最初から観てみたい作品である。