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シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★★

鑑賞No:02450
製作:2012年/中国/123分
監督:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン/チャン・ツィイー/チャン・チェン


1930年代の中国。引退を決意した北の八卦掌の宗師(グランドマスター)、ゴン・バオセンは、一番弟子のマーサンと、南の詠春拳の宗師、イップ・マンを後継者の候補と考えていたが、野望に目のくらんだマーサンがバオセンを殺害。ライバルでもあるイップ・マンに惹かれていたバオセンの娘ルオメイは、その思いを封印して父の復讐を誓うが・・・・。


ブルース・リーの師匠として知られる詠春拳の達人イップ・マンを中心に、実在のグランドマスターたちをモデルにした作品。思っていた内容とはちょっと違ったが、グランドマスターたちが繰り広げる戦いはどれも見どころある。特に主役のトニー・レオン演じるイップ・マン以上の存在感と美しさで印象強かったのがチャン・ツィイー演じるルオメイ。最後のマーサンとの駅のプラットフォームでの対決は壮絶で手に汗握った。久々の見ごたえある対決シーン満載のカンフー映画。

★★★★

鑑賞No:02449
製作:2013年/日本/117分
監督:市井昌秀
出演:星野源/夏帆/平泉成/森山良子


わずらわしい人付き合いを避け、職場と自宅を往復するだけの日々を送る市役所勤務の天雫健太郎は、彼女いない歴が年齢と同じ35歳。そんな息子を見かねた両親は、本人たちに替わり親同士が見合いをする「代理見合い」をセッティングする。健太郎はそこで出会った今井夫妻の娘で、目にハンデを抱えた女性・奈緒子に生まれて初めて恋に落ちるが・・・・。


箱入りかどうかは別にして、私も息子を持つ親として、また息子がどことなく主役の健太郎に共通する点が多いので、両親の心配と、代理見合いに行かざるを得ない心境は分からないでもないし、他人事でもない作品だった。ただ、健太郎のような性格でも、何かきっかけがあれば、予想もしない積極的な行動に出るのだなと半分驚き、半分感心した。本作では唯一悪役のような役どころの大杉漣だが、これも愛しい娘のことを思ってのことだから責めることはできない。ただ、健太郎の母親同様、息子可愛さに子離れできていないのも分かる。そんな障害を乗り越え、2人の距離は縮まっていくが、最後スカッ!とするような気持ち良い終わり方ではなかった中途半端さがちょっと残念。

★★★★

鑑賞No:02452
製作:2013年/アメリカ/91分
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック/ジョージ・クルーニー


スペースシャトルのメディカル・エンジニア、ストーン博士とベテラン宇宙飛行士のマットは、船外作業をしていたところで予想外の事故に遭い、宇宙空間に放り出されてしまう。空気も残りわずかで地球との交信手段も断たれ、たった1本のロープでつながっているだけの2人は、絶望的な状況の中から生還を目指すが・・・・。


どうやって撮影しているのか分からないが、CGと見事なカメラワークと演技によって、宇宙空間、無重力空間を見事に演出し、観ている者が本当に宇宙にいるかのごとく体感させてくれる。さらに、宇宙に取り残された孤独感、息苦し感もよく伝わってくる。短尺ながら、次々と見舞われるトラブル、試練に緊張感は最後まで途切れない。サンドラ・ブロックの生への執念も見どころだが、ジョージ・クルーニーはさすが男らしい役どころだったが、思ったほど出番がなかったのが残念。

★★★★

鑑賞No:00139
製作:1988年/アメリカ/111分
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:ジェフ・ブリッジス/ジョアン・アレン


第2次世界大戦が終結して、アメリカが新しい時代を迎えようとしている中、デトロイト郊外の小さな街に住むタッカーは、自分の夢であった新しい自動車を作る決心をする。そして友人の協力も得ながら、ついに夢の車を作り上げ、世間からも注目を浴びる。しかしこれを快く思わない自動車産業のビッグ3や保守的な政財界は、次々とタッカーを攻撃してきた・・・・。


この映画も実在した自動車「タッカー・トーペット」とその開発者プレストン・トマス・タッカーの実話が基になっている。夢の車「タッカー・トーペード」は結局50台しか生産されなかったが、そのうち映画製作当時47台が現存しており、映画に使用されたというから驚きである。物語は、夢と信念を持った男タッカーが、敵対者からのあらゆる非難や攻撃、妨害に屈せず、全ての疑惑も晴らし、裁判で無罪を勝ち取る話で、そういう点では感動ものではあるが、事業としては成り立たない現実を見せられ、どこか釈然としない気持ちは残る。米自動車ビッグ3の経営危機時、理解できない経営層の豪奢振りを見るにつけ、タッカーのような人材が潰され、自動車業界で繁栄しなかったことが残念です。

★★★

鑑賞No:00253
製作:1988年/アメリカ/100分
監督:ピーター・マクドナルド
出演:シルヴェスター・スタローン/リチャード・クレンナ


タイ・バンコクの小さな仏教寺院で隠遁生活を送っていたランボーのもとに、彼の元上官であるトラウトマン大佐がやってくる。トラウトマン大佐は極秘任務のためにアフガニスタンに潜入する作戦に協力して欲しいと頼むが、ランボーはそれを断った。しかし暫くしてしてトラウトマンがソ連軍の奇襲に遭い拉致されたという知らせを聞く。彼はトラウトマンを救うため、アフガニスタンに向うことに・・・・。


もともとの1作目「ランボー」はベトナム帰還兵に対する世間の冷淡さを描いた感じだったが、追い詰められていくランボーのプロフェッショナルな反撃がだんだんエスカレートしていった感がある。特にこの3作目ではアフガン侵攻したソ連の打倒を正当化するようなメッセージ性が強く出ており、スケールアップしたアクションシーンももはや現実離れしすぎた感じが否めなかった。過去2作を観て期待して観た人にはちょっとガッカリさせられる映画。

★★★
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鑑賞No:00218
製作:1992年/アメリカ/135分
監督:ミック・ジャクソン
出演:ケヴィン・コスナー/ホイットニー・ヒューストン


世界屈指のボディガートといわれているフランク・ファーマーは歌手で女優のスーパースター、レイチェル・マロンの護衛を依頼される。最近彼女の身辺で不穏な事件が起こり、脅迫状まで届けられていたからだった。最初は険悪な関係だった二人だが、ライブ中に襲われたレイチェルをフランクが救ったことから、レイチェルは次第に心を開きはじめ、やがて愛情が芽生え始める・・・・。


ありきたりなラブ・ストーリーだが、当時人気絶頂のケヴィン・コスナー主演ということと、ホイットニーが歌う「I Will Always Love You」の大ヒットで何となく有名になった映画。ボディガードという職業にスポットライトを当てた点は面白く、職業柄、アクション性とサスペンス性は出てくるのでそれなりには楽しめるが、やはり内容的にはありきたりで、ケヴィンとホイットニーのためだけの映画ともいえる。しかし共に自分の職業に対する自覚と責任が強く、ラストはそれに従ってしまうあたりは少しジ~ンときた。ちなみにtakusyun夫婦の結婚式での入場曲がこの「I Will Always Love You」でした。

★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:01442
製作:2005年/アメリカ/107分
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:クライヴ・オーウェン/ジェニファー・アニストン


平凡な会社員チャールズは、ある朝通勤電車の中で小銭を忘れ困っているところをルシンダに救われる。共に家庭のある身だったが、これをきっかけに2人は不倫の中に陥るが、不倫中に強盗に襲われ、その後さらに脅迫されることになる・・・。


不倫をきっかけに恐喝される男と恐喝者との対決という単純な構図かと思いきや、後半から意外な展開になっていく点は評価できる。ただ、名のある出演者たちにもかかわらず劇場公開されなかった理由はここにあるのか、荒っぽいストーリー展開も目立った。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、ツッコミどころの多い映画でもあります。適度な緊張感はあるものの、派手さはない作品。

★★★★
シネマ大好き!
鑑賞No:02447
製作:2013年/日本/105分
監督:福田雄一
出演:堤真一/橋本愛/生瀬勝久/山田孝之


42歳でバツイチ子持ちの大黒シズオは、「本当の自分を探す」という理由で会社を辞めるが、毎日朝からゲームをしてばかり。高校生の娘に借金し、バイト先ではミスを連発するダメダメな日々を送っていたシズオは、ある日、本屋で立ち読み中に突然ひらめき、漫画家になると宣言するのだったが・・・・。


堤真一の3枚目なダメダメ親父ぶりを好演した作品。シリアスな役どころも多い彼だが、キャラ的には「ALWAYS 三丁目の夕日」の役をさらにハチャメチャにしたような感じ。生瀬勝久演じる宮田の息子が、終盤、涙ながらに自分の父親が堤真一演じるシズオのようになって欲しくないと訴えるシーンはどこかせつない。それでも、全く根拠のない自信で前向きに生きるシズオからは、悩み迷いながら生きる中年男への応援讃歌のようなメッセージが伝わってくる気がした。説得力のない生き方をしているシズオだが、時々いいことも言うので要注目。

★★★
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鑑賞No:02448
製作:2013年/日本/127分
監督:黒沢清
出演:佐藤健/綾瀬はるか/オダギリジョー/染谷将太


浩市と淳美は幼なじみで恋人同士だったが、淳美は1年前に自殺未遂で昏睡状態に陥り、いまも眠り続けていた。浩市は淳美を目覚めさせるため、「センシング」という最新医療技術を使って淳美の意識の中へ入り込み、彼女がなぜ自殺を図ったのかを探るが・・・・。


勝手にラブ&ファンタジー映画かと思って観始めたが、いやいやファンタジーどころか、ホラー色の強い作品。その上、意識の中に入るという設定なので、不条理感もあり、最初はよかったが段々判りにくくなっていく。そして極めつけは開始80分ぐらいのドンデン返し。変に意表を突かれ、ちょっと呆れてしまう。あと首長竜。タイトルにも使われており、映画のイメージにもなっているが、首長竜が出てくる必然性というか、なぜ首長竜なのかという納得いく説明は一切ないのが残念。そして何よりリアルに不気味だったのがCGで再現した人間だった!?

★★★★★
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鑑賞No:00752
製作:1997年/日本/103分
監督:三谷幸喜
出演:唐沢寿明/鈴木京香/西村雅彦/戸田恵子


初めて書いたシナリオがラジオドラマに採用された主婦の鈴木みやこ。スタジオでは本番を待つばかりとなっていた直前、主演女優の千本のっこが自分の役名が気に入らないと言い出し、急遽役名を変更する。これをきっかけにシナリオの辻褄を合わせていくために次第に内容が大きく変貌していく・・・。


生放送のラジオドラマのスタジオを舞台に繰り広げられるドタバタ劇。三谷幸喜の本領を発揮したコメディ映画。熱海を舞台にしたメロドラマが、いつのまにかシカゴに舞台となってバイオレンスに始まり、大洪水は起こるわ、挙句の果てには宇宙にまで飛び出していくという大スペクタルに変わっていく。やや行き過ぎな部分もあるが、辻褄を合わせるためにスタッフや出演者たちがあたふたする場面は観ていて楽しい。このまま行くと最後はどうなるか?とハラハラしながら観るようになるが、最後はハッピーに終わるところが三谷作品らしい。