岡本太郎 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


何かすごい決定的なことをやらなきゃ、なんて思わないで、

そんなに力まずに、チッポケなことでもいいから、

心の動く方向にまっすぐに行くのだ。失敗してもいいから。


何を試みても、現実ではおそらく、

うまくいかないことのほうが多いだろう。

でも、失敗したらなお面白いと、逆に思って、

平気でやってみればいい。

とにかく無条件に生きるということを前提として、

生きてみることをすすめる。


無条件に生きれば、何かが見つかる。

だが、必ず見つけようとガンバル必要もない。

見つかってもいいし、見つからなくてもいい、

と思えば目の前に何かが浮き上がってくるに違いない。

軽く素直に動けばよいということだ。

はじめに踏み出す第一歩から、

ゴールに辿り着こうとしてはいけない。


強烈に生きることは常に死を前提にしている。

死という最もきびしい運命と直面して、

はじめていのちが奮い立つのだ。

死はただ生理的な終焉ではなく、

日常生活の中に瞬間瞬間にたちあらわれるものだ。

この世の中で自分を純粋に貫こうとしたら、

生きがいに賭けようとすれば、必ず絶望的な危険をともなう。 

そのとき「死」が現前するのだ。

惰性的にすごせば死の危機感は遠ざかる。しかし空しい。

死を畏れて引っ込んでしまっては、生きがいはなくなる。

今日はほとんどの人が、

その純粋な生と死の問題を回避してしまっている。

だから虚脱状態になっているのだ。 


岡本太郎著「自分の中に毒を持て」より。



とても勇気づけられる言葉です。



▶︎近景