心の病 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


心の病には広い意味での心の病と、

狭い意味での心の病があります。

狭い意味での心の病とは、

この世で生きていくことが困難になってしまうような病、

つまりその病のために、

社会生活が送れなくなってしまう病のことです。


これには大きく分けて神経症、精神病、境界例があります。

神経症にはヒステリーや恐怖症などがあり、

他者(精神科医)とコミュニケーションが取れるので、

話しながら治療を行うことが出来ます。

これに対して精神病とは統合失調症や躁鬱病を指し、

他者とコミュニケーションを取ることが難しい病気です。

そのどちらでもない、

あるいはどちらの性質も備えているもの、

これを境界例と言います。

これはフロイトの時代には存在せず、

もっとあとになって認められるようになりました。


広い意味での心の病とは、

すべての人間がかかっている病のことです。

わたしたち人間は、

たとえ順調に社会生活を送っていたとしても、

人生に100%満足することは出来ません。

必ず何かしら不満や悩みを抱えているものです。

動物は人間のように心を持っていないため、

そうした悩みは抱えていないと考えられます。

人間だけが「心の悩み」を抱えているのです。

満足、充足を知らないこと、

これが広い意味での人間の心の病なのです。



▶︎落合