★★+
 
鑑賞No:02069
製作:2008年/アメリカ/96分
監督:ウダヤン・プラサッド
出演:ウィリアム・ハート/マリア・ベロ
6年の刑期を終えて刑務所から出所したブレットは、ひとりニューオーリンズに向かうためフェリー乗り場でフェリーを待っていた。そこで、若い娘のマーティーンと青年ゴーディに声をかけられ、道中を共にすることになる。ブレッドの向かうニューオーリンズには彼の妻がいるはずだったが、彼の目的はあることを確かめることだった・・・。
本作は言わずと知れた山田洋次監督の名作「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク。基本的なストーリーや有名なシーンはオリジナルから受け継がれているが、登場人部の設定などはだいぶ違っているし、何よりも淡白に描かれすぎていて、あまり情が移らないし、感動も少ない。たとえば出所直後、店に立ち寄ってビールを飲むシーン。あまりにも有名で、高倉健のビールを飲み干したときの表情は、長かった刑務所暮らしのつらさと、それからの開放感が画面からひしひしと伝わってくる。しかし、本作はそんな演技もなく、あっさりと飲み干してしまう。ラストの黄色いハンカチのシーンもそう。この映画で最も盛り上がるシーンだが、「えっ、ウソー」といってしまいたいほどのあっさりさ。邦画が傑作なだけにどうしても比べてしまうが、あまりにも差が目立つ作品。