20代はアルバイトと舞台の明け暮れで、
車などというものにはまったく興味も、
購入する余裕もありませんでしたが、
29歳の頃に1年間、
ガードマンのアルバイトをやったことがあります。
毎日路上で車ばかり見ていたせいでしょうか、
だんだん、車に興味を持つようになっていきました。
もともと、下の弟が、
カートの全日本のレーサーだったので車に詳しく、
中古車センターなどを連れ回してもらっているうちに、
当時の日本車とは、
全然違うテイストの車が目に留まりました。
弟に尋ねると、
「これ?ミニだよ」
「日本車?」
「イギリス車」
「昔の車?」
「新車もあるんじゃない?」
「うそお~っ!」
ほとんど一目惚れでした。
そのとき見たミニは、黒いボディにキャメル色のシート。
小さくて可愛いデザインなのに、
なんだか高級クラシック車の貫禄がありました。
「これ欲しい!」
性能よりもデザイン優先の僕の志向に、
まさにドンピシャのミニでした。