ロンドンの大英博物館には、
パルテノン神殿の彫刻をはじめ、
古代ギリシャ時代の芸術品が、
大量にコレクションされています。
しかし、なぜギリシャの至宝が、
大量にイギリスにあるのか。
ちなみにギリシャが、
イギリスの植民地になった、
という歴史的事実はありません。
ギリシャの古代美術品を最初にコレクションしたのは、
イギリスのエルギン伯爵という人でした。
彼は、イギリス大使としてトルコに赴任し、
当時ギリシャを支配していたトルコ政府から、
アクロポリスでの測量、調査、発掘、
さらに彫刻や碑文の運び出しを、
認めるという許可を得たのです。
エルギン伯爵は、それから数年の間に、
数多くの古美術品をイギリスに運び込みました。
そして、後に大英博物館に売却したのです。
現在、ギリシャ政府は、
芸術品の返却を要求していますが、
イギリス政府は相手にもしていないのだそうです。
長い歴史の中で略奪支配を繰り返してきた、
アングロサクソンらしいエピソードですね。