そんな中、「この作品だけは映画館で観るぞ」と思いながら、どうしてもタイミングが合わず結局DVD
で観ることになった1本、それが・・・
「太秦ライムライト」です。
主演は時代劇の斬られ役で、50000回斬られた男と言われる福本清三さん。
私タクマは福本さんを見る度に、「まるで餓えた狼のようだ」と思っていました。
鋭い眼、アバラの浮き出た剃刀のような体、そして全身にまとった妖気・・・正に異彩を放つ存在です。 また時代劇だけでは無く、千葉真一さん主演の
空手映画ではスピーディーなアクションを披露し、決して時代劇の「からみ(斬られ役や、殴られ役として、主役にやられる役の人)」だけではない、非凡な役者さんとして、今尚現役です。
その福本さんが主役の映画が「太秦ライムライト」
です。しかも生涯斬られ役としての主演というところが、私の心を震わせるのです。
作品の内容については、ここでは触れません。
ぜひ観ていただきたいと思います。
蒲田行進曲であり、ベストキッドでもあり、ライムライトでもあるのです。
最初はスナック菓子を食べながら観ていた私が、
始まって3分で手が止まり、途中から心が震え、
最後は正座して見終わりました。
そして涙しました。
タクマの中では生涯忘れられない作品との出会いになりました。
タクマも役者として「仕出し(エキストラ)」からのスタートでしたが、今は毎日ラジオでしゃべり、
またマジシャンとしてステージに上がる日々が続いています。
今振り返ると、あの頃はお金も無く、いつもお腹を減らしていましたが、明日への夢だけで生きていける時代でした。
