腹腔鏡下仙骨腟固定術 (LSC) の正しい適応と限界 (jst.go.jp)

 

こちらもフリーアクセスです。

以下に貼ります。

 

抄録 原文のまま 改行、太字部分は名犬が付けました。

 

腹腔鏡下仙骨腟固定術 (Laparoscopic sacrocolpopexy : LSC) は高い安全性, 有効性から骨盤臓器脱手術の第一選択とされることは多いが, LSCは全ての骨盤臓器脱に対して万能なわけではない. LSCはレベル1(挙上)の修復に関しては強力だが, レベル2(接着)の補強には限界があり, レベル3(癒合)の補強は原則できない. 

レベル2のlateral defectを伴う高度の膀胱瘤に対してはLSCの小さなメッシュだけでは側方のサポートが不十分な場合もあり経腟メッシュ手術 (trans vaginal mesh : TVM) も治療選択肢となる

レベル3の損傷で見られる生殖裂肛の開大は骨盤臓器脱発症のリスクと考えられているが, レベル3の修復ができないLSC単独では生殖裂肛が開大したままだと再発のリスクが高いため会陰形成術の併用が必要となる. 

LSCの適応外の症例, 再発時にも備えて他の術式にも対応できるよう施設を超えた連携が望まれる.

 

*こういう論文って、引用文献はほとんど外国文献で、しかも多数なんですよね。

 ちゃんとした先生は海外論文を多数読み込んで診療に活かしているということだと理系の名犬は思います。

 

本文から

文献的には客観的再発率は約10%、再手術率は3-6%。

重篤な合併症もあるので、LSCが万能ではないことを理解しLSCの弱点を知っておくことは正しい手術適応で最適な治療を患者に提供するためにつながる。

 

 

pdfファイルの内容がcopyできなくて。

これは皆さん全文をお読みいただいた方がいいです。

レベル1はできるがレベル2(接着)は限界があり膀胱瘤の再発につながり、レベル3(癒合)は期待できないと読み取れます。

LSCをバカの一つ覚えに対する問題提起と感じました。