★★+
鑑賞No:02230
製作:2011年/日本/93分
監督:阪本順治
出演:原田芳雄/大楠道代/岸部一徳/佐藤浩市
長野県の大鹿村で鹿料理店を経営している善は、300年以上の伝統がある大鹿歌舞伎の花形役者。だが、公演を5日後に控えたある日、18年前に善の親友・治と駆け落ちした妻・貴子が治とともに村に戻ってくる。しかし、認知症を患っている貴子は、善の顔を忘れてしまっていた。成り行きで善は二人を家に泊めるが・・・。
2011年に亡くなった原田芳雄の遺作。本作で故・原田芳雄は日本アカデミー賞主演男優賞を受賞するほど、原田芳雄の熱演が沸々と感じられる作品となっている。出演陣もベテラン勢が多く、安心して観られるが、騒動記という割にはスケールは小さく、展開も淡々としていて盛り上がりには欠ける。実在の大鹿歌舞伎を題材にしているが、歌舞伎に興味がない人にはあまり面白さは感じられないかもしれない。現に、終盤、長々と演じられる歌舞伎シーンには少々退屈。