死刑台のエレベーター(2010年版) | シネマ大好き!

シネマ大好き!

今まで観た映画の感想です。

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:02058
製作:2010年/日本/111分
監督:緒方明
出演:吉瀬美智子/阿部寛/玉山鉄二/北川景子


手都グループの会長夫人、手都芽衣子と、グループ下の医師として働く時藤隆彦は不倫関係にあり、2人は芽衣子の夫で手都グループの会長を自殺に見せかけて殺害する完全犯罪計画を立てる。計画は上手くいき、完全犯罪は成功するかに思えたが、部屋に侵入するのに利用したロープの回収に失敗してしまう。そのため、退社後すぐにロープの回収に戻り、無事回収するが、乗り込んだエレベーターが突然停止し、閉じ込められてしまう・・・・。


いわずと知れた、1958年に同名で製作されたフランスの名匠ルイ・マル監督のデビュー作のリメイク。時代的背景や登場人物の設定等、一部変更はされているが、基本のストーリーはオリジナルに結構忠実に再現されている。ただ、フランス・ヌーヴェルヴァーグの代表的作品と評されているオリジナル作品の醸し出す雰囲気はあまり感じられず、現代風な感じに仕上げられている。けれども、ストーリーの重要なキーである「エレベーター」は、ストーリーの設定上、昭和レトロなエレベーターにせざるを得ないちぐはぐ感はあった。完全犯罪といいながら、結構つっこみどころの多いストーリーだが、「エレベーターに閉じ込められた男」「男の行方を追う女」「男の車を盗んで犯罪を犯すカップル」の3つのストーリーが平行して進行するこの映画の大きな特徴はうまく表現できていた。