フリーランスとは? | 障害年金オフィスたくみ公式ブログ|神奈川県藤沢市の社会保険労務士事務所

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精神疾患専門の障害年金の申請代理一筋11年。社会保険労務士土橋和真の活動日記。

先日知人が経営し始めた、あるサービスを利用してみた。

 

その知人が行っているサービスの「腕」は確かである。

 

 

いち事業主になるって「腕」だけでは片輪落ちだ。

 

一般の大きい会社であれば、社長、役員、経理、事務、総務、人事、営業など

 

いわゆる組織図みたいなものがある。

 

 

それを開業したてのイチ個人事業主は全て自分一人でやらなければならないのだ。

 

「腕」のあるサービスを提供して、報酬を得るまでのプロセスは非常に細分化されて膨大である。

 

 

その知人は「報連相」が後手後手で、顧客に不安を与える印象が強かった。

 

通常は顧客は多少の「不満」を持ったとしてもよほどのことがなければ、

 

それを言わずにサービスの提供を受けて、去ってゆく。

 

サイレントクレーマーと呼びます。

 

 

フィードバックが得られないので、自分では何がいいのか、悪いのか気づくことができず、

 

そのままズルズルと続けて、同じことを繰り返してしまう。

 

何かいまいち客の反応が悪いんだよな・・・

 

って考え、私の「腕」が悪いのかしら?

 

と違うベクトルに考えてしまって、好循環に入れない。

 

 

今回は知人だったので、容赦なく忖度せず、「これ、ダメ」とか「このやり取り、めっちゃ不安を感じた」とか

 

フィードバックを出させてもらった。

 

 

ご本人もその認知がなかったようで、気づきになったはずである。

 

「腕」はいいから、それ以外の部分を磨きましょうと言った。

 

 

これは業種問わず共通。

 

 

フリーランスなんて響きはいいが、全組織図を一人でこなさなければならない、

 

めんどくさい形態だ。

 

 

確定申告も面倒だし、請求書出して、とか、経理総務部もやる。

 

ネット広告出して、とか営業面もやらなければならないし、

 

ネット一つにしても、HPの見せ方も自分で勉強して、デザイン、レイアウト、SEO,広告、

 

営業部もやらなければならない。

 

 

早期に軌道に乗せるコツの一つは、

 

上記PDCAのサイクルをなる早で経験した方がいい。

 

 

そうすると、上記組織図をまんべんなく勉強するのではなく、時期ごとにメリハリを付けることが大事。

 

開業してすぐに簿記の勉強2級まで頑張るなら、3級でやめておく。

 

 

やはり営業部の強化が第一だと思う。

 

ネットはどの業種でも必須なので、反応のあるHPを作る。

 

 

作ってくれるところはたくさんあるが、内容は自分で考えなければならない。

 

ラーメン屋をやるのに、内装の大工さんにどうすれば売れるラーメン屋さんになりますか?

 

と聞くようなものである。

 

内装は図面通り作るだけである。

 

 

なので、ある程度全体像を自分で分かったうえで、各外注先に指示を出せばいい。

 

10年前と比べても、HPもネット、スマホで対策が違うし、ネット広告も細分化、複雑化してきた。

 

 

これを自分で全部やるとしたら、生きてる間に成功することはまずない。

 

 

だって、人の一日使える時間なんて、仕事をしてないとしても、

 

夜寝てる8時間を除いて、食事や日常生活の時間を除いたらせいぜい8時間くらいが可処分時間であろう。

 

働いていたらそんな時間もない。

 

 

その程度の時間で、「腕」を磨き、HPの作り方を覚え、広告文を作り、広告管理画面を覚え・・・

 

やれるはずがない。

 

 

なので、餅は餅屋、専門の人にどんどん外注していくことが大事である。

 

私も今は、HPの管理も、ネット広告も経理も全て外注している。

 

「腕」である実務も、スタッフと分割して、やることを減らしている。

 

 

で、外注するのはいいが、どうすれば外注できるようになるのかというと、

 

 

「資金」が必要、運転資金ってやつですね。

 

誰もただで動いてくれるわけがないので、相応の費用がかかる。

 

 

それを準備できるかで、事業ができるかが決まってくる。

 

 

私のような士業でも、ネットだけで仕事を行うにしても、かなりの費用が毎月かかる。

 

お金がかけられないと、依頼もこないので、フィードバックも得られない、

 

 

何年やっても成長がない。

 

なのでボランティアとか生涯学習で取り組んでいる方は別だが、生活するためにということであれば、

 

やっても意味がなくなってしまう、士業の場合は勤務形態がある種類もあるが、

 

独立する場合には例外でない。

 

 

勤め人から、独立した場合の資金感覚で一番びっくりするのは、

 

売上の入金前に支払いを先行する必要がある感覚になじめてないこと。

 

 

売れるか分からない状況でHP作ったり広告打ったりして何十万も「先に」使う。

 

当たるか、外れるかは分からない。

 

 

絶対に当たれば誰でもやる。当たるかどうか分からないところで勝負に出るのが、

 

生活する人のフリーランスの醍醐味なのではないか?

 

 

ということを知人に話した。

 

 

私のような社労士、の障害年金でも、今でこそ精神専門と掲げているところはたくさんあるが、

 

2011年秋に私が初めてこのコンセプトでサイトを作り、リリースした。

 

当時は障害年金のサイト自体が少なく、病名関係なく総合的なサイトしか存在しなかった。

 

前例がないところで、当たるか分からないところで費用をかけて勝負に出たわけだ。

 

 

今では、前例があるから、形だけマネすれば誰でも参入できる、簡単だ。

 

私がなぜ精神専門にしたのかというバックボーンとか、何を考えて日々取り組んでいるのかという

 

本質をパクらないと、多分長続きしないと思われます。

 

平成17年の行政書士開業当初思い出すのは、

 

何といっても金森重樹さんの著書の

「札束を燃やせ」の一言であった。

 

 

資金は先払いですよの意味なんですけど、

 

その意が最初分からず、お金を投入できずじり貧でいた。

 

失敗とフィードバックを早めに繰り返した方が、絶対にいい。

 

 

なので、開業当初行うとしたら、とにかく生きた事例にあたる。

 

その生きた事例を得るために、費用をかける。

 

事業の借り入れをするとか、ほじょきん、助成金、何でもいいので、

 

資金を集められないのであれば、フリーランスはやめた方がいい。

 

(というような趣旨を金森さんも書いていて、同感)

 

 

 

 

当時、同業の勉強会に行く暇などありませんでした・・・

 

「腕」は依頼を一件もらってお金をいただきながら、全てのことを学べばいい。

 

お客さん対応、入金管理、「腕」を披露する、広告宣伝・・・

 

などなど。

 

 

私も当初は失敗だらけでした。

 

金森さんの本はショッキングすぎたので、

 

同時期に同業コンサルで活躍されていた、行政書士の丸山学先生の本が、中和取ってくれた。

 

 

 

 

開業当初は何度もセミナーに通ったものである。

 

内容証明郵便一本で1000万円売り上げている人がいるとか、

 

すごいなぁと思いつつ、単価3万で年間300本書くのか、一人だと辛いなぁとか

 

考えたものでした。

 

 

上記色々過程を経て今があるんですが、めんどうなフリーランスで、喜びも悲しみも全部自分を直撃します。

 

お客様からの感謝のお言葉もダイレクトに自分に来ますし、クレームも同じ。

 

客の不払いもあって、訴訟を起こしたり面倒なこともあります。

 

 

年末には大切なお客様と先生を大阪ビル火災で何人も失ってしまいました。

 

その悲しみからまだ全然癒えていません。

 

 

それでも、自分の人生をダイナミックに生き切りたいと思い、

 

会社員ではなくフリーランスという道を私は選択しました。

 

 

もとより、会社員で人の号令で動く資質は全く持ち合わせておりません。

 

人の言うとおりに何かをするのができないんです。

 

 

自分というものと深く向き合い、何ができるのかを考えながら、

 

同じサービスを10年以上続けてはいますが、提供者の本質が少しずつ変化してきました。

 

 

なので10年前のお客様、7年前のお客様、5年前のお客様、今のお客様、

 

私に対する感想は全然違うと思います。

 

 

私が変化していっているので。

 

かなり生意気な時期もありました。

 

それもこれも自分であり、ダイナミックに変化していることが人生の味なのだなぁって思ったりもします。

 

 

自分探し、十牛図でいうと何段階目くらいだろうか、

 

3段階目の「見牛」あたりが平成17年の開業くらい、

 

4段階目の「得牛」あたりが5年前くらいだと思います、まだ牛を全然乗りこなせていなかった。

 

今は、5段階目の「牧牛」あたりかなぁと、仕事人としての評価は思います。

 

 

第6の「騎牛帰家」には今一歩、

 

もはや牛が描かれていない、第7段階の「 忘牛存人」にはほど遠いって感じです。

 

 

そこから先は自分と自我が一つになって悟りを開いた世界に入ってきますが、

 

最終10段階の「入鄽垂手」というのがあります。

 

ここは悟りをひらいた人が、山から人里に降りてきて、人智を後輩に受け継いでいるところが描かれています。

 

悟りを自分の物だけにしてはダメですよ、ということなんですが、

 

 

これは少しだけ同業にコンサルという形で行ったりしてますが、まぁ仕事なのでとても第10段階とは言えないでしょう。

 

 

十牛図気になる方はググってみてください。

 

自分探しの旅の意味が分かります。ユーチューブでも和尚さんみたいな方の講釈が結構分かりやすいです。

 

 

私の職業人としての目標がせいぜい第7段階と低いものですが、

 

自分の命を使い切るって意味だはこれでもいいのかなぁって思ったりしてます。

 

 

 

 

冒頭の知人のフリーランスの人は、とても感じがよく、「腕」もいいので、

 

絶対にうまく行って欲しいと思い、こちらからお金を払って、全て出し切りました。

 

そういう意味では、この件だけは第10段階だったと言えるかもしれません。

 

 

職業人としての十牛図や、個人としての十牛図、色々あります。

 

 

この辺、読者様も調べてみるのもいいかもしれません。

 

 

 

期限が迫っている確定申告が億劫で、息抜きに長文を書いてしまいました。

 

何とか送信までこれから漕ぎつけたいと思います。

 

 

明日から関西出張です。

 

 

金森重樹さんも当時はマーケティングガンガンのイメージでしたが、

 

ある時から健康路線一直線で、いいですね♪

 

私もそれこそ、健康マニアくらいになってます。

 

 

経営者うちで流行っているオーラリングというのを始めました、健康管理に役立つものです。

 

またまとまったら記事上げます。