★★★★
鑑賞No:02266
製作:2011年/日本/126分
監督:深作健太
出演:向井理/松坂桃李/柄本佑/窪田正孝
医大に通う2年生・田中甲太はある日、郵便局に置かれた海外支援案内のパンフレットを手にする。そこには「あなたの150万の寄付でカンボジアに屋根のある小学校が建ちます」と書かれていた。なんだか物足りない日常を送っていた甲太はカンボジアに小学校を建てるべく仲間を集めるが・・・・・。
正式な映画タイトルは「僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.」。久しぶりになかなか良い映画を観た。お笑い芸人製作・出演による駄作邦画のはびこる中、邦画らしい1作だ。また真実に基づいたストーリーというのもよい。映画中盤で主人公たちが実際にカンボジアに行って現実や過去の暗い事実を知るくだりは、それまでのちやほやした日本での大学生活を描いたシーンとは一変し、辛く悲しく悲惨なカンボジアの歴史をドキュメンタリー風にまとめており身につまされる。主人公たちは自分たちの行為があまりにもちっぽけで世界なんて変えられないと苦悩するが、世界から見るとちっぽけでも、無力な一大学生としては大きな改革であり実行力だと思える。自分自身を変えようとすることが大切だと感じさせる一作。