★★★★
鑑賞No:02147
製作:2010年/イギリス、オーストラリア/118分
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ
ヨーク公は幼いころから吃音というコンプレックスを抱えており、英国王ジョージ5世の次男という立場にありながら、人前に出ることを嫌っていた。1936年、ジョージ5世の後継として長男のエドワード8世がイギリス国王に即位するが、離婚歴のある米国女性と結婚するため、1年もしないうちに王座を捨ててしまう。そのため、ヨーク公がジョージ6世として王位に就くことになるが、吃音のため公務でのスピーチが苦痛の種だった。そこで、妻のエリザベスはスピーチ矯正専門家のローグを見つけ訪ねるが・・・・。
第83回アカデミー賞で作品賞を含む主要4部門を受賞した作品。実在のイギリス国王ジョージ6世の史実を基に製作されている。吃音に苦しみ、スピーチに悩む主人公には同情するが(私も流暢に話すことができず、スピーチは苦手なため)、普段は温厚で誠実な人柄でありながら、ローグとのやりとりではあまり素直ではなく、癇癪持ちのような印象が強く、あまり好感は持てなかった。それでも対等な立場で自分の信念を貫くローグに逆に好感が持てたような気がする。それはジョージ6世にも伝わり、やがて信頼していくようになるが、それでも葛藤の場面が大半を占めている。ラストのスピーチは感動するが、本番45分前までうまくスピーチできず絶望的な状況だったのに、何がうまくいった原因でしょうか? 吃音が治ったわけではなく、単なる気の持ちよう?