★★+
鑑賞No:02506
製作:2013年/アメリカ/121分
監督:カール・リンシュ
出演:キアヌ・リーブス/真田広之/柴咲コウ/浅野忠信
赤穂の国のサムライ・大石とその部下たちは、吉良と謎の女ミヅキの陰謀により、尊敬する主君・浅野内匠頭の命とサムライとしての身分を奪われる。幼き頃、浅野に拾われた素性不明のはぐれ者のカイは、主君の仇打ちと吉良に狙われる姫のミカを守ろうと立ちあがった大石に力を貸すが・・・・。
言わずと知れた「忠臣蔵」をモチーフにした作品。しかし、無理があったようだ。ハリウッドでのウケを狙ったのであろうと思われるが、日本独特の時代劇の良さはことごとく封印され、かといって、SFともファンタジーとも言えない作風、いつなのか、どこなのか分からない時代設定、背景。「忠臣蔵」ファンの日本人にもソッポを向かれ、かつハリウッドにもウケない理由はそこかしこに見受けられる作品となっている。また、人物設定にも違和感が残った。浅野内匠頭(35)は年配の田中泯(69)が演じ、吉良上野介(60)は浅野忠信(40)が演じているが、年齢的にも名前的?にも逆ではないか。また上様は将軍というよりは中国の皇帝のような風貌・出で立ち。その上、四十七士の中にキアヌ・リーブスがいるのだから、もうハチャメチャ。そうであれば、「忠臣蔵」はモチーフにして良いが、登場人物や設定は忠臣蔵とは関係ないものにすべきではなかっただろうか? 酷い改変にもかかわらず、最後は忠臣蔵頼りというせこさにも呆れる作品。