製作のゐ・ろ・は 其のニ~地味だけど大事な基本 | G-Remodeling

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主にガンプラの改造・改修の過程等を掲載します。

さて、今回も製作に関しての第二弾「製作のゐ・ろ・は」をお伝えしたいと思います。

「地味だけど大切な基本」と言う事で、皆様は『リアル』ってどんな事だと思いますか?

リアルと言うのは実在的とか客観的といったことですが、ガンダムに関しては未来のものなので現在のリアルと言うものは通用しないかも知れません。

まぁ、そんな理屈はよいとして私は「リアル=理論的」と考えて製作を心がけています。

まず画像を見て頂くと・・・・・







■コレはデュエルのバックパックのスラスターですが、違いが分かりますでしょうか?

それで、どっちの方がリアルでしょうか?つまり どちらが理論的でしょうか?と言う事なんですが・・・・

答えは簡単!右の方ですね、違いは縁を薄く加工しているという事なんですが、俗に言う「うすうす加工」と言う奴です。

コレが地味だけど大切な作業です。ただ何でもかんでも縁を薄くしたら良いという物じゃありません。画像のようにスラスターなんかは薄く加工した方が噴射幅が広がりスラスターとしての効率が良いのです、逆に装甲なんか場所によっては、強度が必要で薄くするとチョッと・・・というところもあります。

つまりコレが『リアル=理論的』という事かと思います。

ミリタリー物なんかでもよく使われていて軍人の服の袖なんかを、うすうす加工したりします。

「え~そんな所見ないのにやる必要あるの?」と思う方もいると思いますが、こういう一見して無駄に見える作業でも、人間の脳はちゃんと理解しています。

全体的にざっと見たときにそこの部分を見て「おぉ!」とは思いませんが最終的に脳はポイントを押さえていて加工してあるものは、何となくリアルに感じるし逆にしていない物はそれなりと感じるのではないかと思います。

コレは私個人の感覚で全てにあてはまるものではありませんが・・・・。





■こうして見るとより分かりやすいと思います。

ここでもう一つ、より一層いい感じにするにはエッジを出します。

通常はご覧の通り面を取っていますが、ここをヤスってエッジをだします。

場合によっては裏打ちをしたりプラ材を貼ったりとかしますが、この程度だと私の場合だとそのままヤスッて角をだしてしまいます。



ここでもう一つエッジの出し方ですが・・・・・

通常は全体にペーパーを掛けてエッジを出しますが、よくエッジが出ない 出せないという方がいますが何故エッジが出ないのか? と言う原因と対策について少し触れたいと思います。





■通常は平らなものにペーパーを取り付けて矢印の方向に押して引いてといった感じで掛けると思いますが、このとき大概は角に対して押した時エッジは出るのですが、引いたときにそのエッジを落としてしまうという現象が起こります。

つまり、面に対して水平にペーパーを引ければ良いのですが、それがなかなか難しくせっかく出したエッジを削ってしまうと言う事になってしまいます。

そこで対策としては・・・・・





■前半は押す引くのヤスリ方で良いのですが、後半に押すのみで仕上げるとエッジが出し易いかと思います。

切開面に対して斜めに当てて動かすのが基本です、また山に折れた面のエッジを出すときは当て木の角を使うと効果的です。

あと、もう一つエッジを出すのに大切な事はヤスリの番手を3種類くらい使って、荒い→細かいにしていく事です、こうすることによって、はっきりとしたシャープなエッジが出てきます。

私の場合は主に#320→#400→#800という流れです。





■もう一つエッジを削らない為の自家製ヤスリをご紹介します。





■コレですが、ご覧になってお分かりのように湾曲になっています、1㎜プラ板2枚を張り合わせて作りました。





■湾曲になっているので引いたときにエッジを破損するのを防ぎます。

ペーパーは100均で買った貼ってはがせる両面テープを使っています。





■ちょっと見づらいですが、エッジからペーパーが浮いているのが分かると思います。



今回の基本は、チョッと面倒な気がしますがヤルとヤラナイでは仕上がりの差がまるっきり違ってきますので、より良いモノを作りたいと思う方は試してみて下さいませ。

まぁ、私自身も100%こなせているかどうかは分かりませんが・・・・(笑)



■追加補正■

※一部ペーパーの掛け方の記載で紛らわしく分かりにくい箇所がありましたので追加補正します。





■画像のように切削面に対して斜めに当てて動かすのが基本です、コレをクロスする向きで繰り返すと面が平らになりエッジが出やすくなります。